12 学校へ行こう!
「んー、おはよう」
眠い目をこすりながらエリはそう言いながら体を起こす。俺が帰ってきてから20分ほどたっていただろうか。俺はちょうどニュースの確認をしているところだった。
「あんたどっか行ってたわけ?」
「まぁちょっとな ていうか気づいてたんだ」
「物音で目が覚めたのよ」
「それはすまん でもさっきまで寝てたじゃねぇか」
「そのまま二度寝しちゃった あの感覚、人間の体ってのもなかなか悪くないじゃない」
二度寝まで満喫とはなかなか順応してきたというより、相変わらず人間界を満喫しすぎではないかと思ったが、水を差しても悪いので黙っておくことにした。
「何事もなくてもよかったよ」
「とりあえずあんたは準備万端ってわけね 私もすぐ用意するから早くいくわよ」
「いくってどこに?そんな急いでいくとこ何かあったか?」
まぁいつ自分が消えるかもわからないレースの最中で気がはやる気持ちもわからなくもないが下手に焦っては逆効果になる。
「なにって決まってんでしょ ご飯よごはん 早くいきましょう」
そういやこんな感じだったなこいつ。
ホテルの朝食を食べつつ俺たちは今日の予定を確認する。ひとまずは学校に通うため昨日面接のアポを取り付けている。
「顔合わせる程度だろうからあんま気負うなよ」
「気負うってねぇ 昨日のに比べたらなんも問題ないわよ」
「それもそうだな」
確かに昨日受けた警察の取り調べに比べたら学校の面接ぐらいたいしたことないのかもしれない。
「にしてもお前意外と図太いっていうか、結構堂々としてるよな」
「そう?まぁ細かいこと気にするのは私の担当じゃないし」
「じゃあ何担当してんだ?お前」
「うーんそうねぇ ご飯とか」
「なめてんのか」
「だってそうでしょ 私がこうして元気に生きてるってことが結局私たちの勝利につながるんだから」
こいつは本当にどうしようもねぇやつだな
心の中で悪態をつきながら、自信満々にバイキングでとってきた食事にありつくエリを見る。ほんと、幸せそうに飯食うんだよな、こいつ。
「ちょっとくれよこれ」
そう言いながら彼女のプリンに手を伸ばす。
「ほら、そう言いつつ本当はうらやましかったんでしょ」
なんて言う彼女をよそに俺はプリンに手をつけた。




