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断罪の旅人  作者: 玖月 瑠羽
四章 情報収集と犯人逮捕
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3話 散策

 翌日、朝食を取り終えた後にミーアや屋敷の主であるオルディアさん等の関係者を部屋に集め、今後の行動方針についての会議を行なった。俺が考えた今後の方針を説明、そして竜仙から提案されている屋敷の警備システムについて等の説明を行なった。説明後にオルディアさん達からの質問に答えながら、設備の設置にかかる日程などを含めて明日から取り掛かることになった。

 現在、竜仙は屋敷の警備員を集めて特訓を始めており、ミーアはディアラさんの傍で勉強会を開いている。他にもオルディアさん達の護衛をしている方々もおり、彼らも含めて魔法の勉強をしている。また、俺の部方たちである『百鬼夜行部隊』も此方に来ており、警備システムの配線や装置の設置作業に必要な資材を置く簡易拠点を建て、装置を建物に入れていく作業をしている。勿論、百鬼夜行部隊を総動員する事について、事前にオルディアさん達に許可を貰っている。部下は魔物系統が多いために、行き成り魔物が現れて驚かれるのも困るので、オルディアさん達に部下たちが来ることを事前に伝えたのだ。部下たちは腕章を付けている事なども説明しているし、竜仙が現場監督として立ち回るので、行き成り戦闘になる事はないと思っている。

 さて、では俺は何をしているのかと言うと、ゲーディオの散策を行なっている。


「なるほど、此処に喫茶店があるのか。ギルド長から貰った街の地図、少し古いようだな。いや、そもそも人の往来が多いこの街ならば、新しい店や家などが建っていてもおかしくないな。あそこは、地図に書かれてるのと同じだな」


 街を散策しながら、地図との整合性を確認している。命を狙われていると言う事なら、近場に隠れ家がある可能性がある。その為、散策がてらの犯人探しをしている。竜仙から報告のあった人相書きを思い出しながら歩いている。男性と女性の中間地点とでも言うべき顔立ちに、頬にネコのひっかき傷のような痕がある。ボサボサな黄緑色の髪にコバルトブルーの瞳のようだ。まさか、写真で取られたように鉛筆で描かれており、更に色鉛筆で塗られている。此処まで細かく描けるのは、俺の知る中では竜仙だけだろう。正直に言えば、過去に戻って写真を取れば良いだけなのだが、それをしてしまうと歴史の分岐点が発生し、そこから更なる分岐が発生してしまう。故に、この行動しか取れないのだ。


(活気がある街だな。ゲーディオ家が築いた歴史が、この土地を豊かにし、繁栄へと導いたわけか。繁栄を築き上げ成功したゲーディオ家と、何もせず成功者を妬み嫉妬した者。生きるために、明日を手にするために動いたからこそ繁栄へと導けたのだが、それがトリガーとなり成功者を妬む負の感情に飲まれ、暗殺者を雇い行動に移した。結果として、身を滅ぼし罪を作ると知っていてもバレなければ良いと考える。人間の性なのだろうが――いや、俺も元人間だったな)


 そんな事を思いながらも、街中をぶらぶらと散歩をしている。狼族とエルフの男性たちが、朝っぱらから酒を飲みながら楽しそうに談笑し、テーブルに置かれた皿に山盛りの枝豆のような形をした豆を食べていた。竜仙が観たら、きっと「旦那、仕事終わりにあそこで一杯どうだ」と、笑いながら言うに決まっている。

 その光景を横目で見ながら散歩を続けると、猫族と小人族の女性たちは服屋へと入って服を選んでいた。ミーアやディアラさんなら、あの服が似合うだろうと思い足を止めた。人間の男性が猫族の女性と楽しそうに服を買う姿を見ながら、俺も服屋に入り何着か服を手に取って見る。転生者や召喚させた者たちの手によって作られた服は人気らしく、中世の服から現代レベルの服などが売られている。何着か手に取りながら、部下からメールが届く。それを確認しながら何着か購入して店を出た。今度来る時はミーアと一緒に来よう、どんな服が似合うだろうかと思いながら服屋を後にした。


