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元騎士、アイを見つける

アイちゃん発見!




「………やっと見つけた、こんなところにいたのか………」



薄暗い路地に膝を抱えてうずくまっているアイ。





「………………」




「………ほら………帰るぞ………」





「………………」





確実に聞こえているが、反応を返さない、顔を膝にうずめて表情を見せない彼女。





「………悪かったなアイ………お前が言いたくなるまで待つとか言ってたのに………聞いちまって…………言いたくないなら言わなくて良いからさ………帰ろうぜ………」




「………………………………わかっ……た」






彼女に素直に謝るエクティス、鼻声でやっと返答するアイ、二人は顔をお互い見ないように歩く、居心地の悪さを感じながら。






◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





「お、おお!!よ、よかった!み、見つけたでござるか!」




「「「「「…………」」」」」



わざとらしく明るく振る舞う牡丹、対照的に無言を貫く五人。



不意に謝罪しようとするリコイル。



「あ、えーーっと、その、私…」



「リコ」



「あ、な、何、エクス?」



「悪いけど、何も言わずに今日は帰ってくれ、みんなも………ここでお開きだ………」




「「「「「「………………」」」」」




エクティスの言葉に無言で帰っていく五人。




残るのは牡丹とエクティスとアイの3人のみ。




不意にアイにつぶやくエクティス。





「………アイ………別に何も言わなくても良いから………勝手に居なくなったりはしないでくれ………」




「………….」



「………」




踵を返すエクティス、彼に疑問を投げかける牡丹




「し、師匠どこに!?」



「寝る………お前らも早めに寝ろよ」







◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆






全然寝付けず、寝転がっていたら、寝室のドアが開く。



「………ボタン………今日は悪いけど………」



顔を向けずに牡丹と判断したエクティスは暗に出てけと言おうとする、しかし、彼の言葉を無視して布団の中に入ってくる。



「………おい………あんまりふざけると………」




流石に悪ふざけが過ぎると額に青筋を浮かべながらキレかけるエクティス、だが、彼の怒りはすぐに霧散した。




「………………………」




「え………ぁ………アイ………………?」





隣で添い寝してたのはアイだった。





「………言いたくなったら………言っても良いんだよね………エクス………?」








腫れぼったい瞼、涙を流しながらも無理やり痛々しい笑みを作るアイ。




ファンタジー世界だからね!!

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