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新しい女神  作者: ジュルカ
始まりの世界編

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第2話 その 新世界

え…一体全体…


私は再び下を見た。私の手?小さい。私のウエスト?細い。私の胸?…揺れている。


「だめぇ、だめぇ、だめぇ、私の男らしさ、私の男らしさ、もう…なくなってしまった!」


私は大声で叫び、虚空が震えた。


「だめぇぇぇぇぇ!!!」


女神は笑っていた。彼女を見る前から、彼女の笑いが感じられた。

「ちくしょう!おい!お前!女神様、一体何が起こっているんだ?!私に何が起きたの?」


彼女はまるで宇宙レベルのジェンダーパニックを引き起こしたばかりではないかのように、穏やかに微笑んだ。


「あなたは私をコピーしたのね。」


「私があなたをコピーしたの?!」


「ええ。でも、ただコピーしただけじゃない。あなたは私を完成させた。あなたはアップグレードになった。私の神聖な姿の完成された亜種になったのよ。」


「えっ…つまり、私があなたの強力な亜種になったって言うの?!」


「…ええ。」


「…ちくしょう。」


私は新しい頭を新しい手と新しい長い指で包み、また叫んだ。「まるで神モードのアニメのワイフみたい!」


彼女は頷いた。「その通りよ。」


「どうしてそれが正しいの?」


彼女はまるで火曜日のように手を振った。


「ええと、あなたは高次の存在へと昇格したのだから、地球に送り返すわけにはいかないわ。あなたは今や宇宙の存在よ。」


「じゃあ、どうすればいいの?」


「あなたは転生する…別の世界に。できれば、あなたの存在が崩壊することなく耐えられる世界に。」


「えっ…転生?!異世界みたいに?」


「ええ。」


「…ドラゴンとかと戦えるの?」


「もしかしたら。」


「魔法?」


「そうかも。」


「人をうっかりバナナに変えられるの?」


「…やめて。」


彼女が手を伸ばした。小さな光の玉が指の間を漂った。そして、パチリと弾くと、それは私の胸に、魂に飛び込んだ。


私は息を呑んだ。「え、何だったの?」


「あれはあなたのシステムコンパニオンよ。ガイド、サポートAI、そしてスキルマネージャーよ。」


「…アレクサみたいなもの?」


「ええ。」


「…神聖なアレクサをくれたの?」


「つまり。」


「…気持ち悪い。」


すると彼女の表情が急にいたずらっぽくなった。


「それで…」


彼女は手を挙げた。


「ちょっと待って、何をするの!?」


「転生してるのよ。」


「ポータルか儀式か、安全なチュートリアルゾーンか、…待って、そんなことするなって…」


彼女は微笑んだ。


「バイバイ」


「待って…だめ…あああああ…」


押す


彼女は私を突き飛ばした。まるで神聖なゴミ袋にでもされたかのように。


そして私は転んだ。


まるで宇宙の用心棒に突き飛ばされたかのように、虚空を転げ落ちた。


「ああああああああ…ちくしょう、やめろ…」


ドスン


草にぶつかった。

たぶん。


床でも、虚空でも、ましてや転生モノの心地よい床材でもなかった。

土だった。落ち葉だった。


私はうめいた。


髪が顔にかかった。

神聖なドレスが光っていた。

そして鳥たちが、私を嘲笑うかのようにさえずっていた。


「…ここはどこ?」と私は囁いた。


目の前のホログラムスクリーンが音を立てて開いた。


[ようこそ、ユーザー様]

[神聖システムを初期化しています…]

[新規ユーザー検出:完全複製女神バリアント タイプ01]

[現在の名前:未設定]

[出現場所:初心者の森 - ランダム]


「ランダム…?」私は瞬きをした。

それからゆっくりと立ち上がり、女神の太ももについた土を払い落として木々を見つめた。


「…ランダムスポーンで落とされたの?!」


私の叫び声が森に響き渡り、鳥たちが飛び去った。


「くそっ、最高だあああ!!」

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