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新しい女神  作者: ジュルカ
天体アーク
198/217

第196話 その啓蒙ハント

大宝庫が震えた。


爆発のせいではない。


崩れ落ちる柱のせいでもない。


存在の重みそのものから。


その中心には三柱の神が立っていた。


パエアン――小さな太陽のように燃える、黄金の神性を放つ神性。


ヴィクトリア――生ける銀河のように、彼女の周囲を流れる宇宙の光。


カオス――貪り食う者、深淵をまとう姿。


そして彼らに立ち向かう――


ニャ。


彼女の傍らで、血を流しながらも壊れていない――


アルテミス。


パエアンの黄金の槍がニャの刃に激突し、空気が裂けた。火花は火花ではなく、断ち切られた確率線が塵と化すように。


彼らの背後で、カオスは唇のない口のように広がった。


ヴィクトリアは上空に浮かび、指先で崩れ落ちる星々の槍に星座を織り成していた。


アルテミスは血を吐きながらよろめきながら立ち上がった。


ヴィクトリアは微笑んだ。


「鹿や獣を狩るのよ、坊や」と彼女は優しく言った。「こんな格の神を狩るなんて、ありえないわね。」


星の槍が放たれた。


アルテミスはかろうじて避けた。


弾丸は彼女の肩をかすめ、壁に激突して爆発し、空間の層を紙のように引き裂いた。


部屋の向こう側で、ニャはパアンの突撃をかわし、旋回しながら、瞬く間に6兆3000億通りの未来の順列を分析した。


[脅威評価を更新しました。]


