落とされた電源
「ルンルンルン」という声がリビングから声が聞こえてくる。
「...おはよ」
「はよー!」
「まだ6時だよ...」
「いや、もう6時だから!恋人の休日は長いよー」と、可愛くダンスしている。
「...おう」
それから焦げた卵焼きを二人で食べて、何をするわけでもなく、二人でテレビを見ている。
「あー今日は雨だって」
「確かに外暗いもんねー。んじゃ、今日は家でイチャイチャしよっか」
「...そうだな」というと、頭を肩に乗せてくる。
「あー楽」
「おい。何で一人だけ楽してんだよ」
「じゃあ、大河も私の頭に頭を乗せればいいじゃん。そしたら二人とも楽だよー」
「...確かに」
言われた通り頭を乗せる。
確かにこれは楽だな。
「...あー楽々」
「重いんですけど」
「...俺の気持ちがわかったか」
そんないつものような、いつもよりちょっと甘いようなやり取りをしていると、無理やり体を倒される。
そして、膝枕のような体勢になる。
「はーい、ねていいでちゅよー」
見上げると二つの大きな山の奥に千夏の顔が見える。
そのまま山の頂点を突くと「んっ//」と、卑猥な声をあげる。
「...何?ムラムラしてんの?」と、言われる。
「んー、そういうわけでは。ただそこに山があったから」
「登山家みたいなこと言わないで。てか、登山家ならちゃんと下から登ってきなさい」と、言われたので、指を人に例えてお腹からどんどん胸に近づいていく。
「ちょっwこちょばいんだけどw」
「何を言ってる。俺はただ山を登っているだけだぞ」
「...そ、そうですか」
そのまま、指を胸に向けると「ストップ」と、指を止められる。
「おいおい、通行止めなんて聞いてないぜ」
「...続きするならベッドでしよ」
こんな感じで今までのノリでなんか卑猥なことまでしちゃうようになった。
莉理にはこういうのりができなかっただけに、正直こういうのをやっても引かれないのは嬉しかった。
◇◆
暗い部屋で一人テレビを見ている。
奥で一人で寝ている先輩。
結局あの人は私としたいだけの人だった。
大河がいない家は退屈だった。
確かに最近はあまり会話もなかったし、あたりも強くしてしまっていたが、それでもたまに二人でテレビを見ている時にボソッと突っ込んでいる大河が好きだった。
今思えば、何であんなことをしてしまったのかはわからない。
なんかむかついて、腹が立って、八つ当たりして。
何度も私に歩み寄ってくれたのに、それを拒否して...。
私って何なんだろう。
この後どうなるんだろう。
あの人と別れたら会社にもいづらくなるし、そうなったら...。
「...」
ポツリと一粒の涙がテーブルに落ちる。
そして私はテレビの電源を落とすのだった。




