機械仕掛け
ラリーたちが飛び込んだ大穴は、見たこともないような地下施設へと続いていた。天井からは大小の歯車が複雑に絡み合い、規則的な音が響き渡っている。
「なんだよここ…まるで誰かが作った研究所みたいだな。」ラリーが、奇妙な施設を見回しながら呟いた。
「こんな場所がこの村の地下にあったなんて…」リアナが不安そうにラリーの後ろを歩きながら言った。彼女の目は、常に動き続ける歯車に釘付けだ。
ダンは無言で、バッグからメモ帳を取り出し何かを書き込んでいる。彼の表情は変わらず冷静で、その沈黙が逆に緊張感を増幅させていた。
3人は慎重に進み、やがて広い空間にたどり着いた。そこには、古びた石の床に巨大な魔法陣が描かれ、その周囲にはいくつもの亡骸が転がっていた。骸骨や、ボロボロの鎧を纏った遺体が無造作に横たわっており、まるで長い間ここで見守り続けていたかのようだ。
「これは…」リアナが口元に手を当て、目をそらしたくなる光景に息をのんだ。
「おいおい、なんでこんなもんがここにあるんだ?」ラリーは魔法陣を見つめながら近づいていく。明らかに何かが異常だと感じた。
ダンが低い声で説明を始めた。「この魔法陣、どうやら村を封じ込めるためのものらしい。おそらく、この村から出られない原因はこれだ。」
リアナは驚いてダンの顔を見上げた。「そんなことができる魔法が…?一体、誰がこんなことを…」
その時、ラリーが部屋の片隅に何かを見つけた。古びた机の上に、埃をかぶった一冊の本と、巻物が散らばっている。それを手に取ったラリーは、真剣な表情でページをめくり始めた。
「これを見てみろ、リアナ。」ラリーは資料を指さしながら言った。「この村を封じる魔法陣…どうやら、アリスとの婚約を破棄された国の仕業らしい。」
リアナは驚いてラリーの方に駆け寄り、資料を覗き込んだ。「それって、本当なの?」
ラリーは資料に書かれた文字を指し示した。「どうやら、同盟が破棄されたことで、その国が復讐を企てたらしい。魔法の霧を使って、この村を永遠に閉じ込めるための罠を仕掛けたんだ。」
リアナは不安そうに眉を寄せた。「そんな…どうやってこの罠を解除すればいいの?」
ダンが資料を一瞥し、静かに言った。「この魔法陣を止める方法は一つだ。これを作動させている歯車を止めれば、魔法陣も無効化されるはずだ。」
ラリーは歯車を睨みつけた。「つまり、この歯車をぶっ壊せば、村の封印が解けるってことか。」
ダンは静かに頷いた。「その可能性が高い。」
リアナが意を決して言った。「よし、やってやるわ!この村の封印を解いて、絶対に街を守りましょう!」
ラリーは頷き、ダンも同意の意を示した。3人は覚悟を決め、村の運命を左右する大きな挑戦に立ち向かうことを決意した。
彼らはこれからどうするかを話し合い、歯車を止めるための手がかりを探し始めた。




