元騎士、懲りずにまた牡丹とイチャイチャ4
珍しく主人公と喧嘩してます!
イチャついていたら時間がなくなり、慌ててギルドに駆け込むエクティスと牡丹。
「牡丹が悪いんだぞ!!!あんな事するから!!」
「何言っておる!!先に誘惑したのは師匠でござる!!!拙者に責任は無い!!」
お互いを糾弾し合う、大声で喚き散らし、責任のなすり付け合い、側から見たら痴話喧嘩にしか見えない。
牡丹の言い分に不公平を感じ、言い返すエクティス、唾を飛ばしながら激怒した声を叩きつける。
「いやいや確かに俺が先だったけど!!その後のは牡丹が突然してきたんだろ!!」
エクティスの言葉に素早く反論し返し、エクティスの非を指摘する。
「そんなこと言いつつ師匠すごいだらしない顔だったでござらんか!」
言われたエクティスはさっきの感触がまざまざ蘇り、つい、言い淀みながら発言する。
「そ、それは、そのお前のが柔らかかったから、つ、つい、ね、わ、わかるだろ?」
突然褒められたので赤面する牡丹、照れながらエクティスに聞き返す。
「え……いや、そ、その分からんが………そ、そんな柔らかいでござったか♡」
赤面した牡丹に自身の気持ちいいよさをこれでもかとわかりやすく伝えた。
「あ、ああ!!スッゲェ気持ちよかったぜ!!」
茹でたこのように赤くなり、甘い声を上げ始める牡丹。
「も、もう師匠は〜♡」
痴話喧嘩が結局バカップルの惚気に早変わり、そうやってまたイチャイチャを始めようとする二人。
そこへ冷水を浴びせる声が一つ。
「ほおぉう、遅いと思ったら何をベタベタ惚気ておるのじゃ?貴様ら………」
だが、牡丹とイチャイチャタイム中のエクティスの気分は冷水程度なら焼け石に水ですぐ蒸発させてしまうほど高揚している、だからこそ顔すら向けずに声のトーンから幼女だと判断して適当に返事をした。
「はい?………ちょっとお嬢ちゃん………今、お兄さん達は大人の会話してるから余計な茶々を入れないでよ………全く保護者はどこで何をしてるんだか」
牡丹は声の方向に笑顔で近寄り、更に惚気る。
「そ、そんな、師匠と拙者が夫婦なんて言ってもぉ〜♡、だめでござるよ、色気づけすぎでござるよ〜お嬢ちゃん、ほら飴ちゃんあげるからあっち行って…………」
牡丹の声がどんどんしりすぼみになっていく、不思議に思って近づくエクティス。
だが、十中八九、彼女は少女相手に惚気てると思っていた。
「もう、いつまでも子供相手にいつまでも、惚気ちゃだめでしょ、ボタン〜何をそんな長々説明してるんだよ〜……うん?ボタン?」
牡丹の顔が青ざめているので、惚気とは毛色の違う声で問いかける。
「………………し、師匠……相手をよくみるでござる……」
軽装備で雪山に入った人間のように尋常じゃなく体を揺らしている、こんなところでシバリングをしてどうするつもりなのだろうと不思議に思ったが、とりあえず牡丹の言う通り幼女を注意深く観察する。
金髪金眼、勝気そうな目に、高く通った鼻筋、年齢が低いからか、色素が少し薄い唇、そして高そうな服。
そう、どう見ても第二王女メルト・ジンガリンその人だった。
「…………い、いやちゃうんすよ…………これはその………あの……」
メルトはニッコリと笑顔なのに魂まで冷やされるエクティス。
「い、いやそのあのね……ごめんなさい…………」
頭を下げるエクティスに手を乗せ優しげな表情を浮かべているメルト。
一瞬許してもらえるかと思ったエクティス。
「死ね!!!!!!!」
端的に殺意を述べ、エクティスの頭に接射して風弾の威力を余すことなく伝える
衝撃で顔面を地面に叩きつけられ、意識がそこでブラックアウトする。
喧嘩してたし、嘘じゃないもん(メイ並感