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勇者36番  作者: ハムリンゴ
第一幕:急に呼ばれて、困ってしまう件について。
3/134

**)たぶん序章なのね。

ちょっと思うところがあって、順番を入れ替えましたのね。

それは、カタチは異なるとも、どこにでもある“お話”です。



 その世界には幾つもの大陸があり、その大陸には数多の国が乱立しています。

 各々の国は社会制度や民族、種族、感情、欲望等が絡み混じることで国内や国外を問わず争いが絶えることがありませんでした。


 その中に一際大きな国が3つも隣り合う大陸があります。


 ひとつは他の小国との紛争があるために、軍事国家となった国。

 ひとつは物資の流通に目を付け、商業が盛んにな国。

 ひとつは農業と放牧による各部族で寄り合って成り立つ国。


 3つの国は長い間、非常に危うい均衡状態で安定していたが、ソレは3つの国境が交差する位置に突然として現れた。


 “大迷宮”


 そこから産出される物資は多くの冒険者によって持ち出され、それぞれの国は経済的に潤いました。

 その周辺には街が作られ、大きく膨れ上がる。

 そして……終には迷宮探索の権利を巡って、戦争が勃発。


 長年続く争いは、大迷宮から得られた資源より大きな損失を出し、多くの命を費やした。


 あるとき、唐突に“自称”魔王が現れた。

 魔王は大迷宮街の中央広場に拳を振り上げ、「じゃじゃーん!魔王参上!!」と宣ったそうな(黒の魔王著“俺の人生”より)。


 魔王は戦線に現れては“喧嘩両成敗”と言わんばかりに衝突する兵士達に魔物を放ち殲滅を行った。

 生き残った魔物はそのまま周囲に散らばり、各領土に更なる被害を与えた。


 出没する魔王軍による“泣きっ面に蜂”の状態で、各国は疲弊して遂に休戦協定を結び、魔王に対する対策を立てた。

 それが「勇者召喚協定」である。


 その協定によってひとつの国にヒトリ、召喚された勇者。

 3人の勇者は徒党を組んで、大迷宮にて順調に成長し……魔王を撃退した。

 魔王は怨嗟の言葉を残し、崩れ落ちて霧散。


 そして勇者達は、そのまま大迷宮の街に腰を下ろし「特別自治区」として3つの国から独立した。

 大迷宮探索の権利をも孕んだままで……



~~~~~~~~



 そして、時は流れて……


 新たに迷宮が現れました。

 各国間の小競り合いが発生する国境へ狙ったかのように。

 その迷宮の規模は、大迷宮に比べて小さい。


 規模は小さいが、確かな資金源になる。

 ただし、前回の様な鐵を踏むワケには行かず、各国で「迷宮不可侵条約」を結んだ。

 また、迷宮周辺での争いは“魔王の出現”に繋がると考えられ、絶対に行わないとも。

 しかし、水面下での燻るような諍いは避けられ無かった。



~~~~~~~~



 さらに時間が過ぎて、最近のお話。


 その方は特別自治区の噴水前広場にて拳を振り上げ、「じゃんじゃじゃーん!魔王復活!!」と仰られたそうな。

 魔王の復活に驚愕した3つの国は、慌てて勇者達を呼び戻した。


「もう、戦える歳か?阿呆」と、戦士の勇者は言い放ちました。

「この地区での戦闘はしない協定を、魔王と結びました。えへ(笑)」と、僧侶の勇者は報告しました。

「とりあえず、丁重な話し合いで我らの自治区内で暴れないと約束した」と魔導士の勇者は偉そうに。


 各地を放浪する“魔王”に戦々恐々となり、頼りの勇者達が役に立たないと知った各国は新たな協定を結びます。


“勇者再召喚協定:新たな勇者3人を召喚して育成し、魔王討伐に充てる。”


 各国は、勇者召喚の儀式に取り組み始めました……


 軍事国は“予備”を考えて、5名。

 農耕国は“真面目”に、3名。

 商業国は“使える3名の勇者”を育てる為に、40名。


 ここからは、商業国で召喚された一人の勇者について話を進めることにします。

 さて、どうなることやら……

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