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・ある掟


ため息まじりに振り向くと、そこには1人の生徒が立っていた。


制服の新しさと、すぐそばに親がいることからその生徒が新入生だということが分かった。


その生徒はモジモジしながら私を見てきた。

私は正直イラっときた。

 私はハッキリしてない奴が大嫌いだから。



ようやく生徒は話し始めた。


「あのぉ、有明さんですよね?

この前新聞にでてたのを見たことあります!

まさか同じ中学校に行けるなんて!

なんだか感動しますね!!」


こういう場合、親がいると厄介。

ズバッと切り捨ててやりたいが、親がいるとなんとなく恐ろしいから止めておく。



「………用件はそれだけですか?」


私は精一杯気を使って聞いた。…つもりだった。


その生徒と母親は絶句。

「じゃあ、時間が勿体無いから行きますね。」


そう言って私はその場をやり過ごした。



私は小さい時からこうだった。

小学生の時も友達は作らなかった。

なんとなく付きまとわれるのが嫌で避けていた。




と、周りには言い訳している。実は…違う。


私は無愛想天才少女なんて言われたことがあるがそんなことはない。


むしろ、可哀想天才少女の方がいい。


何が可哀想なのが?






実は有明家にはおかしな掟がある。

『黄の目を持つ者

友をつくるべからず。』


私はなぜが目がグレープフルーツの皮のように黄色い。


つまり黄色の目を持つ有明は友達をつくってはいけないんだ。


この掟について一体どの位悩んだだろう。


しかし今では関係ない。

私はもう決心したから。 友達は作らないって。




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