思慕/祝福
SSS of kissと称したキスシリーズです。
SSS=ショートショートストーリー=とても短いお話しとなります。
※)各1話で完結となりますが、 とても短いので1ページに2話載せています。
※)シリーズを通して出演者の名前が統一されてますが、全くの別世界のお話しと捉えていただけるとありがたいです。
想いを告げる勇気のない俺。
「悠……」
目の前で眠る悠の髪を一房掬いあげて、
「好き、だぜ?」
そこに口付けるだけで精一杯なんだ。
思慕に溢れる
(今はまだ、)
(告げられないから。)
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「お前を嫁にしよーとする旦那の気がしれないぜ。」
ニヤニヤと茶化すように悠を見下ろして、
俺はお前の隣に選ばれなかったけど、嬉しそうにはにかむ悠があまりにも綺麗だったから。
「俺からの餞別な。」
そう誤魔化すように額を掠めるようにキスを落とした。
素直に祝福なんかしてやらない
(俺以外のやつの為に綺麗になったのが悔しいなんて、)
(言える訳ねぇ。)
読んでいただいてありがとうございました。