第217話 その最初の女神 裁判官は(ああ、女神よ)
アテナが手を挙げて「私が立候補します」と言った瞬間、中庭全体が再び爆発した。
比喩ではなく、
文字通りだ。
群衆は悲鳴を上げた。
出場者たちは反応した。
フェンリルはまるで魂が体から抜け出して辞表を提出したかのような顔をしていた。
そして私は?
私はその真ん中に立ち尽くし、宗教に入信した後でも、自分の死を偽装することは法的に可能なのだろうかと考えていた。
「無理です」と私は即座に答えた。
アテナは、人生で一度も文明を滅ぼすような事件を起こしたことのない、小さな女の子のような無邪気な表情で私の方を向いた。
「え?」
「無理です」
「まあまあ、あなた。私こそこの役にぴったりよ」
「あなたはこの役に最も不向きな人よ」と私は言い返した。「あなたは古臭いし、偏見に満ちていて、混沌としていて、正気を失っている。そして何より最悪なのは、感情移入しすぎている」
アテナは芝居がかった仕草で胸に手を当てた。「それは経験って感じね」
創造は、母親に公衆の面前で尋問されたせいでまだ顔を赤らめたまま、目を覆いながら「もう終わりにしてくれ」と呟いた。
破壊は腕を組んで舞台脇に立ち、小さく乾いたため息をついた。
「賛成だ」
私は彼の方に顔を向けた。
「もちろんそうでしょうね」
セラフィナは笑いすぎてまた倒れそうになった。ローグはもう隠そうともせず、まるで祝日でも祝うかのように、私の苦しみを心から楽しんでいた。
アレスは膝を叩き、私を指差した。「生き延びすぎた報いだ!」
「その文章、意味不明よ!」
「意味不明である必要はない!」
一方、群衆はまるで神の定めであるかのようにアテナの任命を受け入れていた。まあ、厳密に言えば、そうだったのかもしれない。
人々は歓声を上げていた。
「第一の女神!第一の女神!第一の女神!」
人生最悪の日だった。
アテナは舞台中央に浮かび上がり、手を叩いた。すると瞬時に、黄金の光と花々でできた神々しい玉座が彼女の背後に現れた。彼女はまるで因果律の誕生以来、この瞬間のために準備してきたかのように、その玉座に腰を下ろした。
「よろしい」と彼女は宣言した。「我、第一の女神アテナ、絶対原初の神々の母、最古の始まりの器は、この舞踏大会を公正かつ美しく裁く。」
私は彼女を見つめた。
「あなたは娘に、公衆の面前で私に好意を抱いているのかと尋ねたのか?」
「それは別の問題だ。」
創造は、祈りとも取れるような、絞り出すような声を上げた。
アテナは優雅な指を一本上げた。
「しかし!」
群衆はたちまち静まり返った。
「私は一人で裁くつもりはない。」
フェンリルは凍りついた。
「いや。」
アテナは甘く微笑んだ。
「あなた。」
フェンリルは思わず一歩後ずさった。「いや、いや。もう最善を尽くした。点数もつけたし、数字も使った。もう終わりだ。」
「素晴らしい出来だったわ」とアテナは言った。その言葉は、褒め言葉というより、むしろ脅迫めいた響きだった。
彼女は次に破壊を指さした。
「そして、あなた。」
破壊は一度瞬きをした。「なぜだ?」
「あなたの表情は読み取れない。それは中立とみなされるからだ。」
「中立とはそういうものではない。」
「今はそうよ。」
それから彼女はマリアを指さした。
「そして、あなた。なぜなら、優雅さは優雅さを認めるから。」
マリアはため息をつき、運命を受け入れて席に着いた。
審査員は以下の通り。
第一の女神であり、活発な混沌のゴブリンであるアテナ
この場に全く関わりたくないフェンリル
元々自分が来た宇宙の深淵に留まらなかったことを明らかに後悔している破壊
少なくともテーブルを正式なものに見せるだけの威厳は持ち合わせているマリア
これは以前よりもさらに悪い状況だった。
アテナは出場者たちを見下ろして微笑んだ。
「さて!すべての初期パフォーマンスが終了しましたので、最終評価ラウンドに進みましょう。」
ルーシーが手を挙げた。「確認させてください。最終評価の基準とは具体的に何ですか?」
アテナの笑みがさらに深まった。
「相性。」
その後に続く沈黙は、自分の脈拍が聞こえるほどだった。
アウレリアは目を細めた。「相性?」
「ええ。」
アテナは私をじっと見つめた。
「確かにテクニックは素晴らしいし、パフォーマンスも魅力的だけど、問題は単純よ。」
彼女は両腕を大げさに広げた。
「リリアと一番上手く踊れるのは誰?」
中庭が爆発した。
観客は残っていたわずかな正気を失った。
アウレリアが私の方を向いた。
ルーシーが私の方を向いた。
クリエイションはまるで別の次元に消え去りそうなほどだった。
エタニティは興奮で震えていた。
