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イセカイテンセイ・・・? なんじゃそりゃ!!? ~予測不能な異世界生活~  作者: サムライドラゴン
冒険者の町「メガスリトス」
36/63

山賊の罠


 かれこれ五分・・・。

 周りには山賊たちが転がっている。


「これで最後か・・・?」


 ジェラルドさんが一体の山賊の顔面に右ストレートを放ちながら、そう言った。

 明らかに数十体は山賊を倒している。

 ・・・しかし、ここは本拠地。

 おそらくまだ中にいるだろうな・・・。




 入口付近の山賊たちをおそらく全員倒したと思うので、俺らはようやく本拠地の中に入って行った。


 中はまるで秘密基地だ。

 正直、そこまで良い作りではない。

 地震が来たら簡単に崩れそうだな。

 だが、まさにアジトって感じで俺は好きだな。


 そんなことを思いながら歩いていたが、また別のことを思った。

 それは、もう数十秒ぐらい歩いたのに全然山賊が現れなかったからだ。

 周りを確認すると、やはり他の皆も同じことを思っているような感じだった。

 ・・・しかしおかしいな。

 ここは本拠地のはず。

 なのに全く山賊がいないなんて・・・。


「もしかして、入口で倒したのが全員だったり・・・。」


 後ろを歩いていたマーガレットさんがそう話してきた。

 もし、本当にそうなら、かなり人数が少ない山賊団なんだな。


「もしくは、奥に溜まっているか・・・。」


 スレイダーさんも予想を言ってきた。


「少なくともボスがいるはずだろう。 ソイツを探すしかない。」


 マックさんがそう言うと、誰も喋らなくなった。

 まあ、ボスさえ見つければなんとかなるだろう。




 それにしても、山賊は一向に姿を見せない。

 ここまでくると、逆に恐怖を感じる。


「おい、マジで来ねえぞ。」


 さすがにジェラルドさんが言った。


「もしかして、また罠だったり・・・?」


 リースさんが恐る恐る発言した。

 すると、突然ジェラルドさんが走りだし、分かれ道で止まった。

 それぞれの廊下を見回し、その後ジェラルドさんはこちらを向いた。


「やっぱりおかしい。 どっちの道にも誰もいないぜ・・・!」

「なんだって!?」


 なぜ誰もいないんだ?

 これは罠か・・・!?

 だとしたら一体・・・。



「とりあえず、二手に分かれるか。」


 マックさんはそう言うと、スレイダーさんとマーガレットさんを連れて左の廊下を走って行った。

 クリスとイブもそちらへついて行った。

 ただ、マックさんは松葉杖(まつばづえ)を使っているため歩いていた。


 俺たち三人も反対の右の廊下を走って行った。



 廊下には全く山賊が現れなかった。

 それどころか右へ左へと角を曲がっても、一向に姿が見えない。

 どうなってるんだ・・・?


「どうなってるのですか!!?」


 リースさんも同じことを言った。


「おいおいおい、すげえ怖いぞ。」


 もはやジェラルドさんは恐怖を感じている。

 俺も正直気味が悪くなっている。


 それでも、俺たちは廊下を走り続けた。

 右へ左へ角を曲がり、階段を上がり、そしてまた右へ左へと・・・。


 そしてまた、分かれ道があった。

 しかも今度は3つだ。


「分かれるしかないな・・・。」

「そうですね。」


 俺たちは3方向に分かれた。


 一人になるのは久しぶりだな。

 果たして山賊に遭遇したとき、俺は対処できるのか・・・?

 そう考えながら、俺は走り続けた。




 しかしやはり山賊は現れない。


 すると、個室に着いた。

 おそらくここが行き止まりなのだろう・・・。


 ・・・ん?

 俺は部屋の隅になにかあるのを発見した。

 なんとそれは、腕を縄で縛られて布で口を塞がれていた老夫婦だった。

 ついに発見したぞ!


 老夫婦は気を失っているようだ。

 俺はまず、二人の口に巻かれていた布を取った。

 そして腕の縄を解いた。

 解くのに少々手こずったが・・・。


 俺は老夫婦をそれぞれゆすり、安否を確認した。

 すると、おじさんの方は目を覚ました。


「・・・誰だ?」

「冒険者のタカヤと申します。 助けに来ました。」

「冒険者・・・? おお、それはありがたい・・・。」


 おじさんは生気を取り戻したかのように喜んでいる。

 すると、おばさんの方も目を覚ました。


「・・・な、なんなの?」

「婆さんや。 冒険者の方が助けに来てくださったぞ!」

「え、本当ですか・・・!?」


 老夫婦は両手を繋いで喜び合っていた。



「では、仲間を呼んできますので少しここで待っててください。」


 俺はそう言ってリースさん達を呼びに戻ろうとしたが、おじさんが俺を呼び止めた。


「待ってください! じつは伝えなければならないことがあるんです!」

「え・・・?」


 俺は足を止め、老夫婦のもとへ戻った。


「話とは・・・?」

「・・・じつは聞いてしまったのです。」


 おじさんは目線を下に向けながら、困惑した表情を見せた。

 そしてゆっくりと口を開けた。


「ギ、ギルドを襲う、と・・・。」


 ・・・なんだって!!?

 ギルドを襲うだって!?