「昨日もそうだったが、本当に活気がある街だな。散策するついでにいろいろと買ってしまいそうになる。この街の活気くらい、シャトゥルートゥ集落もあれば良いのだが。それにしても、そろそろ彼方からアクションがあっても良いと思うのだが」


 先ほどから散策をしながら周辺を見て回っているが、竜仙が描いた人相書きの人間は見つからない。犯人の心情としては、顔を見られた事で表立って行動は出来なくなる。だが、

常に隠れて行動するわけにはいかない。衣食住で必ず外に出る必要があり、買い出しになどで人混みに紛れて買いに来るはずだ。もし、貴族に匿われているのならば、仕様人が買い出しに来る事もあり得る。故に、そう言った者たちの顔を憶え、竜仙に人相書きを描かせて、仕様人の服装などから何処の貴族なのか絞る。こうやって、犯人に繋がる手がかりを見つけ出し、この街にいるであろうディアラさんのお爺ちゃんを殺した犯人を見つけ出す。そんな気持ちで街を散策する。

 しばらく歩いていると可愛らしい小物が売られた露店を見つけ、足を止めて商品を観ている。旅を始めてから忙しかった事もあり、ミーアにプレゼントも出来ていない事を思い出した。その為、ミーアに似合いそうな小物があればプレゼントしようと考えている。


「中々、良いものがあったな。この雫の形をしたネックレスもそうだが、鷲の形をしたシルバーアクセサリーなど、加工技術もかなりのレベルのようだな」


 幾つか小物やネックレスを買い、また散歩を始める。しばらく歩いているのだが、やはり監視している者からのアクションはないようだ。一方的な監視ならばアクションはないのが当たり前なのだが、先ほどから一定の距離を保ったままジッと見ているだけなのだ。声をかけ出来るレベルの距離まで近づいたかと思えば、すぐに離れていくと言う事をずっと繰り返されている状態である。


(監視されているのは分かっているのだが、彼方からのアクションがまったくない。声をかけれる距離に近づいて来たと思えば、すぐに帰っていくの繰り返し。そうなると、此方からアクションをした方が良いような気がする。いや、此処はこのまま放置するとしよう。きっと声をかけて来るに違いない)


 先ほどから散歩をしているのだが、ずっと監視している者がいることは気が付いていた。意外と尾行が上手いようで、人混みの中へと入り姿を隠してみたのだが、何事もなく見つけ出して監視を継続している。自然に気配を消したと言うのに見つけ出せている時点で、一流レベルと言っても良いだろう。此方から話しかけるのも良いのだが、此処はどこかで休憩を取りつつ待つのが良いだろう。相手側も気づいていることは分かっているようで、少しずつだが気配が近づいていることは分かって居る。


(少し喉が渇いたな。喫茶店があれば、そこで監視している者に話しかけるか)


 しばらく街を歩いていると、目の前に口論するエルフ族の男女の姿があった。何に対して口論しているのか分からないが、それを止めようと警備団の男女がエルフ族の方へと走っているのが見えた。ただ、部外者が介入するとややこしくなる為、俺はそのまま右側にある喫茶店の中へと入った。軽い軽食を取りつつ、監視している者を待つことにした。

 二杯目の紅茶を飲みながら待っていると、ようやく監視していた相手が現れた。白い修道服を着た女性なのだが、腰にはレイピアを差している。顔全体を覆い隠すタイプの仮面をつけており、素顔は見えないのは警戒からなのか分からない。ただ、それが魔道具であることは分かった。そんな女性騎士がジッと無言で此方を見つめながら立っている。


