第161話 力対力
話を続ける前に、元気いっぱいの一人がパニックに陥った様子で飛び込んできた。
「陛下、中央広場で攻撃が発生しました。天使が神に率いられています。
皆、衝撃を受けていましたが、外で何かが起こっているのを目にしました。
空が裂けました。
ひび割れたのではありません。引き裂かれたのではありません。
崩れ落ちたのです。
黄金の裂け目が精霊王国の上空を蜘蛛の巣のように横切り、その傷跡からまばゆいばかりの光の柱が降り注いだのです。街は悲鳴を上げました。音ではなく、本質において。神の圧力がまるで判決のように地面に叩きつけられると、精霊たちは後ずさりしました。
天使たちは街の民と人々を攻撃し、すべてを破壊していました。
ハイスピリットたちが最初に動き出しました。
凝縮された精霊の法則の槍が上空に放たれ、降臨する天使たちを空中で迎撃しました。光の爆発が空を駆け巡りましたが、天使たちは倒れませんでした。彼らは翼を燃やし、処刑のように後光が回転しながら前進しました。刃。
そして地面が揺れた。
いや、頭を下げた。
破壊の中心に何かが歩み寄った。
男だ。
肩幅が広く、傷だらけで、使い古した革をまとい、聖印が直接焼き付けられていた。彼の存在感は派手ではなかった。溢れんばかりのオーラも、神々しい演出もなかった。
ただ重みがあった。
まるで重力が歩くことを決めたかのようだった。
私は戦いのためにそこへ歩み出すことにした。
「永遠よ、私がいない間、皆を守ってくれ。迫り来る神には私が対処する。」
永遠は同意した。
「わかった、そうする。あの神に誰がボスか教えてやる。」
私は外へ飛び出し、建物から建物へと飛び移り、広場の中央にいる人物へと飛び移った。
ニャの声が即座に割り込んだ。
特定された標的:
名前:ヘラクレス
分類:真の神
神威:絶対的な力
脅威レベル:極
警告:彼の力はスケールではなく、主張する。
私はゆっくりと息を吐いた。
「…これが彼か。」
十二の功業を成し遂げた者。
素手で怪物を粉砕した者。
かつて天空を支配した者。
ただ今は違うが――
彼は伝説ではなかった。
彼は審判者だった。
私たちの足は、廃墟となった広場の端に着地した。永遠は存在の襞の向こうに姿を消し、ダリウスたちを守る。彼女の存在は、触れることのできない静寂の繭で彼らを包み込んだ。
私は一人で前に進んだ。
ヘラクレスは頭を回した。
ゆっくりと。
彼の視線は私に釘付けになり、周囲の天使たちは本能的に離れた。
「ああ、なんてことだ」と彼は深く、面白がって言った。「物語は誇張ではなかった。」
私は警戒を解き、体を解き放ち、準備を整えた。
「あなたはヘラクレスでしょう」と私は答えた。「ゼウスの息子。かつては半神。今は神のいじめっ子。」
彼は笑った。大きく、響き渡り、本気だった。
「いきなり侮辱か。いいぞ。」
彼の視線が鋭くなった。
「つまり、あなたが新たな自由の女神なんですね。」
私は肩をすくめた。「誰に聞くかによるわ。」
彼は肩を回した。彼の周りの空気が圧迫された。
「私は精霊たちに、彼らの居場所を思い出させるためにここに遣わされたのだ。」
彼の背後で、天使たちが黄金の法の鎖を街路に叩きつけ、詠唱中のハイスピリットたちを縛り付けていた。時間そのものが、それらの拘束具の周りで途切れ途切れに動いた。
胸に冷たいものがこみ上げてくるのを感じた。
「中立の王国を侵略しているのね」と私は平静に言った。「民間人を捕らえている。神の抑圧を強制しているのね。」
私は彼の目を見つめた。
「それは強さじゃない。卑怯よ。」
彼の顔から笑みが消えた。
「ああ?」と彼は優しく言った。
次の瞬間――
彼は消えていた。
ニャは警告するように叫んだ――
衝突が迫っている――!
