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03 お城の門番

 「やっと、お城に着いたねー。長かったね、坂道を登るのより、君を連れてくるほうに疲れちゃったよ」


 「神様、働いたじゃん!」


 「なに、元気に言ってんの? それ? それ仕事じゃないからね。お金もらえないボランティアだから。なんか、怒りを通り越して虚しくなってきたよ」


 「じゃ、ま、そういうことで、僕、帰る」


 「ちょっと、待ったー! それは、なしだよね。なし、なし、なし。神様の苦労が全部吹っ飛んじゃうよ。ようやく、ここまで来たのに、スタートに戻りますって、双六じゃないんだからね」


 「おい、そこのお前たち、何者だ!」


 「なんか怖い人出てきたけど。帰るね」


 「いや、いや、さっきもいったでしょ、ダメだって。それに、お城には門番っているでしょ。知ってるよね。怖い人じゃなくて兵隊さんだよ」


 「へぇー、じゃ、ま、そういうことで」


 「ち、ちょっと、待っててくれる。分かったから、よーく分かったから。神様が話しをつけてくるからね。ちょっと待ってね。それで、寝ない、帰らない、オオカミ少年でも嘘つかないだよ。なーんちゃって」


 「くだらねー、帰る」


 「あーー、ごめんごめん、ちょっとした茶目っ気だよ。悪かった、これは全面的に神様が悪かったから、謝るよ。ごめんさない。それと、ここまで来て、王様に会わないで帰ったら何しにこの世界に来たか、分からなくなるでしょ。帰るのは、王様と会ってからだからね。よしっ! 危なかったー、寝たみたいだね」


 「ぐぅー、ぐぅー、ぐぅー」


 「ビカム君、起きて、朝だよーー。本当は朝じゃないけど、王様に会いにいくよー」


 「ここ、どこ? あんた誰?」


 「あちゃーーーーーー! そこまで忘れちゃったの?! また最初からやり直しって、さっき、双六でスタートに戻ったほうがましだったね。もう、神様びっくりだよ!」


 「あっ、なんか変態のじじい女だ、キモッ!」


 「なんで、そんなとこだけ、思い出すのかなー。そうじゃないでしょ。違うでしょ。神様ショックで倒れそうだよ。君はね、勇者ビカムだからね。私は神様。それでね、これから王様に会いにいくの」


 「あっ、なんかそんな夢見たなー」


 「それね、夢じゃないから、現実だから! ね、ちゃんと現実を把握しようね、いい? 思い出した? これからね、セントラルワールドの王様に会いに行くんだから、しっかりしようね」


 「じゃ、ま、そういうことで。よく寝たし」


 「そうだねー。記憶なくすほど寝てたもんね。ほんと凄いよ、もう、それスキルって言ってもいいね。最強だよ、誰も勝てないよ。でも、大丈夫? あんまり思い出してないんじゃないの? まあ、いいけどさ」


 「え、帰っていいの?」


 「話しがかみ合ってないねー。違うからね、帰っちゃダメだから。それに神様、そんなこと一言も言ってないからね。ほら、行くよ!!」


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