表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/94

闇の中の正体



古びた建物の内部は、暗く湿気を含んだ空気が漂っていた。ラリーとリアナはランタンの明かりを頼りに、慎重に歩を進めていた。建物の中は長い間放置されていたようで、埃とカビの匂いが充満している。


「このまま進んで大丈夫かな…?」リアナが少し不安そうに呟く。


「大丈夫だろう。何か手がかりがあれば、きっと見つけられるさ」とラリーが自信を持って答える。


二人は建物の奥へと進むにつれて、古びた家具や木箱、壊れた棚などが散乱している部屋にたどり着いた。その中には、一つの大きな木箱があり、その上には何かの資料やメモが置かれていた。


「これが…メモか?」ラリーが手に取ったメモには、ぎこちない字で「誰かが探している」と書かれていた。


「このメモが示しているのは、何か重要なことかもしれないわね」とリアナが指摘する。


その時、突然、建物の奥から物音が聞こえてきた。ラリーとリアナは驚きながらも、音のする方へと慎重に歩みを進めた。暗い廊下を進むと、一部の壁が崩れており、その隙間から微かな光が漏れていた。


「何かいるかもしれないわ。気をつけて」とリアナが警戒する。


ラリーはゆっくりと崩れた壁の隙間から中を覗き込み、そこにある物体を確認する。隙間の先には、小さな部屋があり、その中には古い木製の棚が置かれていた。棚には様々な瓶や薬草、そして一枚の大きな地図が広げられていた。


「これがその地図か…」ラリーがつぶやく。「もしかして、この地図が何かの手がかりになるかも」


地図を詳しく見てみると、いくつかの地点がマークされており、その中の一つが今の建物の近くにある「秘密の場所」と記されていた。


「この地図のマークが示している場所が、次に調べるべき場所かもしれないわね」とリアナが言う。


その時、再び物音が響き、何かが動いている気配が伝わってきた。二人は緊張感を高め、さらに奥へと進むことに決めた。


部屋の奥には、薄暗い中で人影がぼんやりと浮かんでいた。ラリーとリアナは、静かにその影に近づき、影の正体を確認するために息を呑んだ。影が近づくと、それは一人の人間が後ろ向きに立っている姿だった。背中にはどこか見覚えのある紋章が描かれていた。


「誰だ?」ラリーが声をかけると、その人影が振り向いた。顔が見えると、それはジョンだった。


「ジョン!」リアナが驚きの声を上げる。「何をしているの?」


ジョンはにっこりと笑って答えた。「おお、ラリー、リアナ。実はお前たちの後を追ってきたんだ。どうやら、私たちが探しているものを見つけたようだね。」


その言葉に、ラリーとリアナは驚きとともに期待感を抱いた。これからの展開に、さらに一層の謎解きと冒険が待っている予感がした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