アリスは今になってようやく課題を理解したかのように首を傾げた。
そして私は――
一歩後ずさりした。
「いいえ。」
アテナは優しく、いや、優しすぎるほどに私を見た。
「いいえ。」
「いいえ。」
「いいえ。」
「いいえ!」
「そうね、ダーリン。」
私は舞台を指差した。「自分の誘拐に無理やり参加させようとするなんて!」
「厳密に言えば、これは誘拐ではありません」とアテナは言った。「これは生身の評価です。」
フェンリルは両手で顔を覆った。「世界が崩壊するのはこういう時だ。」
セラフィナはまるで闘技場のように振る舞っていた。
「ああ、完璧だわ」と彼女は言った。「これは芸術よ。」
アカリ、サルラ、ヒマリはいつの間にか最前列にいた。
アカリは意地悪そうな笑みを浮かべながら手すりに寄りかかった。「先生はもう終わりね。」
サルラは興味津々といった様子で、私の代わりに少し恥ずかしそうにしていた。
ヒマリは眼鏡を直し、「これは予想をはるかに超えた混沌の極みね」と呟いた。
まったくだ。
アテナは、おそらく劇的な効果を狙って今発明したばかりの金の杖で床を軽く叩いた。
「最初のペアは――」
彼女はリストに目を通した。
「――アウレリア。」
観衆はたちまち大歓声を上げた。
アウレリアは背筋を伸ばし、私を見た。
そこには自信があった。
そして緊張も。
そして、彼女が私をまっすぐ見つめる時だけ存在する、何か柔らかなものがあった。
私は唾を飲み込んだ。
アテナが私を見た。
「リリア、ステージへ。」
「異議申し立てはできますか?」
「できません。」
「緊急事態を装うことはできますか?」
「できません。」
「私が引き起こすならできますよ」とリサが親切そうに言った。
「できません。」
観衆は私の名前を叫び始めた。
戦場のようなクールな感じではなく。
「ステージに上がって、恋愛審査を受けろ」というような感じだった。
それははるかに最悪だった。
そう、
私はステージに引きずり出された。
文字通り。
ローグとアレスに。
彼らが大嫌いだ。
ミュージシャンたちはその場の熱気を感じ取り、よりゆったりとしたメロディーへと切り替えた。弦楽器、柔らかなドラム、そして少しのピアノ。まるで高予算の恋愛アニメにおける告白シーンの始まりのような、感情を揺さぶる演出だった。
アウレリアが前に進み出た。
彼女は息を呑むほど美しかった。
ほら、言っちゃった。
優雅なドレスと鎧のハイブリッド。顔の輪郭を美しく縁取るように髪を結い上げ、手袋をはめている。剣は珍しく舞台袖に置いてあった。どうやらここは、彼女が物事を真っ二つに切り裂くことで解決できる戦場ではないらしい。
彼女は手を差し出した。
私はその手を見た。
それから観衆を見た。
それからアテナを見た。
そして再びアウレリアを見た。
彼女は優しく微笑んだ。「私を信じてくれる?」
それはずるい質問だった。
私はため息をつき、彼女の手に自分の手を重ねた。
観衆は熱狂に包まれた。
音楽が始まった。
そして、私の永遠の恐怖――
アウレリアは本当に踊れた。
ただ「そこそこ踊れる」というレベルではない。
いや。
彼女は、これまで感じてきたけれど決して口に出せなかったすべての感情を、まるで動きに昇華させたかのように踊った。彼女の足取りは安定していて、落ち着いていて、気品に満ちていた。でも、彼女が私をくるりと回した時、そこには温かさも感じられた。まるで自分が見せ物にされているような感覚ではなく、優しく包み込んでくれた。
それは、私に…理解されているという感覚を与えてくれた。
彼女は私を丁寧に導き、私の歩調に合わせて一歩一歩調整してくれた。私がこの馬鹿げた状況に精神的にも肉体的にも準備不足でつまずかないように。
「練習していたんだね」と私は小声で呟いた。
「しばらくね」と彼女は認めた。
「どれくらい?」
彼女は微笑んだ。
「十分なほどね」
その答えは、まるで反則だった。
音楽がゆっくりになった。
私たちは向きを変えた。
観客は静まり返っていた。
冗談も、叫び声も、何もなかった。ただ、見つめ合っていた。
最後に、アウレリアは私を抱き寄せた。近すぎず、額が触れ合うくらいの距離で。
そして、囁いた。「たとえトーナメントがなくても、私はあなたを選ぶわ」
曲が終わった。
観客は爆発的な歓声を上げた。
私は顔を見られないように、思わず目をそらした。
アテナは誇らしげに、まるで悪党のように拍手していた。マリアは意味ありげに微笑んでいた。フェンリルは客観性を完全に放棄していた。
採点表が掲げられた。
満点。
全員10点。
私はアテナを睨みつけた。
「これは仕組まれている。」
