↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/54

7-7

と言っても普通の作物を植えるわけにもいかない。


魔物を混ぜこみ闇魔法を振りかけた香ばしい土など魔性が強すぎて、普通の作物は速攻で枯れ落ちる。


ではどうするにか。

そう、当然眷属化である。

いや、また眷属化かい、と思うかもしれない。ワンパターンだなと思うかもしれない。


でも、7日ぞ。

我、眷属化に7日もそれに費やした者ぞ。ならば思いっきり活用しないと赤字感が凄いだろが。(逆ギレ)

とにかく、せっかく上達したんだから、つかわないと損だよね。(怒り)


さて、それでは早速作物の眷属化だ。

ちなみに植物相手の眷属化は難易度がもっとも低い。

保護すべき精神がないので、無遠慮にぶっ壊す勢いで体組織を改変できるからだ。

そして、俺の眷属にさえすれば、魔性への耐性は十分だ。


加えて、実験により一つ判明したことがある。


実験は眷属化していた7日間の間に済ましている。

どこにそんな暇があったんやと思うやもしれないが、三人目以降の一日で一人づつ眷属化していた頃には、もう結構余裕があった。眷属化作業も慣れてきて最適行動を取った上でなお、作業リソースが余ったのだ。その余裕分で、先に眷属化していたネズミである実験を行ったのだ。俺はネズミの生態サイクルを加速させ、眷属化したネズミ同士を交配させた。それは眷属化した生物は次代の個体も眷属化しているのかという点を確かめるためだ。

結果は、眷属化しているもの同士の仔でーあれば、次代も眷属化していることがわかった。

第六世代まで観測したが、一体でも通常個体が混ざると、次代に眷属化は継承されないようで、必ず眷属化個体同士の交配でなければ次代への眷属化継承は起きない。能力値は上がるのに劣勢遺伝子なんだなぁ。


要するに、同じ眷属種同士で交配させて繁殖させれば、半永久的に眷属野菜が食べられるということだ。


では早速眷属化させていく。


本日眷属化させるのはこちら。そう、小松菜である。

小松菜は成長が早いし、栄養価も高い。眷属化で更に強化すれば、必ずや良い作物となることだろう。


「さぁ、我が眷属となれ」


俺は握った小松菜にアホほど魔力を注ぎ込み、体組織を改変する。

何株か消し飛んだけど、それでも結構な量の真っ黒い草ができた。黒くギザギザな葉で何故か葉脈が紫色だ。あまりにも禍々しい毒草のような菜っ葉だ。

うん、全く小松菜に見えない。すごく不味そう。


とりあえず、一つだけ生で齧ってみる。


「…………ぅぇ」


ものすごく苦い。あと何故か酸っぱい。ニガ酸っぱい。加えて青臭い。

端的に言ってまずい。


だが、栄養素はありえないくらい豊富だ。

取り込んだものはなんであろうと余すことなく吸収する、悪食という悪魔系の魔法の応用で成分解析ができるのだが、それによればこの小松菜は尋常じゃなく栄養価が高いらしい。

栄養素でいうところの「体の調子を整えるもの」に属する栄養素がこれだけで十分に取れるだけのポテンシャルを秘めていた。

各種ビタミンもカロテンも食物繊維も鉄分も、余すことなく十分に含まれている。もはや薬草と呼んで遜色ないほどの小松菜だ。


だが、不味い。

しかしまぁ、良薬口に苦しというし、これはこれでいいだろう。

まずはこれを栽培させて、民に無理やり食わそうじゃぁないか。

そして、迅速に民の栄養状態を改善していこう。


うん。よし、やるぞ。


「よし、この葉野菜は禍々しいから、禍津菜(まがつな)と名付けよう」


まず、一つめが出来た。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 病人食としてなら売れそう
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。