「さて、監視について質問したいところだが、座ったらどうだい。俺に何か用があるようだが、それ以前にその仮面を外さないのかい」


 無言ではあるが、俺の言葉に頷くと席に着き、ゆっくりと仮面を外した。彼女の素顔を見た瞬間、仮面をつけていた理由が分かった。右目に三本爪の傷跡があり、左目のみが開いている状態である。左側のおでこから左目のにかけて、火傷の痕が付いている。左頬にはナイフで切られたような傷跡があった。橙色の瞳には、幾千幾万の戦士たちの『闘志』を感じ取った。護衛の任務などで傷を負ったのかも分からないが、戦士としては勲章でも女性としては傷になる。その闘士と気高さに見惚れるか、恐怖で足がすくむ者が現れてもおかしくない。それを隠すために仮面を付けていたのだろう。


「申し訳ありません。私の名は『ネティ』と申します。ティアラ様の警護を行なう者の一人です。イスズ様にはディアラ様を救って頂いたお礼を、と思ったのですが、人と喋ることが苦手でして、ずっと後を付けておりました。その、不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません」


「いや、不快とは思っていないさ。逆に、一回も見失わずに尾行する事が出来る技術に驚いていたくらいだ。しかし、なるほど。人と喋るのが苦手となると、確かに話しかけるのに勇気がいるな。特に初対面同士でなら、尚更ネティさんにとっては苦難でしょうね。俺も、そう言った意味ではネティさんと同じかもしれんな」


「イスズ様も、私と同じで人と話すのが苦手なのでしょうか」


 生き生きとした眼を向けて来たのだが、確かに生前の俺は他人と喋るのが苦手だった。だが、いろいろと問題が生じたりなどありながらも、勇気を持って話しかけるようになった。その結果、死刑台に立つことなく病で死ぬことになったわけだが。真実は、ごく一部の人間しか知り得ず、その真実はそれ以外の人間たちには告げられない。それでよかったと思っている。だが、もっと早く勇気をもって親友たちに話していれば、もっと違う人生があったのかもしれない。結局は『たられば』でしかないが、そう思えている。


「あぁ、昔はそうだった。ただ、勇気を出す事も、時には必要だと後になって気づいたからな。それが自分自身の為でもあり、誰かの為でもあるのならば、尚更な。うん、まぁ。こうして話せるのなら、もう少しくらい練習すれば克服できそうだな。多分、緊張から来ているんだろうな。しばらくは練習相手を見つけて、会話の練習と仮面なしで街の警備が出来るように特訓あるのみだがな」


「そう、ですか。練習で、何とかなるのでしょうか。顔が、その、こうですから、怖がられるのではないかと。以前も、凱旋時に仮面が落ちて、子ども達を泣かせてしまったので」


 やはりと言えばよいのか、顔の傷で怖がらせてしまった事があるらしい。それがトラウマになってしまった可能性もある。そうなると、まずは根本的な問題を解決する必要がある。彼女の顔の傷ならば、シャトゥルートゥ集落に行けばすぐに治療は可能だろう。ただ、このタイミングで戻ると優秀なディアラさんの護衛が減ってしまう。それだけは避けなければならない為、収納指輪から『ある回復剤』の入った小箱を取り出した。俺の部下が作った回復剤がある。しかし、皮膚の修復などをメインであり臓器系統は治せない。それ故に、用途が限られた薬である。


「まぁ、それは仕方がない事だな。戦士の勲章なのかもしれんが、ふむ。そうだな、この薬を毎日寝る前に呑みなさい。この薬には、傷ついた皮膚を治す効果がある。ただ、効果が出始めるのは4日後になると思う。臨床実験と安全性等の数々の試験を通過した薬だから、人体に悪影響は起こらない事は保証済みだ。これが、その試験に通過した証明書だ。だから、安心して使用してくれ」


