第165話 最終戦争
精霊界が震えた。
空が裂け、
現実が崩れ、
そして戦争は激化した。
神々によって創造された天上の怪物、聖なる守護者は、精霊界の根幹を破壊しようとしていた。惑星ほどの大きさの獣のように動きながら、神の精密さで攻撃を仕掛けた。轟くような一歩一歩が山々を砕き、巨大な腕の一振りが都市を破壊した。領域の多くの区画はすでにクレーターと砕けた精霊物質と化していた。
精霊たちは叫び声を上げた。
偉大な精霊、真の精霊、そして太古の原初に同調した精霊たちでさえ… 皆、持てる力の全てを尽くして戦っていた。
成長の精霊、ヴィクターは戦の森と化し、高層ビルほどの大きさの蔓が、その四肢を叩きつけた。
愛の精霊アシュリーは、宇宙をも溶かすほどの攻撃――魂を焼き尽くすほどの愛情の揺らめくリボン――を放ち、涙を流した。
腐敗の精霊マーキュリーは、幾千もの死の宣告を唱え、その手からは枯れゆくエントロピーが滲み出し、構造体を内側から腐らせようとした。
デズモンドとカサンドラは、ユニティ・チェインと戦略的適応能力を駆使し、数千の軍勢を率いて戦場を調整した。
そして最前線では――
現実の精霊女王マリア自身が、エゴズ・エンドの弓から概念の矢を放ち、ガーディアンの中核を狙った。
しかし、どれも十分ではなかった。
彼らが力を合わせたとしても…
真の精霊たちが現実を破る攻撃を繰り出したとしても…
ガーディアンは耐え抜いた。
ダメージを受けた――そう。
マナを流した――そう。
それでも、立ち上がった。
そして、それは咆哮した。
神の怒りと自動殲滅を帯びた機械の咆哮。
その胸に光が集まった。
神のルーンの円が、崩壊する銀河のように回転した。
ビームがチャージを開始した。
空は圧力で白く染まった。
「グランドバスター進行中」神の声が、次元を超えた合唱団のように響き渡った。
そして、それは発射された。
完全なる破壊のビーム。
都市よりも広く。
山よりも高く。
思考よりも速く。
全ては終わるはずだった――
しかしその時…
ある手がそれを掴んだ。
ドカーン!
爆発は急停止し、神の炎の粒子が黄金の花びらへと散り散りになった。
永遠はそこに立っていた。
片手を前に出した。
彼女の小さな姿は微動だにしなかった。
彼女の目は退屈そうだった。
彼女はグランドバスターをまるでおもちゃのビー玉のように掌で押し潰し、そのエッセンスを風に散らせた。
「情けない」彼女はあくびをしながら言った。「ニャの抱擁の方がずっと痛かったのに。」
戦場全体が凍りついた。
彼らはただ、彼女がコートの糸くずを払うように聖なる破壊を払いのけるのを見守っていた。
英雄たちは集結した。
「今だ!」ヴィクターが叫んだ。
ダリウスが突撃を率いた。
彼は剣にマジェスティ・スラッシュを込め、全てのマナを剣先に星ほどの大きさの核へと凝縮した。
彼は突撃した。
ガーディアンの脚を壁走りで駆け上がり、セレーネとケイルが召喚した霊の台を飛び越えた。
ガーディアンが彼を粉砕しようと手を挙げたその時――
ロナンは既にそこにいた。
咆哮とともに、彼はタイタンアックスをガーディアンに叩きつけ、攻撃の進路を変えた。神聖な鋼鉄とマナの火花が四方八方に飛び散った。
ライラは手を挙げた。
「天の雨!」
無数の星明かりに照らされた矢が空から降り注ぎ、戦場の上空を光の嵐と化した。
矢は一つ一つ接触するたびに爆発し、時空の歪みを揺るがした。
ダリウスは頂上に到達した。
そして、彼は斬りつけた。
ドスン!
彼の刃から次元の波が噴き出し、ガーディアンの兜に裂け目を刻み、数キロメートル以内のあらゆるものを蒸発させる螺旋状の衝撃波が巻き起こった。
戦場は静まり返った。
ガーディアンは倒れた――墜落と同時に、その足元は陥没穴のように崩れ落ちた。
皆が息を呑んだ…
しかし、塵が晴れた。
そして、彼らはそれを見た。
それは再生していた。
無から。
神聖な粒子が、まるで時間が逆戻りするかのように、その姿を再構築した。
「ちくしょう!」ダリウスは息を呑んだ。
すると、その構造体は砲台を掲げ、ダリウスと仲間たちへと至近距離で向けた。
エネルギーが迸った。
「そこから逃げろ!」ケイルは叫び、瞬時にヴォイドシフトでダリウスをテレポートさせた。
爆発が地面を吹き飛ばした。
セレーネは即座にエバーラスティング・ドメインを唱え、純粋な霊光で輝くバリアを形成した。
爆発はバリアに激突し、周囲の地形を粉々に砕いた。しかしセレーネは歯を食いしばり、鼻から血を流しながらも耐えた。
「我慢できない…!」
そして――
真の精霊たちが加わった。
クロノスはビームの周囲の時間を凍らせた。
マリアは結界に実概念のアンカーを吹き込んだ。
アシュリーは結界の縁に愛の糸を重ねた。
二人は――繋がった。
かろうじて。
そして…どこからともなく――
一筋の光が空を切り裂いた。
ドカーン――ドカーン!!!
