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イセカイテンセイ・・・? なんじゃそりゃ!!? ~予測不能な異世界生活~  作者: サムライドラゴン
冒険者の町「メガスリトス」
28/63

集う、冒険者たち


「モンスターの群れ!?」


 俺たちはギルドへ戻り、依頼達成の報告をした。

 そして、モンスターの群れが迫っていることも受付嬢さんに伝えた。


「ああ。 しかも『ギガス』と『ヘビーデーモン』と『ギガデビル』がいる。」

「ええ!?」


 ジェラルドさんの発言に、受付嬢さんは驚きが隠せないようだ。

 そりゃ、Aランク冒険者が相手をするようなモンスターが3体もいるからな・・・。


「・・・疑うわけではありませんが、確かに見たのですね?」


 おそらく冗談か何かの可能性を考えての発言だろう。

 まあ、冗談であってほしいんだろうな。


「本当だ。 この目で見た。」


 俺らの後ろから、ギルドの外で待っていたマックさんが入ってきて、発言してきた。


 あの後、数分間もマックさんを説得し続けた。

 とりあえず、マックさんは一時的に俺らを信じてくれた。


「あなたは!」


 受付嬢さんは、また違うことに驚いている。

 確かにマックさんがここに来るとは思わなかっただろうな。



「それで、その知り合いというのはどこだ?」


 マックさんはギルドを見回している。


「今リースさんが集めているところです。」






 数十分後、リースさんが来た。

 後ろにはマーガレットさん、グリフォスさんが来た。


「話は聞かせてもらったわよ。 私も協力するわ。」


 マーガレットさんは胸に手を置いて、微笑(ほほえ)みながら言った。


「ありがとうございます。」


 俺らは頭を下げた。



「俺も手伝うぜ! 久しぶりの大物だしな!!」


 笑いながらグリフォスさんが言った。

 Aランク冒険者がいれば百人力だ。


「フフッ、相変わらずですね。」


 受付嬢さんがボソッとそう言った。

 そして小さく笑っていた。




「たった二人か?」


 マックさんが不満そうに言った。

 まあ二人しか集まらなかったからそう思うのは仕方ないな。


「他の冒険者さんはやっぱり、報酬でも無い限り集まってくれません。」

「そうか・・・。」


 まあ、ボランティアでモンスターの大群を倒してくれる人はそうそういないだろうな。

 むしろ、二人でも集まってくれたのは良かった。


「仕方ないですよ。 俺たちだけで頑張りましょう。」


 俺は仕方なくそう言った。




 すると、ギルドの扉が開いたかと思えば、大きな袋を運んでいるライラさんがやってきた。

 どうやら受付に向かっているらしい。


 俺たちは道を開けた。

 ライラさんは受付に袋を置いた。


「な、なんですか・・・?」


 受付嬢さんは驚いていた。

 今日は驚かせてばっかりだな。



 ライラさんは重い袋を運んでいたため、「はぁはぁ」と息を吐いて疲れている。

 息を整えると、ライラさんは受付嬢さんに話しかけた。


「あの・・・、依頼を出してもいいですか・・・?」


 明らかに疲れている声でそう言った。

 しかし、依頼だって・・・?

 ということは、その袋の中は金が入ってるのか?


 やっぱり、冒険者でも依頼を出せることができるんだな。


「あ、はい。 ではこちらの書類に必要事項を書いてください。」


 受付嬢さんが、若干引いているな。


 ライラさんが書類を書いている。

 疲れていて、手がかなり震えていた。


 俺らはつい、ライラさんを見入ってしまっていた。



「お、終わりました・・・。」

「は、はい。 では、確認いたします。」


 受付嬢さんが書類を手に取り読む。

 すると、受付嬢さんの表情が変わった。

 書類から目を離し、ライラさんと俺らを交互に見ていた。

 そして、言葉を発した。


「依頼は・・・、≪モンスターの大群退治≫で間違いないですか・・・?」



 ・・・!!?

 なんだって!?


「え!? 一体どういうことだ!?」


 ジェラルドさんも驚愕している。

 するとライラさんが俺らを見て、疲れていながら微笑んで、俺らに言ってきた。


「い、依頼なら・・・、もっと沢山の冒険者さんたちを呼べますし・・・。」


 俺らのために依頼を出してくれたのか!?

 あんたは女神様か!!?


「で、では、報酬を確認いたします。」

「あ、ま、待ってください・・・!」


 袋の中身を出そうとする受付嬢さんを、ライラさんが止めた。

 すると、ライラさん袋の中身から一枚出してきた。

 なんとそれは『金貨』だった。


 俺らはもちろん、後ろにいた他の冒険者さん達の何名かも反応していた。


「報酬は一人に金貨3枚を払います。 足りなくなったら持ってきますので。」


 この世界の金貨の価格は言ってしまえば、良い武器が普通に買えるレベルの価格だ。

 それが3枚とは、かなりの儲けものだ。


 そう言えばライラさんは、大金持ちの令嬢だったな。


「は、はい。 了解しました。」


 受付嬢さん、かなりびっくりしてるな。

 無理もないな。


「では、早急に依頼書を作ります。」


 早急と言ったな。

 受付嬢さん、内心では凄い喜んでいるのだろう。

 俺らも同じ気持ちだ。






「大丈夫ですか?」


 数分後、俺は疲れて座っているライラさんに話しかけた。


「はい、大丈夫です。」


 とりあえず、疲れは取れたようだな。

 さて、本題だ。


「どうして依頼を?」


 これをまず聞きたかった。

 俺の他にリースさん達も集まっている。


 ライラさんは深呼吸をした後、喋り出した。


「あの、そこの方・・・。」


 ライラさんはマックさんに手を伸ばした。

 少し遠くにいたマックさんが近づいてきた。

 すると、ライラさんは席を立った。


「一体何の用だ?」


 マックさんはライラさんの正面に来た。

 身長はマックさんの方が大きいな。

 というかライラさん、リースさんより小さかったのか。



「あの、マック様ですよね?」

「ああ、そうだが。 なぜ俺の名を?」


 あれ?

