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ラリー錯乱


ラリーは完全に正気を失ったかのように、ダンのハンドバッグから次々と爆弾を取り出しては、周囲の建物や施設に向かって投げ込んでいた。村の街並みは次々と爆発音を響かせ、煙と瓦礫が舞い上がる。


「ラリー!いい加減にして!」リアナは必死に叫びながら追いかけるが、ラリーは耳を貸さず、さらなる破壊を続けていた。


「全部壊せば幻覚が消えるんだ!この世界は嘘だらけだ!」ラリーの目は狂気じみていて、もはや誰の声も届かない。彼の心は混乱し、周囲の現実が歪んで見えていた。


ダンも焦りながらラリーを追いかけたが、ラリーは手にした爆弾を片っ端から投げ続けている。ダンが「やばいよ、リアナ!止めなきゃ!」と叫んでも、ラリーは止まらない。そして、ついに村の入り口にある巨大な門の前で足を止めた。


ラリーはダンのハンドバッグから特大の爆弾を引き抜き、それをセットしようとする。「これで最後だ!この幻覚の世界を全部ぶっ壊す!」


「ラリー、ストップ!」リアナが叫んだその瞬間――


突然、空から巨大な影が舞い降りた。


「お前ら、いい加減にしろよ…」低く響く声が広場にこだました。門の上に現れたのは、村長とそっくりな姿をした真っ黒な巨大フクロウだった。村長の顔に似ているが、その全身は闇に包まれ、不気味に光っていた。


「な、何だあれ…?」リアナは恐怖と驚きで呟いた。


「お前ら、せっかくの完璧な計画を無茶苦茶にしやがって。」フクロウはラリーを見下ろし、苛立ちを隠さない口調で続けた。「いきなり全部を爆発させてんじゃねぇ!イかれてるのか?」


ラリーはフクロウに向かって叫んだ。「お前こそ誰だ!俺たちをこんな状態にしたのはお前だろ!」


フクロウは冷笑を浮かべた。「ふん、よく気づいたな。俺は魔王軍の参謀の一人だ。この村を俺の術で完全に支配していたんだよ。幻覚魔法、再生魔法、転移魔法を組み合わせてな。この霧も、動かない住人たちも、全部俺の術の一部さ。」


ラリー、リアナ、ダンはようやく事の真相に気づき始めた。住人たちが動かず、意識もなく固まっていたのは、このフクロウの幻覚魔法によるものだったのだ。


「だからみんな動けなかったのか…」リアナは呆然とつぶやいた。


「全てが幻覚で作り出された偽りの世界だったってわけか。」ダンもようやく納得した様子だった。


「くそっ…俺たち、ずっと騙されてたのかよ…」ラリーは、狂乱状態のままフクロウを睨みつけた。


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