何かがおかしい
夜が深まると、村の静けさが戻ってきた。昼間の賑やかさとは対照的に、村全体が眠りにつき、月明かりが静かに辺りを照らしていた。ラリー、リアナ、そしてダンは、それぞれの布団に入り、まどろみの中にいた。
ラリーは「今日はなんだか、すごくいい日だったなぁ」と思いながら、ポケットから安眠の薬草を取り出し、一口齧った。しかし、すぐに彼はその味に違和感を覚えた。「ん? これ、いつもの味と違う…」と呟いた瞬間、頭の中が冴え渡り、覚醒したことに気づく。
「あ、これ覚醒草じゃないか!」とラリーは焦りながらも、その覚醒した頭で、朝の出来事を振り返り始めた。そうだ、今朝、「迷いの霧」に包まれて、村の入り口を越えたはずなのに、また村の中心に戻されてしまった。そして、その後、消えていた魔物たちが何事もなかったかのように現れ、村は再び幸せな雰囲気に満ち溢れていた。
「でも、あれって本当に普通のことなのか?」ラリーは眉をひそめ、心の中で疑問が膨らんでいく。霧に包まれた瞬間の不安な気持ち、そしてその後の異常なほどの幸せな気分…。何かが明らかにおかしいと感じた。
ラリーはダンとリアナにもこの違和感を伝えようと考えた。彼は布団から起き上がり、そっとリアナの肩を叩いた。「おい、リアナ、起きろよ。なんか変なことがあったんだ」と囁いた。
しかし、リアナは幸せそうな笑みを浮かべて、微かに「うふふ、いい夢…」と呟きながら、深い眠りに落ちていた。ラリーは次にダンの方を見た。彼も同様にぐっすりと眠り、目覚める気配はない。
「なんで二人ともこんなに幸せそうに眠ってるんだ?本当に何も気づいていないのか?」ラリーは一人、焦りと疑念が入り混じった感情に苛まれた。彼は再び布団に戻り、覚醒した頭で何度も朝の出来事を思い返しながら、その謎を解明しようと試みた。
しかし、どんなに考えても、答えは見つからなかった。「なんなんだ、この村…何か、隠されているのか…?」ラリーは心の中でそう呟きながら意識を落とす為に安眠草を齧った、徐々に薬草の効果で意識が遠のき、眠りに落ちていった。
その夜、ラリーは覚醒草の影響で浅い眠りを続けながら、村の真実に近づくための手がかりを探り続けていた。




