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イセカイテンセイ・・・? なんじゃそりゃ!!? ~予測不能な異世界生活~  作者: サムライドラゴン
海上の大都市「シーアン」
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到着、海上の大都市



「うわー!」


 リースはとても興奮している。

 そのはずだろうな。

 何故ならここは、「大都市『シーアン』」なのだから。



 途中で野宿をして、翌日に到着したのだった。

 「ワームフレア家」の屋敷で泊まればよかったのではと思ったりもしたが、それでは俺の身が(主にキーちゃん的な意味で)危険なため、野宿を()した。

 ライラが携帯テントを持っていたおかげで、女性二人だけでも寝床が確保できたのは良かったことだ。



「海上の大都市、か・・・。」

「『メガスリトス』より大きいな。」


 まだ入口の前だというのに、その存在感は凄かった。

 中に入ったら、どれだけ広いことだろうか。


「は、早く入りませんか?」


 ライラはワクワクが隠せてなかった。

 顔がすごいニヤけている。



(なんか、下手すると迷子になりそうだな・・・。)


 俺はそんなことを考えながら、歩き出した。

 俺に続くように、他の4人も歩き始めた。

 そしてリースが俺を追い抜き、まるで子供のようにキョロキョロと周りを見ている。

 もちろん甲冑姿で。




 中はやはり広かった。

 家々が並び、市場なども開かれている。

 通行者が多く、前を見てないとうっかりぶつかってしまうかもしれない。


「ギルドならアチラでーす。」

「ありがとうございます。」


 リースが通行人にギルドの場所を聞いていた。

 そして親切に教えてくれたようだ。



 言われた通りの道を進むと、確かにギルドを発見した。


「うわ、大きい・・・。」

「ああ、そうだな・・・。」


 思わず真上を見てしまった。

 『メガスリトス』のギルドより明らかに大きかったからだ。


 リースがギルドの扉に手を置いた。


「で、では・・・、入りますよ?」


 若干緊張しているようだ。


 リースが軽く扉を開くと、中から騒がしい声が耳に入ってきた。

 どうやら、ここのギルドも冒険者たちの話し声で騒がしいようだ。


「わっ、大きい・・・。」


 リースが何気なくそう言った。

 おそらく中の広さのことだろう。

 確かに『メガスリトス』と比べると、とても広い。

 ・・・さっきから比較しすぎだな。


「ま、まずは受付さんに挨拶をしましょうか?」

「そうだな。」


 リースは足早(あしばや)に受付へ向かった。

 俺たちも、ゆっくりと歩き出した。



「こんにちは。 これからお世話になります!」

「は、はぁ・・・。」


 リースの元気がいい挨拶の前に、受付嬢さんは引き気味だった。

 まあ、いきなり金色の甲冑が挨拶してきたら誰だって驚くだろうな・・・。


「すみません。 私たち元々『メガスリトス』のギルドにいたのです。」


 後からぞろぞろと俺たちも受付前に到着し、ライラは受付嬢さんに訳を話した。


「ああ、そうだったんですか・・・。」


 受付嬢さんは察したように返事をした。

 どうやら『メガスリトス』のギルドのことは既に伝わっているようだ。


 『メガスリトス』の受付嬢さんは黒髪のストレートロングだったが、『シーアン』の受付嬢さんは茶髪で低めのポニーテールであった。

 あの人は今、ギルド再建設で大変だろうな・・・。


「この『シーアン』でも依頼は多いので、助かります。」


 受付嬢さんはそう言って、俺たちに礼をしてきた。

 それに対して思わず俺たちも「いえいえ」的なことを言いながら礼をしてしまった。




「で、これからどうする?」


 俺たちはギルドの席に座って、この後の予定をどうするか話し合っていた。


「というか、ライラまで話し合いに参加しなくていいが・・・。」


 マックが隣に座っているライラに向けて言った。

 そういえば自然と話し合いに加わっていたな。


「いえ、あの・・・。 やはりしばらくは知人である皆さんと行動したいな・・・なんて・・・。」


 ライラはやや照れながら喋ってた。

 するとマックが体をライラの方に向けた。


「子供じゃないんだから・・・。 そんなんじゃ、この先どの町に行っても困るぞ。」


 そう忠告した。

 ライラはガクンと項垂(うなだ)れてしまった。


「そ、そうですよね・・・。 すみませんでした・・・。」


 そう言うとライラは席を立ちあがり、ギルドの遠くの方に歩いて行った。


「あの、言い過ぎではありませんか?」

「アイツのためだ。 仕方ない。」


 リースの質問に、マックはキッパリと答えた。

 そして話題を変えてきた。


「それより、この後はどうする? 依頼を受けるか?」


 リースはやや納得してない様子だったが、その論題(ろんだい)に対して考え出した。

 そして十秒間の沈黙を破った。


「私は、早速依頼を受けたいです。」


 リースがやや遠慮気味に言った。

 するとジェラルドが両手で パンッ と音を鳴らした。


「よし、そうするか。」


 議論は簡単に終わってしまった。


「本当にいいのか?」

「リースが決めたことを優先するんだろ?」