何かが超音速でガーディアンの頭に激突した――
ガーディアンの頭が爆発した。
ガーディアン全体がよろめいた。ガーディアンは前に倒れ、体勢を立て直し、頭部を再生――防御態勢へと移行した。
全ての視線が攻撃の跡に注がれた。
そこに一人の人影が立っていた。
風が吹く。
スカーフがはためく。
白い髪。
白いベスト。
黒いレギンス。
背中の剣。
夜明けのように輝く金色の瞳。
ガーディアンは彼女をスキャンした。
ターゲット確認:
リリア・フォスター
状態:
— 現実破壊者
— 真の作者
— 自由の神
— 最重要脅威
彼女は失望してそれを見た。
「現実破壊者よ、私はそれよりずっと悪いのよ、相棒。」
戦場が静まり返った。
皆が彼女を見た。
精霊たちは息を呑んだ。
「新たな女神…!」
「彼女だ…本当にいる…」
エタニティは大きく笑った。「ふふふ、遅かったわね!」
リリアは首を鳴らし、前に出た。
「見ていたの」と彼女は言った。「こいつの威力がどれだけあるのか見てみたかったの」
ガーディアンは再び咆哮し、ハイパーアナライザアレイで彼女をスキャンした。
「脅威レベルを計算中…分析結果不明。フレームワークを照合…分析失敗…収容を試み…」
遅すぎた。
リリアは手を挙げた。
「私を怒らせるとどうなるか、見せてあげよう」
彼女は目を閉じた。
「精霊の女王。」
彼女は目を開けた。
そしてすべてが変わった。
彼女の背後に精霊の冠が形作られた。
浮かぶ印の輪 ― 存在の元素的、概念的側面それぞれに一つずつ。
彼女の足元から、精霊界が反応した。
精霊たちはそれを感じた。
大地が震えた。
空が光を流した。
そしてリリアは歩みを進めた。
彼女は急がなかった。
瞬きもしなかった。
彼女はただ、死人のように微笑みを浮かべながら前に踏み出した。
「再生を試してみろ、この金属の雌犬め」と彼女は囁いた。
そして再び手を挙げた。
「ファウンデーション王国だ。」
地面が噴火した。
ガーディアンの周りに霊塔が形成された。結晶化した法と霊のマナでできた巨大な槍が、ガーディアンの一肢を突き刺し、その場に釘付けにした。
ガーディアンが抵抗しようとした。
リリアは指を鳴らした。
「究極霊召喚だ。」
彼女の背後から現れた。
緑の髪、白い部屋、そして無限次元階層さえも瞬時に震撼させる存在感を持つ女性。
誰もがそれを感じた。マリアでさえ、その霊に衝撃を受け、地面に倒れていた。
「あれは、精霊でもなければ、真の精霊でも究極の精霊でもない。まさか神話などではない。彼女は原初の精霊なのだろうか。」
彼女は純粋な意志と、霊的、そして原初の精霊から鍛え上げられた。
彼女は守護者を見つめ、そして瞬時に姿を消し、その前に現れた。額を軽く叩くと、守護者は瞬時にその場に凍りついた。
そしてついに――
リリアは剣を抜いた。
「もう遊びは終わり。」
彼女は駆け出した――歩みの途中で姿を消し――
構築物の核の上に再び現れた。
「魂撃!!」
彼女は下へと斬りつけた。
うわあああああ!!!
刃は精霊界に存在する全ての魂の完全な設計図で輝いていた。
彼女は守護者を真っ二つに切り裂いた。
その体は割れ――そして光の粒子へと噴き出した。
沈黙。
長く…続く…沈黙。
そして構造体は崩壊した――
そして再生することはなかった。
戦場は歓声に包まれた。
精霊たちは吠え、泣き、歓喜した。
彼らはまるでリリアを救世主のように取り囲んだ。
そしてある意味…救世主だった。
エタニティは満面の笑みを浮かべた。
ケールは、神が粒子加速器を建造するのを目撃したばかりの科学者のように、じっと見つめた。
セレーネは息を吐き出した。息を止めていたとは知らなかった。
ダリウスは疲れと誇らしさが入り混じった表情を浮かべた。
ニャがニヤリと笑いながら、彼女の隣に現れた。
「女主人」と彼女は言った。「次は一撃で済ませましょう。そうすれば、8割の被害は防げたはずです。」
リリアはニヤリと笑った。
「そんなの面白くないでしょ?」