「その通り。」
そして彼女は甘く微笑んだ。
「次はルーシー。」
観客は悲鳴を上げた。
ルーシーはいつものクールな表情でステージに上がったが、私はすぐにそれに気づいた。肩のわずかな緊張、手袋を直すのにほんの少し時間をかけたこと、ほんの少しの間だけ視線を逸らしたこと。
彼女は緊張していた。
それがなぜか私にとってはより一層辛かった。
私はまるで魂が既に裁かれ、刑を宣告されたかのような気持ちで、ステージ中央に戻った。
ルーシーは私の前に立ち、手を差し出した。
オーレリアとは違い、彼女は微笑まなかった。
ただ静かに言った。
「412通りのチャンスを計算した結果、これが一番成功率が高かったの。」
私はじっと見つめた。
「…それがあなたの口説き方なのね?」
「ええ。」
私は鼻で笑った。
そして彼女の手を取った。
音楽がたちまち変わった。
より滑らかに。
より鋭く。
おとぎ話のようなロマンスではなく、もっと…危険なほどの優雅さ。
ルーシーは、まるで偶然にも美しさが生まれたかのように踊った。
すべての動きが正確で、すべてのターンが完璧で、すべてのステップが微視的な完璧さでタイミングが計られていた。しかし、その正確さの裏には、何かがあった。彼女が私に触れるその慎重さには、まるでこの瞬間が一瞬のミスで消え去ってしまうことを完全に理解しているかのような、どこか脆さが感じられた。
ある時、彼女は私をぐっと引き寄せ、くるりと回して、耳元でそっと囁いた。
「あなたに関しては、私は決して判断を誤らないわ。」
ああ。
そう。
もちろん。
私はもう死んでしまうだろう。
観客は今度はさらに大きな歓声を上げた。
アカリは叫んでいた。
セラフィナはまるでこの騒ぎに酔いしれているようだった。
カエルは紙が煙を上げるほどの速さでメモを取っていた。
最後に、ルーシーは片手を私の腰に回し、もう片方の手を私の手に絡ませ、恐ろしいほどの真剣さで私の目を見つめた。
そして彼女は言った。
「あなたは、リスクを冒す価値がある。」
歌が終わった。
私は彼女を見つめた。
それから観客を見た。
そして審査員席へ。
アテナの表情は、彼女が自信に満ち溢れていることを物語っていた。
点数が上がった。
再び――
満点。
「これはさらに不正操作だ!」と私は叫んだ。
今度は破壊がちゃんと答えた。
「ええ。」
そして創造が登場した。
そして私は、すぐにこれが問題になりそうだと悟った。
なぜなら、アウレリアの率直な献身やルーシーの緻密な感情戦とは異なり、創造はまるで偶然感情に囚われてしまい、それに深く傷ついたかのように振る舞ったからだ。
彼女はこの世のあらゆる優雅さをまとってステージに上がった。文字通り。振り付けに使われているコンセプトの半分は、彼女が考案したと言っても過言ではないだろう。
私は彼女を見た。
彼女は私を見た。
そして、視線を逸らした。
「…これは不必要だ」と彼女は呟いた。
アテナは審査員席から身を乗り出した。
「それでもあなたは参加したのね。」
創造は彼女をあまりにも無視したため、それは宇宙規模の出来事となった。
そして音楽が始まった。
そして私は彼女が参加した理由を悟った。
なぜなら創造は誰かを感心させようとする女性のように踊らなかったからだ。
彼女はまるで世界そのものがかつて孤独で、それを乗り越えるために美を生み出したかのように踊った。
星々が私たちの周りで静かに瞬いていた。圧倒されるほどではなく、ただ空気を神聖なものにするのに十分なほど。彼女の手は温かく、その動きは信じられないほど滑らかだった。一歩一歩が、まるで宇宙が初めて呼吸を覚えたかのようだった。
そして、あれほどの力を持っているにもかかわらず…
彼女は私にとても、とても気を遣ってくれた。
最後に彼女は告白しなかった。
誘惑もしなかった。
劇的なことは何もしなかった。
彼女はただ私の手に触れ、とても静かに言った。
「あなたは存在の空虚さを和らげてくれる。」
群衆は再び歓声を上げた。
私は消え去りたかった。
そして、これで終わりではなかった。
エタニティはすでに甲板で興奮気味に跳ね回っていた。
アリスは自分の足さばきを思い出そうとしていた。
アルテミスは、獲物を狙うような圧倒的な自信で勝利を確信しているようだった。
そしてアテナは?
アテナは、この世で最も素晴らしいリアリティショーを発見したかのような、輝かしいオーラを放っていた。
私は空を見上げた。
「誰か助けて。」
誰も助けてくれなかった。
どうやら私は、恋愛トーナメントの主役になってしまったらしい。
そして最悪なことに?
競技はまだ始まったばかりだった。