「まぁ、そんな感じですが・・・。」


 ジェラルドはこのチームのルールをよく理解していた。

 というか、いつの間にかそういうルールとなっているらしいな。

 まぁ、間違いではないがな。

 このチームの頭目(リーダー)を決めるとするなら、おそらくリースになるだろう。


「ただ、まず初めは店とかを見ておいた方がいいな。」

「そうだな。」


 『シーアン』の店には興味があった。

 こんなにも技術が進歩しているのだからな。



 そうこう話していると、後ろから話しかけられた。


「あの、少しいいですか?」


 後ろを向くと、さっきの受付嬢さんがいた。

 ピシッとした姿勢をしており、礼儀正しさが伝わってくる。


「実は、今日冒険者になった二人がおりまして、良ければ皆さんの依頼に同行させてもらえませんか?」

「え?」


 予想外の頼みだった。

 よく見たら、彼女の後ろで二人の少年少女が立っていた。

 一人は茶髪の短髪で、顔立ちはなかなかの男。

 もう一人は黒髪ボブの、眼鏡をかけた女。

 見た目からして、大体俺と近い年齢だろうか。


「やはり最初は熟練者の方と同行させたほうが良いかなと思いまして・・・。 その代わり、彼らに街を案内させますので。」


 なるほど。

 確かにどっちにとっても良いことかもしれないな。

 正直、街をウロウロして時間をかけるより、案内してもらった方が良いよな。

 ・・・さて、どう出るかな?


「いいですよ!」


 リースはすぐさま、そう言ったのだった。

 正直、そう言うだろうとわかっていた。


「本当ですか! 良かったです。」


 受付嬢さんは、飛び跳ねて喜んだ。

 なんというか、実は愉快な人のようだ。


「では、よろしくお願いいたします。」


 受付嬢さんはそう言うと、二人を前に出して、自分は受付に戻っていった。



「えっと、私は"ユウカ"と申します。」


 眼鏡の女は礼儀正しく自己紹介をした。


「"コウタ"だ。」


 一方、男の方はフレンドリーに言ってきた。

 すると、ユウカはコウタの左足を踏み潰した。


「痛っ!? なにすんだ!!」

「初対面なのにそんな馴れ馴れしい話し方をすんな!!」


 ユウカはコウタを(しか)った。

 しっかりした子だなぁ・・・。






「こっちに武具の店があります。」


 ユウカたちに案内されて、俺らは武具の店にやってこれた。

 結構大きめな店だった。


 中に入ると、やはり内装も広かった。

 色々な武器防具が揃っており、見てるだけでも楽しい。



「やっぱり剣が良いよな!」

「ちゃんと振って使える?」


 コウタとユウカは武器を選んでいる。

 まさに初心者って感じだ。

 俺もあんな感じだったかな?


 俺らはと言うと、ただ二人の光景を見ていた。


「俺らは買わなくていいのか?」

「この装備で十分だからなぁ・・・。」


 ジェラルドは自分が身に着けている胸当てをバンバンと叩いている。

 山賊のボスによってヘコまされた跡は既に修復していた。

 いつの間にやったのだろうか・・・。


「だが、タカヤは服を買っておいた方が良いんじゃないか?」

「え?」

「古くなった服は捨ててるんだろ?」


 おそらくリースから聞いたな。

 まあ、別にいいが。


 だが、確かに服を買っておいた方が良いな。

 この街の服のデザインは個人的にカッコイイと思うしな。

 動きやすそうな服にしとこう。


 俺は服を買っておくことにした。




「これで良し!」


 コウタとユウカは装備を買い揃えたようだ。


 コウタは片手剣を武器にし、胸当てを装備し、額当てを巻いている。

 いかにも軽装戦士という感じだ。

 ユウカの方は小さな杖を持っており、三角帽子とマントを身に着けている。

 魔法使いの格好だな。



「ユウカは魔法を使えるのか?」


 ジェラルドは、俺が瞬時に思った疑問を代わりに聞いてくれた。


「はい。 と言っても、簡単な魔法だけですが・・・。」


 ユウカはやや恥ずかしそうに話してくれた。

 俺にとっては、魔法が使えるだけでかなり凄いと思うが・・・。

 この世界での価値観ではどのくらいなのだろうか・・・?



「コウタは剣を振れるだけの筋力はついているのか?」


 今度はマックがコウタにそう聞いた。


「まあな。」


 コウタは簡潔な返事をした。

 そして剣を試しに振っている。

 確かに剣を扱う筋力はあるようだ。


「大丈夫そうだな。 アイツが見れば「もっと筋肉を付けろ!」とか言いそうだがな。」


 ジェラルドが笑いながら言った。

 「アイツ」とは・・・?


「「アイツ」とは、誰ですか?」


 リースが俺と同じことを思っていたようだ。

 本当にシンクロするな・・・。


「ただの昔の知人のことだ。 そんなに関わらなかったがな。」


 そう言って、コウタたちの方を向き直した。

 「アイツ」のことが気になったが、まあ別にいいだろう。


「さてと・・・。 道具屋も一応見て、それから早速ギルドで依頼を受けよう。」


 そう言ってジェラルドは武具の店を後にし、俺らもそれに続いた。


 道具屋を見終わったら、いよいよ『シーアン』での初依頼だ・・・。





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