「ワシらは(おとり)なのです。 少しでも冒険者をギルドから離すための・・・!」


 そういうことだったのか・・・!!

 老夫婦を捜索させ、本拠地を見つけさせる。

 そして本拠地に乗り込むということは、普通なら多人数でやることだ。

 ・・・してやられたということか。


 だが、ギルドにも少なからず冒険者はいたはずだ。

 無事ならいいが・・・。


「とりあえず、しばらくここを動かないでください!」


 俺はそう言って、来た道を走って戻った。

 早く皆に伝えなければ!!



 そう思っていたら、3つの分かれ道のところに全員が集まっていた。


「左の道からも上へ来られたようだ。」


 ジェラルドさんが説明をしてくれた。


「た、大変なんです! ギルドが・・・!!」


 俺は早急に先程老夫婦が教えてくれたことを説明した。




「なんだって!!? すぐに戻らねば!!」


 ジェラルドさんは入口を目指して走って行った。


「夫婦は俺が助けておくから、あんたらは早くギルドに戻ってくれ!」


 そう言ってスレイダーさんとクリスは老夫婦がいる部屋へ向かった。


「もしかしたら山賊が現れるかもしれないから、私も夫婦を助けるのを手伝うわ。」


 マーガレットさんとイブも老夫婦がいる部屋に向かった。


 残った俺たちは、すぐにジェラルドさんの後を追った。


「すまない、俺は遅れて行く。 先に行ってくれ!!」


 マックさんは走れないため、どんどん離れていく。

 しかし今はそれどころではない。

 申し訳なさがあるが、俺とリースさんは遠慮なく走り続けた。

 先を走っているジェラルドさんの姿はもう見えない。

 さすがだ・・・。






 山賊の本拠地を出て、森を抜けて、道に出た。

 入口で倒した山賊たちはまだ気を失っていたことも、ついでに確認した。

 ギルドまでもうすぐだ!!



 『メガスリトス』に着き、ギルドへ直行した。

 すると、ギルドを囲むように人だかりができていた。

 それもそのはずだろう。

 ギルドが半壊してるのだから・・・。


 俺たちは人混(ひとご)みの中を通り、ギルドへ近づいた。


「ギ、ギルドが・・・! ギルドが、ギルドが!!」


 リースさんはテンパっている。


「落ち着いてください! とにかく中へ入りましょう!!」


 ギルドのドアは壊されており、入口が穴みたいに開けっ放しになっていた。

 俺とリースさんは注意しながら、ギルドの中へ入って行った。

 中では山賊たちが暴れまわっており、先に来たジェラルドさんや残っていた冒険者たちが戦っていた。


 ・・・なんという光景だ。

 平和なギルドが戦場と化している・・・。

 最悪だ・・・。

 最悪な光景だ・・・。



 山賊の一人が俺たちに気付いたようで、襲いかかってきた。

 山賊は俺に向かって剣を振り下ろしてきた。

 すると後ろにいたリースさんが剣でガードしてくれた。

 そしてすぐさま山賊の剣を弾き飛ばした。

 丸腰になった山賊に対して、俺は勢いよく体当たりをして吹っ飛ばした。

 山賊はテーブルに落下し、テーブルは真っ二つになった。


「おう、来たか!」


 ジェラルドさんが山賊を吹っ飛ばしながら寄ってきた。


「悪いがライラの救出してくれ! 俺が道を作るからさ。」


 そうか!

 ライラさんまだ二階で寝ていたんだっけ!?

 大変だぁ!!


 ジェラルドさんは山賊を()ぎ倒し、二階へ行くための階段まで道を作ってくれた。

 俺とリースさんはすぐに階段を上がって二階へ行った。

 すると、二人の冒険者がライラさんを守るように山賊と戦っていた。

 どうやらライラさんは無事だったようだ。

 良かった・・・。


「ライラさんは俺たちに任せてください。」


 俺はそういうと、二人の間に入るようにして、ベッドで寝ているライラさんを抱き抱えた。

 二人の冒険者も「頼みました!」と言って、俺たちを見送ってくれた。

 階段は所々壊れている。

 転ばないように慎重に下りた。


「ジェラルドさん!」

「よし、入口に戻るぞ!!」


 よく見たら、ジェラルドさんの近くには受付嬢さんがいた。

 彼女もまだギルドを出ていなかったのか・・・。

 ジェラルドさんは山賊を()ぎ倒しながら先導してくれて、俺たちは無事に入口から出ることができた。


 ギルドから少し距離が開いている、人だかりの手前に受付嬢さんを避難させた。


「すみませんが、彼女をよろしくお願いします!」


 俺は受付嬢さんにライラさんを預けた。

 そして俺たちは再びギルドの中へと入って行った。


「よし、ギルド内の山賊を全員倒すぞ!!」


 ジェラルドさんはそう言って、近くにいた山賊目掛けて飛びかかった。

 いわゆる「ボディプレス」だ。



「私たちも行きましょう!」


 俺とリースさんも、ギルドを壊そうとしている山賊に立ち向かった。

 剣で斬ろうとすれば避けて、相手に拳を放ち、技をかける。

 リースさんが山賊の剣を弾けば、俺が丸腰の山賊を叩きのめす。

 そういう戦い方で立ち向かった。






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