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新しい女神  作者: ジュルカ
フェスティバルアーク
216/217

第214話 私は誰ですか

その日の夕方、祭りの準備の喧騒が静まり、空がゆっくりとオレンジ色に染まる頃、私はオルガリア郊外の静かな丘の端に座っていた。


背後の街はまだ騒がしかった。


工事。


音楽の練習。


商人たちの叫び声。


おそらく下層地域全体を揺るがすであろう祭りの準備で人々が走り回っていた。


でも、ここは?


静かだった。


平和だった。


太陽はゆっくりと地平線に沈み、雲を金色と深紅の色合いに染めていた。


アリスは私の前に座り、芝生にあぐらをかいて、私が彼女の髪を整えていた。


彼女のブロンドの髪はまた乱れていた。先ほど作った三つ編みが風ですっかり崩れてしまっていたのだ。彼女が夕日を眺めている間、私は優しく指で梳かした。


「…きれいね」と彼女は優しく言った。


「うん」と私は答えた。


しばらくの間、私たちは二人とも口をきかなかった。


ただ草むらを吹き抜ける風が吹いていた。


オレンジ色の空を鳥が舞う。


そして、私の思考は…どこか遠くへ漂っていく。


5年。


この世界に生まれ変わってから5年が経った。


すべてが変わってから5年。


正直に言うと?


まだどう感じればいいのか分からなかった。


私は少し後ろに寄りかかり、アリスの髪のリボンを結んだ。


「この世界で初めて目覚めたときは」ゆっくりと言った。「怖かったの。」


アリスは私を見上げた。


「怖かったの?」


「もちろんよ」私は静かに笑った。「自分がどこにいるのかも分からなかった。何もかもがどう機能しているのか分からなかった。自分の体のことさえ分かっていなかった。」


あの頃は混乱していた。


怖かった。


迷っていた。


確かに、私は不死身だった。


確かに、無限の魔力とスタミナを持っていた。


でも、だからといって私が強いわけではなかった。


とんでもない。


「最初は」と私は続けた。「めちゃくちゃ弱かったんだ。本当に弱かった。」


アリスは瞬きした。


「でも、あなたは…本当に強い。」


「今はね。」と私は言った。「あの頃は違う。」


あの頃の私は、戦闘スキルゼロの、歩く魔力砲台みたいなものだった。


もし何か危険なものが現れたら?


死ぬか。


もっとひどい目に遭うか。


食べられてしまうか。


だから、私にできる唯一のことをした。


生き延びた。


「何ヶ月も荒野で暮らさなければならなかったの。」と私は言った。「モンスターと戦い、彼らのスキルを真似て、磨き上げ、魔法の仕組みを学んだ。」


アリスは首をかしげた。


「スキルを真似したの?」


「ええ。」


私はかすかに微笑んだ。


「無限のマナと適切な能力があれば、モンスターは先生になるんだ。」


あの教訓のいくつかは、私を死に至らしめかけた。


実のところ…ほとんどの奴らに殺されかけた。


でも、戦うたびに強くなった。


真似した技はどれも、私を殺されにくくしてくれた。


失敗はどれも、私に新しいことを教えてくれた。


ある日…


もうただ生き延びるだけじゃなかった。


それから、色々な人に出会った。


「やっとダリウスたちに出会ったの」と私は言った。


アリスは少し微笑んだ。


「いい人そうね」


「そうね」と私は言った。


「ええ…ほとんどの奴らはね」


私は少し間を置いた。


それから静かに笑った。


「…何が面白いか知ってる?」


「何?」


「初めて彼らに会った時、私たちは巨大な巨人に押しつぶされそうになったのよ。」


アリスは瞬きを素早くした。


「巨人?」


「ええ。」


巨大な巨人よ。


山をなぎ倒せるほどの、歩く災害よ。


アリスは好奇心に駆られ、大きく振り返った。


「倒せたの?」


私は首を横に振った。


「いいえ。」


彼女の目は大きく見開かれた。


「私には勝ち目がなかったわ。ルーナが簡単に倒したのよ。彼女と比べたら、私は彼女の力よりはるかに上回っていたわ。」


当時の私は、普通の女神よりかろうじて強い程度だった。


真の神ではない。


原初神でもない。


ただ…普通の女神だった。


この世界を徘徊するモンスターたちと比べたら?


私はほとんど言及されるような人間ではなかった。


「私はおそらく、この世で一番弱い女神だった」と、私は正直に言った。


アリスは眉をひそめた。


「でも、あなたは新しい女神よ」


「ええ」


私は再び夕日の方を見た。


「あの頃は、私もあの予言を信じていなかった」


新しい女神。


下層圏を守る者。


天界に立ち向かう者。


諸領域を統一する者。


初めてあの予言を聞いた時?


