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依頼

『明日、暇?』と、一通の連絡が入る。



 連絡してきたのは奏美だった。



『特に用事ないけど』



『なら家に行ってもいい?』



『なぜに家?』



『喫茶店とかお金かかるし。別にいいでしょ』



『いや...家は...』



『もしかして果南のこと気にしてる?話は聞いてるから大丈夫だよ』



 そうか、よく考えたら2人は知り合いなのか。

けど、付き合ってたってことは内緒にしておいた方がいいか。



『元恋人だってことは?』



『それは別に言ってない。同級生だって話はしたけど。わざわざいうことでもないし』



『分かった。けど、果南には付き合っていたこと内緒にして欲しいんだ』



『??まぁ、いいけど』



「果南、奏美...ちゃんが家に来たいらしいんだけど」



「ん?あ、かなみん先輩うちに来るの?てか、何?かなみんから聞いてたけど今でも連絡取ってるの?」



「あぁ...まぁな。なんか話があるらしくて」



「告られたりとか?」



「義妹がいるって言ってるのにわざわざ家で告るわけないだろ」



 それからしばらくして、奏美が家にやってきた。



「おひさ」



「かなみん先輩、久しぶりです」



「果南とはよく学校であってるじゃん」



「ですね」と、いつになく楽しそうな果南。



「それで話って?」



「何?立ち話する気?」



「いや、そうじゃないけど」



「こういうのは普通、世間話してから本題に入るでしょ」



「...」



「うわー、情けないね。《《お兄様》》」



 まずいな。この2人相性抜群だ。

昔はこんなんじゃなかったのにな...奏美。



 そのままお茶を出すとすぐに「それで話だけど」と、本題に入る。



「その『さっき言ってた世間話はどこいった?』みたいな顔やめてくれる?」



「...思ってない思ってない」



「最近、紗希が学校に来てないんだよね。なんか知らないかなーと思って」



「...え?」



「...紗希とも知り合いだったのかよ」



「あれ?言ってなかったっけ?まぁ、仲がいいって言ってもゼミが同じでちょこっと話す程度なんだけどさ。私一応ゼミ長で、ゼミのことを色々と任されてるわけ。それで最近来てないからもしかしたらなんか知ってるかなーって」



「...もう別れたし知らないよ」



「連絡取ったりしてないんだ。ふーん。まぁ、じゃあ特に用ないかも」



「てか、千夏さんに聞いたらいいんじゃないの?」



「あの人遊び人だからねー。あんまり家に帰らないらしいし、あんまり妹に関心なさそうだし...。てか、本当に2人で暮らしてるんだ。果南大丈夫?えっちなこととかされてない?」



「さ、されてはいない...かな」

してるからな。果南が俺に。



 その態度を見て、俺のことをめちゃくちゃ睨む奏美。



「なんか変な間があったけど?」



「いや、マジで変なこととかしてないから」



「本当かなー?私と付き合ってる時も隙あればおっぱい揉もうとしてたのに?」



「おまっ!?」と言った瞬間、果南に足ツボを押される。



「イテテテテテテテテテ!!!!」



「何してんの?」



「いや、なんでもない!ニットのセーターに針を通したようなもん!マジで問題ない!」



「なんで急に五条悟の真似してんの」



「伝わるのかよ」



「...てことで、悪いけど連絡取ってみてくれる?」



「...嫌だよ」



「そこをなんとか!❤️おっぱい触らせてあげるから❤️」



「マジ!?イッタァ!!!」



「2人とも仲良いねー」と、ケタケタと笑う。



 そしてそのまま「んじゃよろしくねー」と、帰っていく奏美。



「...どうするの?」



「...まぁ...とりあえず千夏さんに連絡するかな」



「...そんなに触りたいんだ」



「いや、別にそれ目的じゃないから」



 ...本当は少しだけそれ目的だった。

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