第185話 世界国家
転移陣は足元で明るく燃えていた。
精霊水晶に刻まれたルーン、悪魔の印章、怪物の骨の銘文、そして人間の魔法陣が重なり合い、本来機能するはずのない構造を成していた――しかし、それは機能した。力は生き物のように宙を駆け巡り、陣の中に立つすべての存在と共鳴した。
悪魔。精霊。怪物。
皆、共に。
私は腕を組んで中央に立ち、オーレリアが隣に、ルーシーが眼鏡を直しながら私の後ろに立ち、ニャは必要とあらば現実をぶち壊すような得意げな守護天使のように背後に浮かんでいた。
エタニティは空中で楽しそうに足を揺らしていた。
「この会議、つまらなそうね」と彼女は言った。「誰かを怖がらせてもいい?」
「いいえ」と私は即座に答えた。
「…ちょっと怖がらせてもいい?」
「様子を見ましょう」
光が燃え上がった。
現実が崩れた。
そして――
我々は到着した。
国立城は、人間の傲慢さを象徴する記念碑のように、我々の前にそびえ立っていた。
古代の魔法で強化された白い石壁。塔には、ソラリス、アエテリス、ヴァレンリーチ、カダラ、沿岸帝国、砂漠の君主制、山岳部族といったあらゆる王国の旗が掲げられていた。中立都市国家でさえ、代表者を送っていた。
あらゆる統治者。
あらゆる将軍。
あらゆる大魔道士と高位聖職者。
世界の運命を決めるために、皆が集まっていた。
そして、誰も我々を招いてくれなかった。
門の外の衛兵たちは、反応する暇もなかった。
転移の光がまだ消えないうちに、悪魔たちが前に出てきた――そびえ立ち、角を持ち、恐ろしい姿だった。精霊たちが地面の上に揺らめき、空気を歪ませた。モンスターたちは静かに立ち尽くし、その存在感だけで水圧と重力を歪めていた。
人間たちは凍りついた。
一人の衛兵が槍を落とした。
もう一人が祈りをささやいたが、答えは得られなかった。
私は首を鳴らした。「わかった。礼儀正しくしよう。」
ルーシーは鼻で笑った。「あなたが?」
とにかく前に出た。
巨大な門が内側に向かって爆発した。粉々に砕けたわけでも、爆破されたわけでもなく、ただ力の力によって押し開かれたのだ。損傷もなく、瓦礫もなく、ただ避けられない運命だった。
大評議会の広間は大混乱に陥った。
国王たちは飛び上がった。将軍たちは剣を抜いた。魔術師たちは力を振り絞り、司祭たちは異端と裁きについて叫んだ。
オーレリアの父、アラリック王は唖然として沈黙していた。
エリスの母はテーブルの端にしがみつき、目を見開いていた。
そして広間の奥、天界の象徴が刻まれた輝く玉座の下に――
天界の盟約の最高司祭は青ざめた。
私はまるで自分のもののように中に入った。
ブーツの音が大理石にこだました。一歩一歩の足音が叫び声よりも大きく響いた。
「おはようございます」と私は明るく言った。「遅れて申し訳ありません。領域間の往来は殺人です。」
静寂。
すると叫び声が再び聞こえてきた――さらに大きく。
「これはどういうことですか!?」
「衛兵――奴らを殺せ!」
「首都に悪魔がいる!?」
「精霊!?怪物!?」
私は片手を挙げた。
その騒ぎはたちまち静まった。
私が無理やり押し付けたわけではない。
彼らがそれを感じていたからだ。
その重み。
その存在感。
もし彼らが話し続ければ、取り返しのつかない何かが起こるという確信。
私はその言葉に納得してから、再び口を開いた。
「あなたは降伏について話し合っていましたね。」
すべての支配者たちが身を硬くした。
最初に意識を取り戻したのは大祭司だった。「この会議は生存を審議するために招集された。天界はこの世界を裁き――」
私は微笑んだ。
「そこがあなたの失態よ」
息を呑む声がホールに広がった。
オーレリアが鋼鉄のように鋭い声で前に出た。「天界は挑発もなしに侵略してきた。奴隷化し、監禁し、地域全体を消滅させた。民を奪った」
ルーシーが冷静沈着に続いた。「彼らは制圧タワーを設置した。現実そのものを麻痺させるように設計された兵器だ」
セラフィナの声が背後から物憂げに聞こえた。「私も彼らに苛立っていた。それだけで絶滅に値する」
モンスターたちは同意するように唸り声を上げた。
大祭司は杖を振り下ろした。「あなたは私たち全員を破滅させるつもりだ!神々は避けられない!」
私は首を傾げた。「おかしいな。彼らはアビスキングについても同じことを言っていた」
ざわめきが広がった。
エリスは燃えるような目で前に出た。「我が民は連れ去られた。友は鎖につながれた。我々は存在の許可を求めるのをやめたのだ。」
アラリック王はついに嗄れた声で口を開いた。「リリア…何を企んでいるんだ?」
私は彼の視線を交わした。
「終焉だ。」
その言葉は不自然に響いた。
魔法的にではなく、歴史的に。
「天界人はこの世界が自分たちのものだと思っている」と私は続けた。「裁き、消し去り、支配する権利があると思っている。それは間違っている。」
私は背後を指差した。
悪魔たちは牙をむき出した。
精霊たちは光を放った。
モンスターたちは堂々と立ちはだかった。
人間たちは背筋を伸ばした。
「この世界は我々のものだ」と私は言った。「あらゆる種族、あらゆる王国、あらゆる魂が。」
大祭司は神経質に笑った。「神々と戦うことはできない。」
私はルーシーを見た。
ルーシーは眼鏡を直した。「統計的に正しくない。」
私はオーレリアを見た。
彼女は剣を抜いた。刃に沿って金色の光が揺らめいた。「もう食べている。」
私は永遠を見た。
彼女は優しく微笑んだ。「昨日、タイムラインを3つも食べてしまった。」
大祭司は後ずさりした。
「正気じゃないな」と彼は囁いた。
「そうかもしれない」と私は同意した。「だが、我々は団結している。」
私は前に進み出て、評議会のテーブルの中央に立った。
「この会議は降伏に関するものではない」と私は言った。「戦争に関するものだ。」
部屋は息を呑んだ。
「抑制塔を解体する」と私は続けた。「天界の拠点を攻撃する。すべての囚人を解放する。そして神々が再び降りてきたら…」
私はゆっくりと、そして危険な笑みを浮かべた。
「彼らが去らないようにする。」
沈黙。
そして――
アラリック王は片膝をついた。
支配者たちは次々と従った。
服従ではなく、
同意したのだ。
大祭司は逃げた。
私は彼が逃げるのを見ていた。
「彼を放せ」とオーレリアは静かに言った。
私は頷いた。「彼はメッセージを広めるでしょう。」
ニャが近づいてきた。「女主人様、天界の者たちは反応します。」
集まった軍隊を見渡すと、目の前にあり得ない同盟が築かれていくのが見えた。
「よかった。」と私は言った。「もう反応するのに疲れた。」
私は評議会の方を向いた。
「神々が起こす最後の戦争へようこそ。」
そしてどこか、遥か上空で――
天が震えた。




