復活せし者
葬送を終えた俺たちは、互いに情報交換を行った。
なぜここが襲われたのか、この状況を事前にわかっていながらに放置しざるをおえなかったのか。
大体の事は把握した。
これから俺たち2人だけでやらなくてはならない事は、巫女様の救出、教会の民の無力化、そして世界を元にもどす、言葉にすれば3つだけだが、2人だけではあまりに困難をきわめる。
以前の旅は所詮は小さな島国のいざこざ程度のものであった為、アルスとオレだけで最終局面は無事に目標を達成した。
今度は、世界に向けてそれをやらなくてはならない。現状島から出るすべはない。謎の結界のようなものが邪魔をしているせいで外には出られないのだ。
ひとまずの目標して俺たちの島“エヴォル大陸“を元に戻すことになるだろう。
それが話し合った結果だ。
「私も、お手伝いをします」
女性の声が聞こえた。この世界にはもう俺たち野郎しかいないはずだがいったい誰だ?
振り返るといるはずのない人物がそこにいた。
ウィンダである。ついさっき葬送をしたばかりの彼女がそこにいたのだ。
「驚かれるのも無理はありません。私は確かに、息の根が止まっていました。しかし、止まっているからといって死んでいるわけではありません。
私の正体は、アルス様の知っての通り“ガラパゴスの種“から生まれた生命です。
聖霊は不滅の原則から、私も不死身の存在であります。
最も、不死身の私が仮死状態になったのには理由があります。
あの剣は大昔の聖霊狩りに使われたものの劣化コピー品でしかありませんがそれが何本も腹を裂き、綿をこねくりまわし、脊髄を粉砕されればいくら私でも動けなくなります」
ガラパゴスの種とは、うん百年前に大地の巫女と大地の聖霊獣が産み出した種である。
その種から産み出された人は、聖霊獣と同等に能力を持つ。あくまでも能力が同じだけで、その強さは当人のMPに依存する。
「こうして復活できたのは、アルス様とハック様が私を土に埋めてくださったからです。
この度は誠にありがとうございました」
ウィンダは深々とお辞儀をした。
死んだはずの人が実は生きていたと知って、おまわず涙が流れそうであったが、先程泣いたばっかりの為なにも流れなかった。
ウィンダの知っている情報をあわせてたところ、俺たちのやらなくてはならない第一目標が決まった。
エヴォル大陸の支配者を倒す事だ。
支配者の名は、エキセル・バラード。
彼を倒せば大陸の結界がなくなり、外に出れるようになるだろう。
この時の俺たちはまだ理解してはいなかった。
倒すと言うことの意味を。