混沌が押し寄せた。


虚空の津波が床を飲み込み、まるで言葉の途中で現実が消え去るかのように、ニャに向かって突進してきた。


ニャは息を吐き出し、すぐそばまで迫ってくる虚空の津波を切り裂いた。


カオスは激怒し、巨大な虚空の球体を召喚する。攻撃を溜めている最中に、パエンはニャを攻撃する隙を狙って突進する。


ニャはこの2対1の状況に苛立ち、まずは厄介なカオスから始末することにした。


ニャは手のひらを掲げる。


「無限の虚空空間。」


宇宙が反転した。


カオスは消え去った。静止した静寂の中に漂う、封印された別の次元の襞に閉じ込められていた。


「後で仕返しするわ。」ニャは冷静に言った。


パエンはカオスの姿を見て、激昂し、咆哮した。


黄金のオーラが爆発し、全身に鎧が姿を現した。輝き、華麗で、止められない。


「黄金昇天モード。」


床は彼の圧力で溶けた。


彼は電撃を放った。


最初の一撃は空気を砕いた。二発目の矢はニャを半キロ押し戻した。

三発目の矢は金庫室の天井を割った。


アルテミスが宇宙の権威の重力に捕らえられ、肋骨を折るほどの力で柱に叩きつけられると、ヴィクトリアは笑った。


アルテミスは咳をした。


血だ。


神聖な血だ。


彼女は体を起こした。


弓が手の中で震えた。


ヴィクトリアは面白がりながら、さらに近づいてきた。


「お前はオリンポスを裏切ったのか。お前より大きくなる娘のために。」


アルテミスは唸り声をあげ、矢を放った。


一万本の矢が空中に現れ、ヴィクトリアの死角を狙った。


ヴィクトリアは動かなかった。


矢は彼女の肌から数インチのところで砕け散った。


「あなたには先見の明がないのね」ヴィクトリアは優しく言った。


二人の頭上で、パエアンとニャが再びぶつかり合った。黄金の光と純粋な計算がぶつかり合った。


パエンの槍は一撃ごとに巨大化し、その一振りごとに惑星ほどの質量を帯びていった。


ニャは最初の一撃を防いだ。


二度目は方向を変えた。


三度目、彼女は三枚の壁を突き破って後方に吹き飛ばされた。


ストーンは崩れ落ちた。


彼女は無傷で現れたが、表情が変わっていた。


無駄が見破られた。


アルテミスは再び倒れた。


ヴィクトリアはアルテミスの胸に足を押し付けた。


「あなたはいつも無謀だったわね。」


アルテミスは立ち上がろうとした。


失敗した。


ニャの視線が彼女に向けられた。


そして彼女は決断した。


彼女は手を挙げた。


「真のヌヴァーナ。」


現実が揺らめいた。


激しくではなく。


優しく。


まるでベールが持ち上げられるかのように。


ニャの掌から脈動が広がり、アルテミスを包み込んだ。


アルテミスは息を呑んだ。


痛みは消えた。


癒されたからではない。


痛みの向こう側が見えたからだ。


大宝庫の壁は溶けた。


床は消えた。


神々はぼやけた。


アルテミスの視界は無限に広がった。


彼女は糸を見た。


基盤。


存在の根底にある足場。


因果律の背後にあるパターン。


彼女がこれまで手がけてきたあらゆる狩り。


あらゆる獲物。


あらゆる追求。


あらゆる失敗。


あらゆる成功。


あらゆる幻想。


彼女は肉を狩っていたのではない。


彼女は常に真実を狩っていた。


偽りの層が剥がれ落ちた。


ヴィクトリアは凍りついた。


パエンはそれを感じた。


無限の虚空空間に封じ込められても、混沌は動き出した。


アルテミスは立ち上がった。


彼女の胸の傷は閉じた――再生ではなく、傷という概念が意味を失ったからだ。


彼女の目は変わった。


もはや鋭い捕食者の金色ではなく、


輝くような透明感だった。


「進化は完了した」とニャは言った。


「対象:狩猟の女神アルテミス。」


「状態:昇天。」


「分類:古き神」


部屋は静まり返った。


アルテミスは息を吸い込んだ。


そして微笑んだ。


傲慢にではなく。


怒りにもなく。


穏やかに。


「わかったわ」と彼女は囁いた。


ビクトリアは後ずさりした。


ありえない。


パアンは唸り声をあげ、再びニャに突進した。槍は死にゆく星のように燃え上がった。


ニャは消えた。


彼の頭上に再び現れた。


下方へと受け流した。


二人の衝突で天井が半分吹き飛んだ。


しかし今回は――


パアンの一撃は圧倒的ではなかった。


それは…


予想通りだった。


アルテミスは動いた。


ビクトリアは三本の宇宙の槍を放った。


アルテミスは前に歩み寄った。


槍は空中で凍りついた。


割れた。


そして無害な光子へと分解された。


ビクトリアは目を見開いた。


「何をしたんだ…」


アルテミスが彼女の前に現れた。


閃光も、


速度痕跡も、


ただそこにいるだけだった。


「私は影を狩っていた」アルテミスは冷静に言った。「今は影を投げかけるものを狩っている」


ビクトリアは銀河の刃を振り回した。


アルテミスは横に歩み寄った。


刃は数ミリの差で外れた。


ビクトリアは瞬きをした。


「あなたが思いつく前に、その攻撃は見えていた」


アルテミスはビクトリアの手首を軽く叩いた。


一撃ではない。


訂正だ。


ビクトリアの宇宙オーラは脆いガラスのように砕け散った。


パアンは怒りに燃えて咆哮し、背後からアルテミスに槍を突きつけた。


彼女は振り返らなかった。


彼女は二本の指を立てた。


槍は止まった。


防がれたのではない。


止まった。


かつて彼女が頼りにしていた未来予測は、時を超えた理解に取って代わられた。


「あなたは強い」アルテミスは優しく言った。「だが、あなたはシステムの内側から戦うのだ。」


彼女は槍を放った。


パエンは三次元を駆け抜け、金庫の壁に激突した。


無限の虚空空間に封じられていた混沌が激しく噴き出し、生々しい虚空の滝となって牢獄を突き破った。


「よくも…」


混沌は無限の黒い海のように広がった。


ニャは前に出た。


彼女の声は穏やかだった。


「あなたの予測不可能性は、データの欠如に基づいていた。」


彼女は手を差し出した。


「お前の虚空は、私の虚空と比べてあまりにも非効率で、修復不可能なほど弱い。さらに悪いことに、女主人はお前のような弱い相手にいつもこの言葉を使う。お前は餌食だ、つまりお前の感覚では詐欺師だ。」