私は笑った。


馬鹿げていると思った。


間違いだった。


私のような者が、そんなものを背負うはずはなかった。


しかし、時は過ぎた。


私は旅をした。


新しい人々に出会った。


より強い敵と戦った。


百回も死ぬはずだった出来事から生き延びた。


そしてゆっくりと…


予言はもはや馬鹿げたものではなくなった。


それは…避けられないもののように聞こえ始めた。


アリスは静かに私を見ていた。


「それで、受け入れたの?」


「…最終的には。」


私が望んだからではない。


人々が誰かを必要としていたからだ。


そしてどういうわけか…


その誰かが私になった。


今は?


誰もが私を信じてくれた。


王国も。


精霊たちも。


悪魔たちも。


高次元の存在たちさえも。


彼らは私を守護者と呼んだ。


女神と呼んだ。


英雄と呼んだ。


正直に言って?


それは私を怖がらせた。


私はアリスの髪に最後のリボンを結んだ。


「ほら」と私は言った。


彼女は三つ編みに触れて微笑んだ。


「ありがとう。」


私はうなずいた。


でも、私の考えはまだどこか別のところにあった。


なぜなら、真実は…


私は怖かったからだ。


本当に怖い。


「みんなを失望させるのが怖いの」と、私は静かに認めた。


アリスは私を見上げた。


「どうして?」


私は自分の手を見つめた。


だって、この気持ちをどう説明すればいいの?


何十億もの人があなたを信じてくれるのに…


世界中があなたを守護者と呼ぶのに…


神様でさえあなたを信頼しているのに…


重苦しい。


重すぎる。


真実は単純だから。


私は完璧じゃない。


私は完璧な女神じゃない。


この不死の体の中で…


この力の中で…


私は今も昔も同じ人間だ。


ただの人間。


ただ、最善を尽くす人間。


「怖いの」と私は優しく言った。「だって、結局のところ…私はただの人間だから。」


アリスは瞬きした。


「人間?」


「ええ。」


「何者でもない。」


ただ運が良かっただけ。


生き延び続けただけ。


挑戦し続けただけ。


私は再び夕日を眺めた。


「みんな、私を何かすごい神様だと思っているの」と私は言った。


「でも、本当は…私はただ、誰にも苦しみを味わってほしくないだけなの。」


アリスはしばらくの間、黙っていた。


それから彼女は立ち上がった。


歩み寄ってきた。


そして私を抱きしめた。


ただ、そうやって。


ためらうことなく。


大げさな言葉はなかった。


ただ小さく温かい抱擁。


「あなたは取るに足らない人じゃないわ」と彼女は優しく言った。


私は瞬きした。


「…何?」


「あなたはみんなを救ったのよ」と彼女は言った。


「それは取るに足らない人にできることじゃないわ」


何と言っていいのか分からなかった。


なぜなら、時には最もシンプルな言葉が最も心に響くことがあるから。


アリスは一歩下がって私に微笑んだ。


「あなたはリリアね」


「もう十分よ」


私は彼女を見つめた。


それから静かに笑った。


「…あのね?」


「何?」


「あなたは私が今まで出会った神々の半分よりも賢いかもしれないわ」


彼女はくすくす笑った。


太陽はついに地平線の下に沈んだ。


空は紫色に染まった。


私たちの背後のオルガリアに光が灯り始め、街は祭りの夜の混沌へと準備を進めていた。


私は立ち上がり、伸びをした。


「さあ」と私は言った。


「みんながうっかり街を壊してしまう前に、戻ろう。」


アリスは頷いた。


「わかった!」


私たちは街に向かって歩き始めた。


しかし、丘の端に着く直前に――


私は立ち止まった。


そしてもう一度、地平線を振り返った。


五年前…


私は迷っていた。


今は?


世界は私を信じてくれた。


それは恐ろしかった。


でももしかしたら――


もしかしたら――


完璧である必要なんてなかった。


もしかしたら、それで十分だったのかもしれない…


ただ努力し続けること。


大切な人たちを守り続けること。


自分らしくあり続けること。


たとえ私が女神の中にいる人間だとしても。


そして、そばに人がいる限り――


友達。


家族。


アリス。


もしかしたら、世界を一人で背負わなくて済むかもしれない。


「…わかった」と私は呟いた。


アリスは振り返った。


「ん?」


私は微笑んだ。


「祭りを乗り切ろう」


彼女は笑った。


そして一緒に――


私たちはオルガリアの光に向かって歩き出した。


そこには間違いなく混沌が待ち受けていた。

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