モグモグ
ラリーたちは、異次元のような魔物村に迷い込んでからというもの、どうしたものかと頭を抱えていた。カラフルな建物に囲まれた広場の中心で、彼らはこの奇妙な状況をどうにかしようと話し合っていた。
「どうする?どうやってここから戻るんだろう。」リアナがしばらく沈黙の後に呟いた。
「まずは、この村の人たちから情報を得るしかないな。」ラリーが決意を込めて言った。「村の中心にいる人たちに話を聞いてみよう。」
すると、村の広場に現れたのは、目立つ見た目の魔物だった。大きなドーナッツのような体に、目玉と手足がついている。彼の名前は「モグモグ」と名乗り、実に愛らしい姿をしていた。
「あれーー、オイラ門の前に立ってたのに、どうやって中に入ってきたんだー?」モグモグが驚いたように言った。その声は、なんとも無邪気で親しみやすかった。
「う、うーん、迷い込んでしまって…」ラリーが言いかけたが、モグモグは興奮して続けた。
「それなら、オイラが案内してあげるよ!オイラ、村の門番のモグモグだよ!村長のところに行けば、きっと役に立つ情報がもらえるよ!」
リアナとダンも、モグモグの親しみやすさにほっとしながら頷いた。モグモグは、ゆっくりとした動きで、三人を村長の家へと案内することにした。
道中、モグモグは村の中を詳しく説明しながら歩いてくれた。「こっちが広場で、あっちが商店街。あそこに見えるのが、村長さんの家だよ。」
村長の家に到着すると、そこには木造の大きな家が立っていた。周囲には花が咲き乱れ、まるで童話の世界のようだった。モグモグは村長の家に入る前に、ラリーたちに笑顔で言った。「さて、村長さんにお話をしてくるから、ちょっと待っててね。」
しばらくしてから、モグモグが村長とともに出てきた。村長は、大きな白い眼鏡をかけたフクロウの姿をしており、丸い体に青い羽が特徴だった。彼の威厳と温かさが漂っていた。
「こんにちは、お待たせしました。こちらが村長のオルドです。」モグモグが紹介した。
オルド村長は、ふわりとした羽を広げて、ラリーたちに優しい眼差しを向けた。「おやおや、初めてのお客様ですね。どこからいらっしゃったのかしら?」
ラリーが事情を説明すると、オルドは頷きながら聞いていた。「なるほど、そういうことでしたか。それなら、まずはこの村での滞在をお手伝いしましょう。モグモグが案内してくれたように、村のことを知るのも大事ですからね。」
オルド村長は、ラリーたちにモグモグの家を貸してくれることを提案した。モグモグも快く了承し、「オイラの家は少し古いけど、心地よいよ!どうぞ、泊まっていってください。」と笑顔で言った。
ラリーたちは、その申し出を受け入れ、モグモグの家で泊まることになった。モグモグの家は、見た目こそ古びていたが、内部はとても快適で温かかった。
「これで、少しは落ち着けるかな。」リアナがホッとした様子で言った。
「うん、明日は村のことや魔物たちの情報をもっと探ってみよう。」ラリーが決意を込めて言った。
その夜、ラリーたちはモグモグの家でゆっくりと過ごしながら、次に何をするべきかを考え始めた。モクモク薬草の影響で迷い込んでしまったこの不思議な村で、どんな冒険が待っているのか、彼らはまだ知らなかった。