カオスが突進した。


ニャは一度動いた。


一撃。


カオスは分裂した。


破壊ではない。


分割された。


権威は剥奪された。


虚空はニャの掌を周回する、扱いやすい破片へと崩れ落ちた。


パエンは再び突撃し、黄金の鎧はより輝きを増した。


ヴィクトリアは宇宙物質の残骸を崩壊する特異点へと集めた。


彼らは同時に攻撃した。


アルテミスは目を閉じた。


彼女は線を見た。


嘘。


壮大さの幻想。


そしてそれらを踏み越えた。


ヴィクトリアの特異点は糸のように解けた。


パエンの黄金の槍は、アルテミスの掌に触れて砕け散った。


彼女は彼の手首を掴んだ。


彼の目を見つめた。


「あなたは支配を神聖と勘違いしている。」


彼女は押しやった。


パエンは床に激しく叩きつけられ、地下室の核が揺れた。


ビクトリアは宇宙の権威を刷新しようとした。


アルテミスは弓を構えた。


しかし今回は――


彼女は矢を放たなかった。


彼女は洞察を放った。


純粋な理解の光線がビクトリアのオーラを貫いた。


ビクトリアは叫んだ。


苦痛のためではない。


悟りを得たのだ。


彼女の姿は不安定になった。


カオスは再び膨張しようとした。


ニャは手首をひらりと動かした。


「再構築。」


カオスの存在はニャの支配下で再構築された。


戦いは完全に様変わりした。


ほんの少し前まで、アルテミスは血を流していた。


今――


ヴィクトリアは膝をついていた。


パエンは立ち上がろうともがいた。


混沌は抑えられていた。


ニャはアルテミスの傍らに浮かんでいた。


「あなたは仏陀の悟りさえも超えたのね」ニャは淡々と言った。


アルテミスは首を傾げた。


「それが誰なのか、私には分からないわ」


「高尚な基準よ」


ヴィクトリアは星屑を咳き込んだ。


「あなたは私たちの下にいるはずだったのよ」


アルテミスの視線には冷酷さも、傲慢さもなかった。


「捕食者は、獲物が油断すると進化するのよ」


彼女はヴィクトリアの額を正確に叩き、意識を失わせた。


パエンは最後の必死の一撃を放った。


アルテミスは刃を受け止めた。


そして、それを折り砕いた。


黄金の鎧は砕け散った。


彼は倒れた。


ニャは無限の虚空空間を解放し、カオスの断片化された権威を貯蔵庫に吸収した。


「戦闘は終結した」と彼女は静かに告げた。


グランド・ヴォールトは安定した。


封じ込められた凍りついた存在たちがちらついた。


アルテミスは自分の手を見た。


彼女は…静寂を感じた。


均衡が取れていた。


「悟りはもっと大きな音で感じるものだと思っていた」と彼女は優しく言った。


ニャは頷いた。


「滅多にないわね。」


アルテミスは大広間の方を一瞥した。


「リリアは戦いを終えたのね。」


「ええ。」


ニャの瞳がきらめいた。


「もし彼女が今のままの勢いで続けば、オリンポスは建築再建が必要になるわ。」


アルテミスは小さく微笑んだ。


「珍しく…私はこの建物で最も危険な存在ではないわ。」


ニャはかすかに微笑み返した。


「その通り。」


新たに昇天した長老神とデジタル存在のネクサスは共に、より深い階層へと向かった。


オリンポスは震えていた。


そして狩りは…


始まったばかりだった。

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