 なんでライラさんがマックさんの名前を?


「・・・私は昔、あなたに助けられた少女のライラです。」


 ・・・!?

 え!?

 ライラさんを助けた冒険者って、マックさんだったの!!?


 周りにいた俺たちは、「え!?」という声を思わず上げた。


「ええっと、誰だっけ・・・?」


 マックさんは頭をかきながら、思い出そうとする。


「あなたに私と私の家族を助けられました。」


 するとマックさんは頭をかくのをやめて、ライラを見て言った。


「ああ、あの時の少女か。 随分と成長したんだな。」


 どうやら思い出したようだ。


「本当にありがとうございました!!」


 ライラさんはお辞儀をした。

 するとマックさんはやや戸惑っていた。

 まあ、いきなりみたいなものだしな。


「あの貧乏少女が、金持ちになったんだな・・・。」


 マックさんが改めて、しみじみとライラさんを見ていた。


「あ、あの・・・、そんなに見ないでください・・・。」


 ライラさんは顔を真っ赤にし、恥ずかしそうだ。


「いや、そんなつもりじゃ・・・。」

「い、嫌ってわけじゃないんですが・・・。」


 ライラさんは恥ずかしさのあまり背を向けた。

 マックさんの方は申し訳なさそうに頭をかいていた。



「ライラの言っていた素晴らしい冒険者って、マックさんの事だったんですか!!」


 リースさんはマックさんに詰め寄った。

 兜の下にある目はおそらく、キラキラと輝いてそうな勢いだな。


「私も一度お会いしてみたかったんです! まさか私たちの命の恩人だったとは!!」


 まあ、そりゃ嬉しいよな。

 自分の命の恩人が、大善人だったんだから。


「そ、そうか・・・。」


 マックさんは地味に後ずさりをしている。

 これはしばらくはリースさんは興奮状態かもな・・・。






「明日の戦いに向けて、しっかり食べろよ!!」


 グリフォスさんが笑いながら言った。


 出発は明日にすることにした。

 明日まで待てば、冒険者が沢山集まるだろうという提案だ。


 俺たちはギルドで各自で食事をとることにした。

 そこで驚きの光景を目撃することになる。


「マックさん、それ全部一人で食べるのですか?」

「ああそうだが。」


 明らかに一人じゃ食べきれ無さそうな量の食事が並んでいる。

 だが、マックさんは料理をすごいペースで食べている。

 マックさんは食いしん坊だったのか・・・。


「お隣、よろしいですか?」


 ライラさんが来た。

 よく見ると大体2人分の食事を持ってきていた。


「いいぞ。」


 マックさんは許可した。


「ありがとうございます。」


 ライラさんがマックさんの隣に座り、食事を始めた。

 ペースは普通だが、もしかして彼女も食いしん坊なのか?


「ライラ、それ全部食べるの?」


 リースさんも気になったようだ。


「うん。 マックさんにも再び会えたし、食欲面は正直になろうと思うの。」

「そ、そうなんだ。」


 そう言ってライラさんは再び食べ始めた。

 やはり食いしん坊か。




「よう、元気か?」


 マーガレットさんが来た。

 やや酒が入ってるな。


「元気ではあります。」

「なんだよその微妙な返事は!」


 酔ってるな、コレ。

 しかも隣に座ってきたし・・・。


「お前は酒飲まねえのか?」

「成人迎えてませんし・・・。」


 こっちの世界でも、20歳で成人だよな?


「お前何歳だっけ?」

「17です。」

「へぇ~、わっけーな! ちなみに私は21。」


 21・・・。

 それは本当なのか?

 いや、老けて見えてるわけじゃない。

 マーガレットさんは美人だ。

 ただ21にしては、かなり大人びているような気がしたからだ。

 ・・・とりあえず覚えておこう。


「お若いですね。」

「お世辞を言うなよ~!」


 そう言うと、マーガレットさんは俺の頭を掴んで身体、つまり鎧に寄せてきた。

 勢いが凄かったため、頭を打った。


 いってえ・・・。

 超固い・・・。

 どの世界でも酔っぱらいは厄介だなぁ・・・。


 俺はマーガレットさんの腕からの脱出に成功した。


「ちょっとブラブラしてきます。」


 俺はそう言って逃げるようにギルド内を歩き出した。




 受付に寄りかかっているのはグリフォスさんか。

 どうやら受付嬢さんと飲みながら話をしているらしい。

 あの二人、意外と仲が良いんだな。




 ギルドは色々な冒険者で溢れかえっている。

 この人たちが、明日モンスターの群れと戦いをするんだな。

 俺はそんなことを思いながら、歩いていた。




 ふと座っていた席に戻ると、今度はジェラルドさんがマーガレットさんに絡まれていた。

 ジェラルドさんには悪いが、しばらくは犠牲になってもらおう。


 俺は別の席で、しばらく酔っぱらいのマーガレットさんの行動を観察することにした。





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