表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/57

被毛天使




 ペットなど飼っていないのに、


万年床のシーツや枕元に動物の()れらしい毛が絡まっているのが不可解であるし不快だと思う()にまた指先に触れるのだから嫌になり溜息が止まないのはまるで都市世界の下にある地下水脈が沸騰する様な人知れぬ孤独な困惑であると私は思う次第だ―、


―と。


―やたら長尺な思考が渦巻いたのは。


宿酔(ふつかよい)所為(せい)だろう。


(いな)


否。


否。否―、


否。


酔眼(すいがん)を開けば、うっすらと結像するのは何か。


私は開く目を、瞬刻にやはり閉ざしたのだ。


私の隣に、乳房と乳房のあいだへ短刀が突き立った血塗れの女の肉体が在り、()のからだはマンモスの様な被毛と天使の様な翼を備えていて、眼はみっつ有る。


息はしていない。


其れは私自身も同様である。


黄泉だろうか。


涅槃だろうか。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