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元騎士、英雄視される。

アイが可愛すぎる。



「一番の大物を倒すとはさすがでござる師匠!!」



「やるの〜エクス〜」



「や、やっぱり、すごいなエクスは♡」



「さすが先輩♡」




「なんでも、自分のクビ切った騎士団の退路を確保するために1人残ったんだろ……人間出来過ぎだろ」





魔物達の襲撃を鎮火させた後、人々に寄ってたかって賞賛されるエクティス。



だが、自身は早々に魔物にやられたのだ、本当に賞賛されるべきはアイのはず。



しかしその本人が………




「…………かっこよかったんだよ、仲間を助けるために1人残って戦ってた………」



「そりゃすげぇ!!」





まるでエクティスを大鬼を倒した英雄かのように語る、彼が残って戦っていたという、アイからすればただ事実を言っているだけのつもりだろうが、聞く人からすれば、自身をクビにした騎士団のために身を盾にして、華奢な少女を守りつつ化け物を倒した英雄……という受け取り方をしてしまっている。



勘違いのタネをばらまいている彼女を注意したいが、それで彼女が落ち込む姿は見たくない、よって、無言で賞賛の嵐が過ぎるのを待つ。




だが、嵐は静まることはなくむしろ際限なく広がっていく。




目を虚ろにしながら天を仰ぐエクティス。






◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆







エクティスはアイと牡丹と一緒に人々の波を掻き分けてなんとか自宅にたどり着く。





「いや〜久しぶりに帰ってきた気がするでござる〜」



呑気な声を出しながら、玄関を開け、家に入っていく牡丹。



彼女に続けて入ろうとしたら、前に進まなくなるエクティス。



不思議に思って後ろを向いたら、彼の服の端を摘んでいるアイ。




そして喉から絞り出すように、消え入りそうな声で訪ねてくる彼女。




「…………………私が………なんなのか………聞かないの…………………?」






顔は地面を向いていて、表情はわからない、だけど、なんとなく、怯えてるように見えたエクティス。




彼はアイの頭を撫で驚かさないよう、ゆっくり、優しい声音で語り聞かせる。




「………そりゃ……気にならない………って言ったら嘘になる…………でもな…………アイは良い奴で……俺のピンチに駆けつけてくれた……俺の危機を救ってくれた………………お前は俺の友達で、仲間で、家族で、命の恩人………お前が語りたくないって言うなら無理には聞かないし………お前が言いたくなるまで待つさ…………どうせ………同じ飯食って、同じ家で寝て、同じ町で生きていく………なら、いつ聞こうが一緒………だろ…………?」




「………友達で…仲間で…家族で……命の恩人………でも……戦ってる時の私………醜くて汚くて恐ろしくなかった?………あんな……身体から鉄や鋼を生やす………バケモノの私………」





「何言ってんだ……むしろかっこよかったよ……鉄の強さと鋼の心をもつ騎士を目指す俺からしたら……綺麗で……強くて……頼もしかったぜ………」




「……………そっか…………ありがとう………」




瞳に涙を溜めながら、笑い泣きする彼女。




涙の水分が光を反射し、黒い真珠のような瞳を輝かせた、刹那、幻想的な光景にエクティスは心奪われ、意識を手放し、棒立ちで立ち尽くす。



誤魔化すように意地悪な色を混ぜた声音でアイをからかい始めるエクティス。




「て、てかさ、アイの技名ってあれ自分で考えたのか?………もしかしてお前って厨二病なんじゃ……」




「…………エクスの意地悪…………」




先ほどの儚さなど微塵もなく、年相応の恥じらいを宿した表情をする彼女。







jcって最高ですわよね?(オカマ並感

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