41 竜巻
「ぎゃーー! 竜巻だ! 竜巻がいきなり襲ってきた! 逃げろー! ・・ふー、危なかった! って、露天風呂の方へ行ったよ! 天国モード継続のビカムピンチだね! ・・・って、直撃してるよ。渦が凄くて何も見えないけど・・」
「キャーーーーー!! グルグルグルグル!!! 玉藻様~」
「キャーーーーー!! グルグルグルグル!!! 助けて~」
「キャーーーーー!! グルグルグルグル!!! いや~~」
「あれ? あれ? 何? 何? みんな、どうしたの? あれ?」
「あちゃーーー!! 狐耳美人さんたち、お湯と一緒に竜巻に巻き込まれて、飛んでいっちゃったよ!! ビカムだけポツンと残っているよ! あいつ本当に強いんだね! 巨大竜巻に襲われて、なんともないって、神様びっくりだよ!」
「あーーーぁ、残念!!」
「ビカム君! ビカム君! もう、狐耳美人さんいなくなっちゃったし、ハーレム終ったね! 良かったね! 君は残念だったみたいだけどねー。でも、神様は安心したよ! また、手首切るのかと思って、ヒヤヒヤしちゃったよ!」
「まっ、いっか! 地震でラキスケしたしね! 次だね!!」
「切り替えたねー! 早いねー! 速攻だねー! ある意味すごいねー。また次があると思ってんだもんね! って、そういえば、巨大バカ天使もいなくなってるねー! 竜巻に巻き込まれたのかなー」
「フッ! 逝ったんじゃないの?」
「コラッ!! バカビカム!! 誰が逝っただすよ!! 眼が回る!」
「そうだよ! 命の恩人になんてこと言ってんだ!! クルクル回る!」
「おっ! いたじゃん。普通に戻ってるじゃん。逝ってなかったね。って、もしかして、お前らが竜巻を起こしたの? ・・・でも、どうやって元に戻ったの? 大気圏を突破しそうな勢いだったじゃん!」
「フッ! 教えないだす! 秘密の天使ちゃんだす!」
「そうだよな! 秘密だよな! サキエルが漏らしたから真・融合が解けて、竜巻を起こしたなんて、恥ずかしくて言えないよな!!」
「ププッ! お漏らし天使!」
「ぎゃーーーーーー。な、なにを言ってるだす、エロ勇者!! 誰がお漏らし天使だすか! そんなことしてないだすよ! ・・・そんで、シャムネコとは決闘だす! 手袋投げるだす! 天使生命を賭けて、戦うだす!!」
「フン!! お漏らし天使となんか、臭くて、戦えねーよ!!」
「プププッ! キモッ!」
「キィーーーーーーー! ジャムネコとエロピーの癖に!! ほんとに腹立つだす!!」
「はいはい、もういいよ! バカ争いはその辺でね! 軸がお漏らしすると解けて、竜巻起こすのね! へー、そう! まあ、どうでもいいや!! そんなことより、村とか町とか探さないと・・・って、なんだ、あるじゃん!」
「次は、何耳娘かなー!」
「はい、はい、ビカムは完全にいつもの調子ね! でも、どうして? 今までなかったのに・・・って、あっ、玉藻御前のせいか!! あの野郎、幻術を掛けてたのか! なんて野郎だ!! 村や町を消してたんだねー!」
「えっ! 何を言ってるだすか、このバカ上司は! 元からあっただすよ!」
「そうだよなー。いっぱいあったよな。ひとりで、夢、見てんじゃねーよ!」
「そうそう、神様はいつも寝てるからさー」
「なんか、また3バカに戻ってるねー! 突っ込みどころ満載で、腹立つねー! でも、ほんとにあったの? ・・・・それならさー、それをなんで教えてくれないのかなー! 普通は神様に教えるよなー! 使えねーやつら!」
「あっ、これ最低なやつだすな! 知ってるだすよ! 『上司のミスは部下のせい』とかって、やつだす!! 本性を出しただすねー!」
「そうだな! 俺も知ってるぞ! 『部下の手柄は上司の手柄』ってやつだろ! 手柄横取りの屑な! 屑の一等賞ってやつだよな!」
「そうだよなー! こんな上司じゃ、部下はハーレム目指すよなー!」
「「「うんうん」」」
「・・・・でめーら!! ふざけんなよなー!! 何がうんうんだよ! お前ら、何揃って、色欲まるだしのハーレム好きを正当化してんだよ! どんな流れだよ、それ!! 話しが飛躍しすぎて、ピョンピョン跳ねてるよ!!」
「うさぎのせいにしてるだす! やっぱ最低だすね!」
「うさぎさん可愛いのになー! 動物を虐待するなんて、ひでーな!」
「ウサ耳姫? どこ、どこ?」
「してねーよ! うさぎのせいにも動物虐待もしてねーよ! それに吸血姫はいないし、呼ばねーよ! ほんとに神様の悪口ばかりいうバカ天使ってどんな存在だよ! 何なんだよ! ガキじゃねーんだから、ちゃんとしろよなー!」
『ヒソヒソ 逆ギレしてるだす! ギャハハハッ ガキだす!』
『ヒソヒソ 知ってたけどね! これほどとはね! プププププッ』
『ヒソヒソ 天国ってハーレムなの? じゃ、ま、そういうことなら死ぬよ』
「あーーーもう、ダメだ! 丸聞こえのヒソヒソ話しているし・・・。ビカムはハーレムのためなら死ぬ気だし! 何なんだろうねー! このバカどもは! 物語が完全に止まっちゃうよ! こいつらのせいで、1泊しちゃうよ!」
「このエロじじい、玉藻御前とお泊り温泉旅行を計画してるだす!!」
「やっぱ、手柄横取りかよ! とんでもねぇーな! これじゃあ、部下のエリート天使たちは浮かばれねーな!」
「許せん!! 成敗!! ポカッ!!」
「痛ててて! バカビカム、ふざけんな!! あーーー、もう、いいっ! これ以上、この話をしてても、どんどん訳が分からなくなるだけだね!! それじゃ、もう情報集めをするから。ほら、行くよ!!!」




