お尋ね者はつらいよ
バルバラの酒場で一息ついたラリーたちだったが、安息は長く続かなかった。城からの脱獄犯である彼らの行動はすぐに広まり、兵隊たちが酒場の周辺を嗅ぎ回り始めたのだ。
「ここにいつまでもいるわけにはいかないな…」ラリーが腕を組んで考え込んでいた。
「そうね、このままじゃ兵士たちに見つかるのも時間の問題だわ。」リアナが同意した。
「だったら変装してどっかに隠れようぜ!」ダンがニヤリと笑い、バッグから様々な衣装を取り出した。どこからこれだけの変装グッズが出てくるのかは誰も聞かなかったが、変装に使うには十分すぎるほどの種類があった。
「俺はこれがいいな!」ラリーが選んだのは、何故かピエロの衣装だった。
「何考えてんのよ!」リアナがすかさずツッコむ。「それじゃ目立ちすぎでしょ!」
「いや、逆に目立たないんだよ。みんなピエロは無害だと思うだろ?」ラリーが真剣な顔で反論するが、リアナは首を振ってため息をついた。
結局、ラリーたちはもっと普通の変装にすることにした。ラリーは地味な労働者風、リアナは街の娘、ダンは商人風、そしてアリスは少しぼろぼろの服を着せられ、彼らはスラム街に向かうことにした。
スラム街に着いた彼らは、街の片隅にある不思議な公園にたどり着いた。そこには、ホームレスたちが作り上げた独自のコミュニティが広がっていた。簡易なテントや古びた家具が並び、焚き火の周りでは笑い声が絶えない。
「ここならしばらく隠れられそうだな。」ラリーが周りを見渡しながら言った。
「そうね、でも彼らと馴染むには少し時間がかかりそうね。」リアナが慎重な表情で答えた。
「まずは自己紹介だろ!」ダンがバッグから小さな爆竹を取り出し、それを焚き火に投げ入れた。突然の音に驚いたホームレスたちが振り返り、ラリーたちを見つめた。
「いや、何してんのよ!」リアナが怒りながらダンにツッコむ。「こんなことしてどうするつもりよ!」
「いやいや、これが俺流の自己紹介だよ!」ダンが胸を張って答えたが、リアナは頭を抱えた。
それでも、ホームレスたちは意外にも笑い出し、ラリーたちを受け入れてくれた。彼らはラリーたちに食べ物を分け与え、一緒に焚き火を囲んで夜を過ごすことにした。
「俺たち、思ったよりここに馴染んでるな。」ラリーが言った。
「まぁ、ダンのおかげでね…」リアナが苦笑いを浮かべながら答えた。「でも、これでしばらくは安全ね。」
「それにしても、この公園コミュニティ、少し臭うけど意外と居心地は悪くないですね!」アリスが穏やかな笑顔で言った。
「そうだろ?ここにいれば、きっと誰も俺たちを見つけられないぜ。」ラリーが自信満々に言った。
こうして、ラリーたちはスラム街の公園コミュニティで新たな生活を始め、次第にその場所に馴染んでいった。とはいえ、変装とホームレス生活にも、やはりお笑いの要素が欠かせないようだ。




