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元騎士、家にあげる

いや早くかけたわぁ

ドアを開けた先に居たのは、銀髪銀目の超絶美人騎士だった。



「って副団長様?!?」



「お、おう、ひ、久しぶりだなエクス!」



「ひ、久しぶりって、なんでこんなゴミ溜めにわざわざ………と、とりあえず上がってください……」



副団長様を中に入れようとしたら、後ろから小さい影が現れ、当たり前かのように家に入ってくる。




「うむ、では中に入らせてもらうぞエクス!」



「あ、は、はい、ほんとこんな狭苦しい………あれ副団長様、なんか小さくなられた上に髪と目の色が変わっておられませんか?」



そう呟くエクティスの前に金髪金眼のやや幼い美少女が立っていた。



「なにトンチンカンなことを言っておる?妾じゃ妾」



(え?なに妾妾詐欺?)



「ってあなた様はクソガ……」



「あ?!?なーんか聞こえた気がするが気のせいかのぉ??!?」



「は!!?い、いえ今日も宝石のような美しさを持っておられるでござる!!!!」



なぜか牡丹の口調が移ってしまったエクティス。



「ふふふ、そうであろうそうであろう……」




エクティスの耳元で囁く牡丹。



「なんでござるか?このくそ、……小生意気そうな子は?」



同じ小さな声で返すエクティス。




「ば、馬鹿野郎!ボタン、こんなんでもこの国の王女様だぞ!?!クソガ……じゃなくて元気と言え!」




「え〜?」




「とりあえず下手に出るだけ出て、木に登らせるんだ、王族だから金払いだけはいい!」




「まぁわかったでござるよ師匠」



「で、な、なんの話でござったかな?」




またもや極度の緊張のせいで、ござる口調になるエクティス。



「…………あれ?」



なんだか王女様の機嫌がすこぶる悪い、何故だ。



「……………よく聞こえたぞ、クソガキだの小生意気だの豚だの………」



(え?ヤッベ聞こえてた!?!)



「死ね!!!」


そう言うや否や炎弾を撃ち込んでくる少女、しかしその炎弾は意外な人物に撃ち落とされる。



「………落ち着いてください、陛下……」



呟くは副団長、炎弾を出したことでいくらかストレスが発散したのか、落ち着く少女。



「ま、まぁ許してやろう……」



(し、死ぬかと思った)




「………着弾してたらボコボコにしてたでござるよ………」





なんか末恐ろしいことを呟く牡丹は意図的に無視するエクティス。





◆◆◆◆◆◆◆◆◆




そんなこんなやっとこさリビングに行き着く四人、牡丹とエクティス、副団長と王女様が向かいあう。



不意に王女様が牡丹に目を向け、言葉を発する。



「…………そういえばお主、何者だ?朝からエクスの家にいるとは………」




「ふ、これだからあんな勇者を野放しにする国の王族は礼儀がなっていない……」



「あ?!?なんじゃと?」



「人に名を訪ねる時はまず自分から……拙者の故郷では平民ですら知っておるでござる、まさか知らないのでござるか?」




「くっ!!?」




肩をすくめながら歯に着せない物言いで王女様を挑発する牡丹、悔しそうに顔を歪める王女。



すると副団長様が助け舟を出す。



「…………非礼を詫びよう、ボタン殿……ではまず私から自己紹介させていただく、王国騎士団テンプル・ナイツ所属、副団長オリヴィエ・シルバー、以後お見知り置きを」




「………妾はジンガリアン王国第2王女メルト・ジンガリアンじゃ」




「………拙者は切星牡丹、武者修行の旅をしてるでござる」



「……あ、俺は最近、テンプルナイツクビになったエクティス・ウォーカーです」



「「お前は別にしなくて良い」」


(二人同時にツッコミ入れられちゃった、てへ!!)

ふ、人に名を聞くときはまず自分からじゃないか?っていうやりとりができたので幸せです。

これ現実でやるとは?ってなりますからね!

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