情報屋の裏切り
夜が明け、アリスたち4人はスラム街のさらに奥深くにある情報屋の隠れ家に向かっていた。スラム街の建物は、どれも古びていて、崩れかけているものばかり。通りは暗く、空気は淀んでいた。周囲に漂う不穏な雰囲気が、これから待ち受ける事態を予感させた。
「こんなところに、本当に情報屋がいるのかな…?」リアナが不安げに辺りを見回した。
「ここだよ、間違いない。」ラリーが自信満々に答えた。「前に酒場で聞いた話だと、ここの地下に隠れ家があるらしいんだ。」
「地下かぁ…。どこに入口があるのかしら?」アリスが尋ねた。
「うん、確かこの辺りの…」ラリーは地面を見つめながら歩き回った。すると、壁際にさりげなく隠された鉄製の扉を見つけた。「あった!ここだ!」
4人はその扉を慎重に開け、中に入った。地下への階段は狭く、薄暗い。階段を降りるたびに、音が反響して不気味さを増した。
地下の隠れ家にたどり着くと、そこには一人の男が座っていた。中年の男で、薄汚れた服を着ているが、その目だけは鋭く光っていた。
「何の用だ?」男は冷ややかな声で問いかけた。
「俺たちが探している情報があるんだ。」ラリーが前に進み出た。「あんたが情報屋だろ?ギャングについて、知っていることを教えてくれ。」
男はじっとラリーを見つめた後、鼻で笑った。「ふん、ギャングのことを知りたいだと?ただで教えるわけにはいかないぞ。」
「じゃあ、何が欲しいの?」リアナがイライラしながら言った。
「金だよ。」男は無表情で答えた。「それもかなりの額が必要だ。でなけりゃ、口は割らない。」
「金だって?そんなのないわよ!」リアナが叫んだ。
「まぁまぁ、リアナちゃん。」ラリーがリアナをなだめた。「金がないなら、代わりに何か価値のあるものを出せばいい。俺たち、ほら、こんなのはどうだ?」そう言って、ラリーは懐から取り出した小さな袋を男に見せた。
「それは…?」男が興味を示した。
「覚醒草だよ。」ラリーがにやりと笑った。「これ、今スラム街で流行っているだろ?こいつをいくらでも手に入れる手段があるんだ。どうだ?」
男は袋をしばらく眺めていたが、やがて頷いた。「いいだろう。その取引、乗った。」
ラリーは袋を男に渡し、男はそれを確認すると、ニヤリと笑った。
「さて、話を聞かせてもらおうか。」ラリーが言った。
しかし、男は何も答えずに袋を握りしめたまま後ろに下がった。そして、突然、部屋の別の扉が開き、数人のギャングが現れた。
「あ、あんた達、何をしているのよ!」リアナが叫んだ。
「この情報屋は、ギャングと繋がっていたのね…!」アリスが気づき、怒りを込めて言った。
「その通りだ、お嬢ちゃん。」男は冷笑を浮かべた。「お前らが俺たちの邪魔をしようとしているのは知っていた。だから、こうして罠にかけたんだよ。」
「くそっ!」ラリーが歯ぎしりしながら叫んだ。「やられたか…!」
ギャングたちは武器を構え、4人を囲んだ。逃げ道はなく、状況は絶望的だった。
「さぁ、お前らをどうするか、考えさせてもらうぜ。」ギャングの一人が冷たく言い放った。
ラリーたちは窮地に立たされていたが、決して諦めてはいなかった。彼らの中で、どうやってこの状況を打開するか、考えを巡らせていた。
「どうするの、ラリー!」リアナが叫んだ。
「まだだ、まだ終わっちゃいない。」ラリーは微かに笑った。「俺たちにはまだ、アリスがいる!」
アリスは真剣な表情でラリーを見つめた。「何か考えがあるのね?」
「そうだ。」ラリーが頷いた。「俺たちはこんなところで終わるわけにはいかない。まだ勝機はある…!」




