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58 魔王

 「フッ! ザコめ! ビカム光速散弾斬りライトニングレッドショット!!」


 「シュパシュパシュパ! シュパーーーーン!」


 「アギャ! グボッゲ! ガボッ! グジャ! ボゲ! ガボッ! グジッ!」


 「ビカム暗黒天体落とし(ブラックメテオダウン)!!!」


 「ヒューーードカッドカッドカッドカッ! ドカッーーーン!!!」


 「ドボッギャ! ブッボギャ! ドボギャーーーーーーーーーー!」


 「ビカム掃討漆黒送り(モッピングレイヴン)!!!」


 「ボワーン、ボワッボワッボワッ! ボッワーーーーン!!!」


 「うわっ! うわぁ! うわぃ! うわぅ! ぎゃーーーーーーーーー!」


 「・・・・・うわっ! これは、初っ端から凄いよ! ビカムの息もつかせぬ連続攻撃だよ! とんでもない技のオンパレードだよ! って、あの吸血姫様が震えているよ! 眷属たちも吸血姫様にしがみついて、助けを求めているよ!」


 「こ、こいつ、や、やっぱりとんでもないだす! ブルブルッ! 本当にサキエルちゃんが無敵でよかっただす!!」


 「い、一緒にいたくない人の圧倒的なナンバーワンだな! ブルブルッ! 俺も不老不死じゃなければ、逝ってたな!!」


 「あっと言う間に片付いたね。で、こいつらの親分はどこだ? あっ! あいつらは、強欲のマモンと暴食のベルゼブブ!! くそっ! あいつらの仕業か! 七つの大罪(セブンズデビル)が魔王の手下になってたのか!!」


 「おい、マモン!! せっかく、魔王様がこの村に罠を張っておいてくれたのに・・・なんだあの勇者! めちゃめちゃ強いでブブ!」


 「ああ! 城で、ボコボコにされて瀕死だって聞いたから来たのによー! あれは反則だよな!」


 「・・・・これはヤバいな! 城に戻るでブブ?」


 「そうだなー! そーっと逃げたほうがよさそうだな!!!」


 「おっと!!! そこの七つの大罪(セブンズデビル)の2匹!! 逃がす訳がないだろ!! ビカム! あいつら! あいつらは魔王の手先だ! 最大出力でも、最高の技でもなんでもいいから、目に物見せてやれー!!」


 「そうかっ! じゃ、ま、そういうことなら! 大陸弾道超重力砲バリスティックグラビィティレーザー!!!」


 「あっ! アギャギャギャギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」


 「うぇ! アギャギャギャギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」


 「しょ、消滅しただす! でっかい蠅とでっかい針鼠が、む、向うの山ごと消えて、地面もえぐられてるだす!」


 「と、とんでもないものを見ちまったな! 破滅へのカウントダウンかよ!」


 「ビ、ビカム殿は・・・・や、やっぱり妾の伴侶にふさわしいのー! て、亭主関白でも、ど、どんとこいだのー!」


 「あ、う、あ、う、う、キャプテーーーン!!」

 

 「お兄ちゃん凄いね!!!」


 「そ、そうね! お、怒らせちゃダメよ! ほら、早くこっちに来て!!」


 「2匹を消滅させたね! これで完全勝利だね! って、ビカムと神様と少年以外は、みんな震えているね! これはこれで困ったのかなー?! ま、いっか! そんなことより、あいつらがいるってことは、残りの5匹もいるのか!!」


 「ふー! ま、こんなものか! ニカッ! キラーン!」


 「キラーン! まで出してさ! もう本当に最強勇者だよね!! そんでさ、ビカムさん! もうさ、HPも全回復したし、敵もやっつけたし、もう一度キノコを食べて、本来の姿に戻ろうね!」


 「何を腑抜けたことを! このまま王国の城へ行って魔王を倒す!!」


 「いやいや! またですか? そういうのじゃなくてさー・・・って、王国の城に魔王がいるの? 何、何、それじゃ、城で魔王にやられたの? 何それ? どうなってんの? 王様とか姫様とか猫耳娘とかは、どうなったの?」


 「うん? 魔王とアスモデウスのことか! あいつらは絶対に許さん!!」


 「えっ!! ち、ちょっと、ちょっと、待ってくださいな! 魔王とか色欲のアスモデウスとかのことじゃなくてさ。王様と姫様と猫耳娘のことですよ! まさか人質に取られたとか? そうなんですか?」


 「姫様は人質かもしれん! それは分からない!」


 「えーーと、それじゃ、もう一度聞くよ!! 落ち着いて答えてね!! あんたは今、冷静で最強の女勇者だからね! 間違ったこととか、おかしなことは言わないよね! ふーー、それで、王様と猫耳娘は、どうなったのかなー?」


 「神様も何度言えば分かる! 魔王とアスモデウスだ!!!」


 「・・・・・・・えーーーーーーーーーーーーー!!! なんなのそれ? 王様が真・王様(まおうさま)なの、って、ダジャレかよ! そんでもって、猫耳娘がアスモデウスだとーーー!! ふざけるにもほどがあるだろ!!」


 「クックック! やつらの方が一枚も二枚も上手だったようじゃの! ゴミ虫は、とことん遊ばれたようじゃのー!」


 「なんか、知らんけど、神様が頭を抱えてるだす!」


 「そうだな! このじじい、もうダメかもな! 魔王に遊ばれた神様として永遠に天界のオバカ記録書に残されるよな!」


 「なんだよ・・・。城に行った最初に王様を倒せば終わりだったのかよ! 猫耳娘って、そういえばあいつが最初にビカムを誑かしたんだった! くそっ! くそっ! くそっーーーー!!! 神様怒った!! マジ怒ったよ!」


 「マジとか言って、大人気ないだすな! 魔王の手の平で踊ったアホの癖に!! ギャハハハハ!」


 「そうだよなー。こんな情けない上司はこっちから願い下げだよな!! ギャハハハハ!」


 「くそっ! くそっ! くそっ! くそっ! くそっ! くそっ! くそーーー! どうしてくれよう!!! まずは、天使どもにお仕置きをしておくね! ザキンッ!! ザキンッ!」


 「ギャーーーーーー!!! 羽を切られた! 八つ当たりだす!! 痛いだす! 助けてくれだす!」


 「ギャーーーーーー!!! 俺も切られた! これじゃ飛べないじゃねーか! 天使を廃業しなきゃなんねーよ! とんでもねーじじいだよ!」


 「うるさいよ! 今はそれどころじゃねーんだよ! あの王様、改め魔王のやつ!!! もうこのまま乗り込むよ!! こんな王国なんて知らないね!! 完膚なきまでに蹂躙してくれるわ!! ほら、行くぞ!!!」


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