誤飲にご注意
村の中心に戻ってしまったラリーたち。ここまでは覚醒草を齧り続けて、何とか意識を保っていたが、霧が立ち込める不気味な村には変わりない。
「どうやらまた同じ場所に戻っちまったな…」ラリーがぼやきながらポケットから草を取り出す。疲労がにじむ顔に苦笑いを浮かべ、草を迷わず口に放り込んだ。
しかし、その瞬間、リアナが目を見開いた。「ちょっと待って!それ覚醒草じゃない!」
ラリーは口をもごもごさせたまま、少しの間キョトンとした顔をしたが、すぐに瞳孔が広がり始めた。「あぁ…しまった…」
「幻覚草…食べちゃった…」リアナは呆れた様子でため息をついた。ダンも苦笑しながら、「これはまた面倒なことになるな」と帽子を持ち上げた。
数秒後、ラリーはすっかり深い瞑想状態に入ってしまった。極彩色の幻覚が目の前に広がり、現実と区別がつかないような混沌とした世界が現れた。
「おい、これやべぇな…すっげぇカラフルだぞ!」ラリーは、目の前に広がる幻想的な光景に驚き、しばし呆然としていた。空が虹色に輝き、地面が波打つ。現実が歪み、すべてが夢のような光景へと変わっていく。
だが、その混沌の中、ラリーはあることに気づき始めた。「そういえば…なんで村長だけが動けてたんだ?なんで村長の家は淡く光ってたんだ?」
この考えが頭をよぎった瞬間、ラリーははっと目を覚ましたように立ち上がった。「そうだ、村長の家だ!そこに何かあるに違いねぇ!」
リアナは驚いた顔でラリーを見た。「本当に大丈夫?さっきから幻覚草のせいで訳わかんないこと言ってるけど…」
「いや、今回は確信がある。村長の家にもう一度行くぞ!」ラリーは幻覚の中で、なおも強く主張し、足を踏み出した。
「ま、行くしかないか。」ダンは腕を組んで頷き、リアナと一緒にラリーを支えながら進み出した。
幻覚に支配されたラリーは、時折ふらつきながらも村長の家を目指して走る。その視界に広がるカラフルな幻覚の中、彼の意識は研ぎ澄まされていった。何かが確実に動いている—そう信じて、村長の家に向かって走り続けるラリーたちだった。




