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真っ赤なブルー
僕の本が湿ってしまったんです。―本は良いのですが、中には写真が閉じてあって―、
―死んだお姉ちゃんの写真なんですよ。
お姉ちゃんは。ニコニコと良く笑う女性でしたね。
だから、でしょうか。
―写真になってしまった後も、たまあに、ニコニコ笑うんですよね。
ふふ、怪談じゃありませんよ。本当に、なので。作り事じゃないんです。
―それより、夜まで遊んでくれて有り難うございました。
―名前ですか、今更ですね。お兄さん。わら。僕は、ブルーと言います。真っ赤なブルー、って呼ばれてもいますね。ヘンな呼び方ですけれど、―
目が赤いでしょう。片方。
―オッドアイと言うんですってね。ネコとかで居ますよね。ニンゲンでも居るんですよね。てか、ココに居ますもの。しょうめいしゅーりょー、と言うヤツですかね。
嗚呼。喋りすぎました。
悪いクセなんですよ。僕、『行為』のあと、ベラベラ喋りまくるんですよね。発揚しちゃうんやと思う。―
―まぁ、良き、良き。
さあ、お兄さんも写真に撮らせて下さいね。お顔。写メで良いので。後でプリントアウトしますからね。この赤っく濡れた本に、お姉ちゃんと一緒に閉じときますね。
あ。
死んでるから返事はできねーか。
おやすみなさい。お兄さん。




