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赤い封書

 



 懶惰(らんだ)な日々が続いていた。


 郵便受けを開けもしない。


 そうだった。そうだ。そうだよ。


 私は思い出した。


 封書を待っていたんだ。


 いや。


 何の封書を。


 記憶障礙かしらん。飲み過ぎだろう。


 脳が溶けてしまったか。


 いやいや、笑い事じゃあない。


 其んな歳でもあるまいに。


 いや。


 私は幾つだ。


 兎に角だ。郵便受けを私は開けた。


 中身を確かめる。


 確かに封書がある。


 赤い色をしている。


 曼珠沙華(マンジュシャゲ)の様な。


 体内に流れている原罪(げんざい)の様な。


 悪い過去の様な。


 私は動悸とともに。


 流れ落ちる汗とともに。


 赤い封書を確かめる。


 開けるな。


 思い出すな。


 其う血を吐く様な字で記してある。


 私の筆跡で。




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