私はかろうじて身をよじった――
ドカン。
背後の地面が消えた。
ヘラクレスの拳が私の頭があった空間を突き抜けると、衝撃波が外側へと爆発した。その衝撃は街を紙のように裂き裂いた。建物は内側に折り畳まれ、精霊の結界はガラスのように砕け散った。
私は後ろに滑り、ブーツが石に溝を刻んだ。
ヘラクレスは着地した場所に、拳を伸ばされたまま立ち尽くした。
「本当の力で動けるか試してみろ。」
私は痛みをこらえてにやりと笑った。
「ああ、動ける。」
私は消えた。
彼の上に再び現れた。
剣を抜いた。神の武器でも、概念的なチートでもなく、ただ意志で強化された鋼鉄だ。そして振り下ろした。
彼はそれを受け止めた。
素手で。
衝撃で圧力の輪が外側へと渦巻き、広場の残骸を平らにした。
ヘラクレスは剣を見て、それから私を見た。
「…かわいい。」
彼は手首をひねった。
剣が折れた。
彼のカウンターパンチが当たる前に私は後ろにひっくり返った。かろうじて障壁が張られたが、その攻撃は障壁に当たって爆発し、構造体を粉砕して私を宙に投げ飛ばした。
私は激しく着地し、転がり、咳き込みながら立ち上がった。
ニャの声は鋭かった。
分析:
彼の力は、抵抗、耐久性、そして相対的なスケーリングを無視している。
彼は防御を圧倒するのではなく、防御が不十分であると宣言する。
「…つまり、彼はデタラメだ。嘘をつくつもりはない。ナラティブ・コマンドかアルティメット・ヴォイドでこの戦いを終わらせることもできるが、読者も作者もそれを好まないだろうし、この戦いを続け、興味を持ってもらうために、私は自ら制限をかけている。」私は呟いた。
ヘラクレスは首を鳴らし、一歩ごとに彼のブーツの下で現実を砕いた。
「さあ」と彼は言った。「お前は昔ながらのやり方を望んでいたのか。」
私は足を踏み固めた。
「わかった。」
私は息を吐いた。
私は心を落ち着かせた。
永遠の上書きはなし。
作者のトリックもなし。
宇宙的な後付け設定もなし。
ただ私だけ。
「究極の力。」
彼は突撃した。
世界が圧縮された。
我々はフィールドの真ん中で拳と拳がぶつかり合った。
衝撃は半秒の間、全てを凍りつかせた。
そして――
空が爆発した。
破壊的な力のドームが波打って広がり、天使と精霊を等しく戦場に投げ飛ばした。遠くの山々は裂け、枢軸軍は震えた。
私の腕は悲鳴を上げ、骨は圧力に耐えかねて砕け、再生し、また砕けた。
ヘラクレスの笑みが広がった。
「あった!」
彼は私の肋骨に膝を打ち込み、反応する間もなく三つの建物を突き抜けて吹き飛ばした。私は石、土、そして精霊のガラスを突き破り、ついに滑って止まった。
視界がぼやけた。
血が顎を伝って流れた。
私は笑った。
「いやぁ…君は本当に手加減しないな。」
彼が私の頭上に現れた。
彼の踵を踏みつけた。
私は最後の瞬間に転がり落ちた。一撃は地面を深く裂き、精霊の王国の地下層が露わになり、生々しく赤々と燃えていた。
私は跳ね上がった。拳はかすかに光っていた。神の威厳ではなく、決意の炎だった。
「ほらね」私は口元の血を拭いながら言った。「私は神々、王、概念、そして創造主と戦ってきたのよ。」
私は前に出た。
「でも、人間がなぜ怪物に石を投げつけるようになったのか、思い出させてくれるのは初めてだわ。」
彼の目が輝いた。
「よかった。」
私たちは再び突撃した。
小細工はなし。
近道もなし。
ただ二つの存在がぶつかり合うだけ。力と自由、意志と必然。
戦場は燃え上がった。
そして私の心の奥底で、
何かが微笑んだ。
アテナではない。
ニャでもない。
私です。
久しぶりに…
楽しかったから。