 収納指輪から証明書と薬の効能および服用についての説明書を取り出し、彼女に薬と一緒に渡した。この薬の効果を詳しく記載されており、それを受け取ると真剣な表情で内容を黙読し始めた。戦士としての勲章でも、人に怖がられるのは辛いのは確かだ。だからこそ、顔の傷が少しでも言えるのならば、薬でもなんでも頼りたいのだろう。説明書を読み終えると、薬の入った小箱を開けて薬を一錠分だけ取り出した。見た目は『白い円形の平たい』のだが、彼女にとってこの薬を飲めば顔の傷が本当に治るのか半信半疑なのだろう。取り出した薬を小箱に戻し、説明書の隣に置くと紅茶を飲み一呼吸をしてから俺の方を見て答えた。


「此方の薬を呑めば傷が治るのですね。なるほど、私にとって一番必要な薬です。しかし、その様な薬があるなど聞いた事が無いのですが、此方の薬はかなり高価なモノなのではないのでしょうか? その様なモノを、私が貰っても宜しいのでしょうか」


「あぁ、構わないさ。これは、君にとっても重要なことだからな。まずは、怪我の問題を解決するのも重要なのだが、初対面の相手と話せるようになる為の練習の方が最優先事項だな。しばらくは、話し相手に俺の部下を貸そう。ネティさんと同じ護衛隊でな、主に他世界への介入時に護衛対象を守るのが仕事だ。老若男女問わず護衛をするのだが、その中でも変装の名人で俺の剣の師匠の『九条』に頼むとしよう。ネティさんには、丁度良い練習相手にもなるだろうからな」


 コートの内ポケットから通信端末を取り出し、竜仙に彼女のサポート役に九条を借りたい事を記載してメールを送った。しばらくすれば返信メールが届くだろうと思いつつ、ゲーディオで売られている商品の輸入先の国や集落や、街の外にいる魔物種類や竜仙が出会った孤児についてなど、この街についての情報を教えてもらった。

 なんでも護衛と言う職柄か、警備兵などからいろいろと情報を貰えるらしい。警備団の兵士たちとは、警備関連で話し合う事が多いらしい。最近では、流行のファッションなどについて冒険者と飲み屋で酒を飲みながら魔物の情報なども仕入れているらしい。警備団も街を守る為に最新の魔物についての情報は必要らしい。


「最近の話なのですが、ゴーレム種が増えているらしいです。人型や馬型ではなく、鳥類のように飛行が得意なタイプの新種で、商業ギルドに加入している人たちが被害にあってるようです。冒険者たちでも苦戦しているらしく、仕留めることに成功した冒険者から遺体を提供されており、専門家たちが今も調査を行なっている状態です」


「なるほど、新種のゴーレムか。馬型は俺たちが作り上げて使用しているが、此方の世界での鳥型の情報は初めて聞いたな。商業ギルドの加入者が被害を受けているとなると、盗賊など関与の可能性、無差別か、何か理由があっての強襲か。これについては調査が必要だな。ちなみに、現状のゲーディオにやって来る貿易商の月単位の往来数は、やはり減っているのか」


「それに関しては、昨年通り現状維持しておりますね。貿易や商業ギルドの方々には、冒険者ギルドに所属するAランク以上の冒険者の護衛を年単位で契約しております。ですので、今のところ問題はないとは思いますが。最近になって現れた鳥型のゴーレムも、何とか対応できている状態です。ただ、それは一、二体程度なら何とかなっている状態ですが」


 やはり、現状がギリギリの状態なのだろう。そう考えると、早急に対応する必要がある案件である。竜仙たちに護衛をまかせて、俺の方でゴーレムの調査に出た方が良いのかもしれない。しかし、何故この世界にはゴーレムが多いのだろうか。旅を始めてからゴーレムによく出会っているような気がする。これは本格的にお祓いを受けるべきなのだろうかと思いつつ、鳥型のゴーレムにつての調査の日程を考える。まだ、この街について地図と現状の街の構造が同じなのか確認が取れていない。差異があれば、そこから敵が潜入する恐れもあり、それが原因でディアラさんやオルディアさんへの誘拐または殺害にまで起こってしまう恐れがある。街の広さから一人での確認は困難の為、隠密部隊の連中にも手伝ってもらっている。そのおかげで八割弱墓君が取れている。その為、明日からゴーレム調査を実施することにする。


