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その後、俺はその異能を検証し尽くした。
まず強化率。
これはそれほど高くない。その後、城内のいたるところをスケルトンで探ってみた。いたるところに怨霊は存在した。しかし、どれも弱い。
親父がぶっ殺したヤベェ魔術士の怨霊は、どうやら相当に上等な怨霊だったらしく、他の怨霊はカスのようなヤツばかりだった。
各種怨霊を食べてみてわかったのは、ヤベェ魔術士の怨霊は高品質の怨霊で、それを持ってしても微々たる強化しかされないということだ。
要するにコスパはあまり良くないということ。
しかしそれでも、確実に強くなれる方法が確立していると言うのはデカイ。
検証していてもう一つわかった事がある。
それは、俺が殺害した生物は全て怨霊化するということだ。
植物や虫、小動物などで検証したが、その全てが怨霊化した。
人の姿ではダメで、スケルトンの姿で殺さなければ怨霊化しないが、俺が殺した生き物は例外なく、その魂を怨念に染め上げるのだ。
人はまだ試してはいないが、おそらく同様の結果が得られるだろう。
さて総括だ。
俺はRPGと同じように、敵を倒すとレベルが上がる仕様である。
また、そこらへんに落ちている怨霊を食っても同様の効果が得られる。
この世界のは異世界ラノベによくあるような、経験値とレベルの概念は無い。
しかしその中で俺だけが、レベルアップを可能としているのだ。
他の奴らも修行などをして強くなるのだろう。
しかし、俺だけは、確実に、確定で、強くなる事ができるのだ。
なんと素晴らしいのだろうか。