鋼鉄少女の記憶、Eve Blake first and I birthday
ファンタジー世界ですしおすし!!適当英語!!!!
「………エクス………私はね………コア……って言ってもわからないか………特殊な魔石を埋め込まれた人間なの…………アンドロイドって言われてる」
「アンドロイド………」
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目を覚ますと何かの液体に付けられていた。
「おお!!成功だ!アンドロイド第一号の誕生だ!」
「流石リコイル博士ですな………」
「………はい………ありがとうございます………」
それが私が思い出せる原初の記憶。
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「………死んだか………」
「……こいつらは非効率すぎたからな……」
「大砲だの剣だの出したところで英雄の模倣生物にすらならん………」
「………自身の体は干渉不可能だから………周りに素材がなければ一般人に毛が生えた程度………」
上から降ってくる、魔術師と錬金術師達の声、どんどん冷たくなってくる体。
食べた後にすぐ体がおかしくなったので、床にぶちまけられている朝食。
(………ああ……廃棄処分か………たしかに……剣や銃を出したところで……ちょっと武装した人間レベル………最低でも歴代の英雄に匹敵するくらいの存在価値を示さなければこの人達にとっては鉄屑同然………)
「……い……い……いや……こ…こわレたクナイ…」
悟ったように諦めかけたその時、彼女の不可避な運命を見せつけられる。
目の前のトモダチは、一瞬でガラクタになった。
アンドロイドにとって命の灯火、胸の光が一際強く輝いたと思ったら、徐々に小さく、暗く、消灯していく。
比例するように、黒く、冷たく、深海の闇を宿していく瞳。
トモダチの末路、自身に湧き上がる感情は一つ、生への渇望。
(……私……まだ……ニンゲンのつもりだったんだ…廃棄処分されるようなガラクタの癖に…………)
機械には存在しない生存本能、呆れたように呟いたつもりのEve、しかし、実際には呼吸音一つ出ていなかった。
迫る自我の喪失に走馬灯が流れる、もしかしたら死神が流しているのかもしれない。
流れていく膨大な情報、気づいたら違う記憶に変わっている、たかが10数年の生でもこうしてみてみると長い、自身の人生を懐かしんでいたら、ただ一つ印象深い記憶が鮮明に浮かび上がる。
『いつカ外に出てサ………*ンゲンに戻れる方法を探ソ………■■■………お前だけ■もニンゲ%に戻し#@/………だからさ………絶〆死ないで…Eve」
ノイズだらけで顔も名前も言葉だって所々思い出せないシンユウとの思い出。
生きる気力を失っていたEveが壊されるまで生きれた、夢、希望、原動力の源。
虚無、空白、伽藍堂の心に暖かいナニカを注いでくれたかけがえのない人。
(……そうだ………死ねない………絶対に………約束したから………■■■■と………いつか………ニンゲンに戻ってみせるって………ダカら………イキなキャイケナイ…………)
名前すら思い出せないが、シンユウとの誓いで腑抜けていた自分を奮い立たせるきっかけにはなった。
自身の生存を力強く誓うが、願うだけで生き残れるなら苦労はしない。
着実に完全に壊れる前に、妙な感覚が訪れた。
何者にもなれるとそんな錯覚に導かれるまま、魔力を操作していたら、有害物質を体外に排出することに成功。
(………だけど………壊れたコアを回収するだろうから………うん?………さっきのができるのならこういうことだって………できるはず………)
「んあっ………つぅ………し、死にたくない………」
断末魔の呟きを装いながら、痛みで暴れているかのように見せ、さりげなく、朝食の近くに落ちている食器を何本か握り込む。
(………よし………これをこうして………こう………)
握り込んだ食器群を体の中で壊れたコアのような形に再構成、本物のコアは腹のあたり避難。
コアを無理やり移動させたので痛みを感じたが、我慢する。
ちょうど良いタイミングで錬金術師の一人がEveを仰向けにし胸から彼女が偽造したコアを取り出す。
「全部回収しました」
「よし、あとは不要だから処理ラインに流しとけ」
「な、何をしているんですか!?!?!」
「あ、り、リコイル博士、こ、これはですな」
「良いから早く彼女たちを………Eve!?!!」
彼女の言葉の途中で処理穴に落ちていく私たち。
プレス機やシュレッダーを命からがら躱して外に出るEve、不意に自身の腕についているネームプレートが目に入った、Eveの文字は「l」以外かすれて消えてしまっている。
乱暴に引きちぎりながら、放り捨てる。
「………Eveは壊れたもういない………私は………今から………『I』だ………」
Eveが壊れた日でもあり、アイの生まれた日でもある、ある日の記憶。
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「………………私が思い出せるのはここまで………」
「…………そっか………ありがとうな………話してくれて」
「………うん……今日は一緒に寝ても良い?」
「………いいぞ」
「ねぇ、エクスはボタンとにゃんにゃんしたんでしょ?」
「え?お、お前意味わかっていってるの?」
「……ボタンに聞いた」
「あいつ余計なことを……」
「………私ともしてくれる?」
「いや、そ、それは〜」
「………ボタンとはしたのに」
「わかったわかった好きにしろ!!」
「じゃあ遠慮なく」
抱きついてくるアイ、優しく頭を撫でる寝室のドアは朝まで開くことはなかった。
アイ可愛い