(取りあえず、ゴーレムの件は屋敷に戻ってから竜仙に伝えておくか)


 必要な情報も手に入ったので、街の散策の続きでもしようと店員を呼び、彼女の分の会計を済ませる。最初は遠慮しており、自分の分は自分で払うと言っていたのだが、情報提供と薬代などの理由を付けて俺が払った。薬を失くさないように腰に巻かれたベルトに付いているポシェットの中へ入れた。何度かお礼の言葉とお辞儀をし、シーボルト家へと戻ると告げて帰った。


「律儀な人だな。ん、竜仙から返信メールが来たか。内容は――ふむ、なるほど『了解した』か。まぁ、彼奴に任せておけば問題はなさそうだな。さて、散策に戻るか」


 散策の続きを始め、地図と建物の配置などの確認は終えた。残りは裏路地などの危険区画なのだが、それは手元にあった透明機能を持つ数十機の小型ドローンを飛ばし、上空から写真を取らせている。そのまま裏路地に入っても良かったのだが、入ろうとした際に裏路地の人間たち全てが悲鳴を上げて逃げ出したので、このまま入っても犯人探しは不可能だろうと判断し、今回は仕方がなくドローンを使用して裏路地などを調査しているのだ。

 数十分後、内ポケットに入っている通信端末から振動を感じ、通信端末の画面を開くと、ドローンが撮影した写真と地図を比較した調査結果のメールが届いた。このドローンの写真データについては、数名の部下の元へと届く仕様になっている。その結果が届いたようだ。そして、数十機のドローンも戻って来た為、収納指輪に戻してからメール内容を確認する。


「人相書きと一致する人間はいないらしい、か。裏路地も地図と同じようで良かった。隠し通路などは、ほほぉ。地下通路らしきものも発見したのか――って、どうやって発見したんだ? 上空を飛んでいるだけで、地下通路まで発見できないはずだが。それに、写真機能まで完備しているのか。あれ、確かこんな機能が追加されたなんて聞いていないが」


 この世界に介入する前に必要な機材は用意している。元々、このドローンも含めた幾つもの機材は、旅人の世界に存在する研究機関の各部門の研究者達と共同で作製されている。その各研究機関は、無月隊長らの資金提供によって今も運営されている。その為、旅人の仕事に必要な機材などの作成については、隊長らが監修をしている。その為、技術的に難しい点については妥協しているが、それ以外については妥協しない。それは、実際に世界の監視をする者たちの生命に関わる為である。その結果、以前は他にも機材が必要だった物は、十年前からは不要となり最小限の機材で事足りるようになった。


「そう言えば、このドローンって無月隊長が最新式だって言っていた奴な。まさか、このドローンは隊長が監修したのか? しかし、かなり性能が良い。此処の隠し通路なら敵が使用している可能性はあるな。此処の通路は、確か筋肉教団に繋がっているように見えるな。確認する必要があるな」


 メール内容を確認している中、一つ気になる報告内容を見つけた。それは筋肉教団から街の外へと繋がる地下通路だった。この地下通路について、特に問題は無いように見えるのだが、他宗教の教会にある地下通路にも繋がっているのだ。特に、ゲーディオの屋敷前まで続いている点も気になる。この地下通路の終着点が、筋肉教団に繋がっているのだ。これについて、調査部隊を率いて通路の確認をする必要がある。


「取りあえず、竜仙にも情報を送ってから行くか」


 竜仙に地図とドローンの情報を送り、行きたくはないと言う気持ちを抑えながら筋肉教団のある広場へと向かった。


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