覚醒草マシマシ
夜が更けると、ラリーは静かにリアナとダンを一つの部屋に呼び寄せた。ベッドの上に広げられた布に、覚醒草がたっぷりと並べられている。ラリーは真剣な表情で、二人に目を向けた。
「お前ら…これが最後の手だ。どうやら俺たち、ただの魔物村に迷い込んだわけじゃなさそうだ。この世界の裏にあるものを見つけるためには、覚醒草をもっと…いや、かなり摂取するしかない。」ラリーはいつもの軽い口調ではなく、どこか決意のこもった声で言った。
リアナは困惑した表情を浮かべ、「ちょっと待ってよ、ラリー。覚醒草をそんなにたくさん吸うなんて、何が起こるかわからないじゃない!」と、女の子らしい少し心配げな声をあげた。
しかし、ダンはラリーに賛同し、「面白そうじゃないか。今までに見たことのない世界が広がっているのかもな」と、ワクワクした様子で手を伸ばした。
ラリーは少し苦笑いをしながら、「まぁ、俺たちがここまで来たんだ。今さら引き返せないだろ?いくぞ」と言って、覚醒草を3人で同時に吸い込んだ。
瞬間、頭の中が一気に覚醒するような感覚が彼らを襲った。通常の5倍の覚醒草の力は強烈で、カラフルだった村は、まるでフィルムが劣化したように急に白黒になり始めた。あれほど賑やかで色鮮やかだった街の風景が、今はすべてモノクロに染まり、通りを歩いていた魔物たちもその場で動きを止めてしまった。
「何だ…これ…?」リアナは目を見開き、恐る恐る外の景色を見つめた。「全部…止まってる?」
「やっぱりな…」ラリーは拳を握りしめ、白黒の世界を見つめながら言った。「この村自体が何かに支配されてる…いや、俺たちがずっと見せられてきたのは幻覚だ。」
ダンは笑いながら、「ははっ、今までのカラフルな世界は全部演出だったのか?まさに劇場だな」と、肩をすくめた。
「でも、このままじゃ危ないわ!どうすれば元に戻れるの?」リアナが焦りの色を浮かべる。
ラリーは深く息を吸い込みながら、「今は、まずこの白黒の世界で何が本当なのかを確かめるしかない」と言い放った。
こうして、3人はカラフルだった村の真実に迫るべく、完全に覚醒した頭で白黒の世界を探索し始めるのだった。




