モクモク薬草
ラリーたちは大樹海の入り口付近に到着したが、肝心の魔獣の姿は一向に見当たらなかった。「どうなってるんだ?ここに魔獣が出るって話だったのに。」ラリーが不安げに言った。
リアナも同様に心配そうな表情を浮かべていた。「もしかしたら、ここまで来るのが早すぎたのかも。夜になってからの方が出やすいのかもしれないし。」
ダンはすでに荷物を広げ、テントを設営し始めていた。「とりあえず、テントを張って拠点を作ろうぜ。これで夜の準備も万端だ。」
ラリーは手伝いながら、バッグから薬草の袋を取り出した。彼が取り出したのは「モクモク薬草」と呼ばれるもので、見た目は普通の薬草と変わらないが、その効果は非常に強力だ。少量を吸い込むだけで、幻覚作用が強く、ハイになる成分が含まれている。
「これを使って、ちょっとだけ気分をリフレッシュしようぜ。」ラリーが薬草を取り出し、袋を開けると、中から青白い煙がモクモクと漂い始めた。煙はあたりに広がり、まるで霧のように立ち込めていった。
「おお、すごい煙だな…」リアナが目を細めながら言った。「でも、これってちょっと危なくない?」
ダンは気にせず、煙に包まれながら「こういうのもたまにはいいだろ。リラックスするには最高だし。」とにこやかに言った。すると、煙に包まれた辺りがどんどん曖昧になり、視界がどんどんぼやけていった。
そのうち、3人はその奇妙な霧の中を歩いているうちに、まるで夢の中に迷い込んだかのような感覚に襲われた。そして、霧が晴れたとき、目の前には信じられない光景が広がっていた。
そこは、子供の描いた落書きのような、奇妙な見た目の魔物たちで溢れる村だった。魔物たちは、まるで色とりどりの絵本から飛び出してきたような姿をしており、その村もまた、カラフルで不思議な雰囲気に包まれていた。
「ここは一体…?」ラリーが目をこすりながら呟いた。リアナも驚きの声を上げ、「これ、まさか幻覚じゃないよね?」と問いかけた。
ダンは煙の中で楽しげに笑いながら、「どうやら、モクモク薬草の影響で、まったく違う場所に来てしまったみたいだな。」と言った。
その瞬間、村の中心に住む奇妙な魔物たちが、好奇心いっぱいの目でラリーたちを見つめていた。どうやら、彼らが迷い込んでしまったのは、単なる魔獣の住む場所ではなく、まるで異次元からやってきたような不思議な魔物村だったのだ。
「こんな場所、見たこともない…どうしよう、戻れるのかしら?」リアナが不安げに言った。
ラリーはしばらく考え込み、「まずは、ここで情報を集めてみよう。何か手がかりがあるかもしれないし、アリスがどうしてここに来るように指示したのかも分かるかもしれない。」と決断した。
そして、ラリーたちは不安を抱えながらも、魔物たちの村に足を踏み入れることにした。どこかでアリスの意図が隠されているに違いないと見当違いな事を考えながら




