表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新しい女神  作者: ジュルカ
星の山の弧

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

125/170

第125話 英雄が到着した

戦場は次元の崩壊と神々の衝突の轟音で轟いた。物理法則が圧力を受けたガラスのように砕け散り、空気そのものが波打った。光は砕け散り、闇は血を流し、力はありえない波長で衝突した。


創造と破壊は、深淵の王――無限の虚空を操るガブリエル・コンカー――との、神を滅ぼす残忍な戦いに身を投じていた。かつて現実そのものを灰燼に帰すと誓った堕ちた主権者。


しかし、彼女が創り出した結界の防壁の中で、彼の娘ニリスはそれを見守っていた。


彼女の黄金の瞳に涙が浮かんだ。


彼は息を荒くし、その姿は揺らめき――恐怖と神性の不安定なシルエット――彼の存在は辺りから崩れ落ちていった。彼は物質界に長く留まることはできなかった。もしそうしたら…


彼は死ぬだろう。


ニリスは拳を握りしめた。 「もういい…」


彼女は前に踏み出した。


そして走った。


歩くでもなく、浮かぶでもなく。駆けた――まるで大地そのものが、手遅れになる前に彼を救えと懇願しているかのようだった。


周囲の空気が歪んだ。


紫黒のエネルギーの脈動が彼女の体から湧き上がり、虚無術:アビスガントレットが発動した。


巨大な幽体の拳が彼女の頭上に形成され、流星のように戦場を轟かせた。


ドカーン!


拳はガブリエルの脇腹に激突し、彼の怪物は創造物との激突の最中に横滑りした。この戦争で初めて…


彼は驚いたように見えた。


彼の燃えるような視線は着弾点へと向けられた。


そしてそこに彼女が立っていた。


ニリス。

彼の娘。

震えながら…それでいて、反抗的だった。


「…ニリス?」彼は信じられない思いで声を震わせながら唸った。


彼女は心臓を激しく打ち鳴らしながら、彼を見つめた。


「もうここにいられない」と彼女は懇願した。「もう限界よ、父さん…お願い。アビスに戻らなければ、あの次元に飲み込まれてしまう。消えてしまう…」


彼の表情は…歪んだ。


歪んだ。


心配からではない。


怒りから。


「お前は…」彼は息を詰まらせた。「俺が刻々と迫る時間を気にすると思ってるのか?!悠久の歳月を待ち、忘却の淵に投げ込まれた俺が、疲れたからといってここで立ち止まるとでも思っているのか!?」


彼は動いた。


一瞬の隙に、彼の足が彼女の脇腹にぶつかった。


ニリスは後ろに飛び退き、黒焦げの岩を突き破り、結晶化した空間の柱に砕け散った。


「邪魔者だ、ニリス」彼は唸り声を上げた。 「残念だ。お前の子供じみた感情のために、私が願いを諦めると思っているなら、お前は私が思っていた以上に哀れだ。」


口から血を滴らせ、ニリスは立ち上がった。


彼女の目は燃えていた――痛みだけではない…


決意で。


彼女は拳を握りしめた。「ならば、私が自分でお前を止めてやる。」


ハミングが響いた。


彼女は虚空の核となる魔法――虚空の刃:スターライト・レイピアを発動した。薄く優美な、輝く虚空のエッセンスの刃が、彼女の手の中で揺らめいた。


彼女は駆け出した。


彼は笑い、深淵に身を包んだ自身の剣を掲げた――彼女の10倍もある剣。


二人はぶつかり合った。


何度も、何度も、何度も。


彼女の一撃は鋭く、速く、突き刺すようだった。


彼の反撃は怪物的で、地を震わせ、神聖だった。


一撃ごとに、小次元が明るく照らされた。あらゆる音が、砕け散った現実に響き渡った。ニリスは風のように動き、星々を足元に従え、何百万年もかけて伝承された技で斬りつけた。


しかし、彼女はただ技を使っているだけではない。一つ一つの突きに、心を込めていた。


そして、彼女の瞳が輝いた。


彼女は秘技を発動した――


「ツインスターズ!!」


彼女の周囲に光の輪が爆発した。


そこから千本のレイピアの突きが、星光の短剣のように、四方八方からガブリエルへと降り注いだ。


彼は避けなかった。


うめき声とともに、彼は剣を一振りした――


ドカン!


千本の突きが、一つの弧を描いて切り裂かれた。


ニリスは不意を突かれ、息を呑んだ。


彼は前に踏み出した。


「まだ手加減しているな、小娘。侮辱するな。」


彼女は歯を食いしばり、武器を掲げ、全てを最後の一撃に込めた。


彼女の切り札。


深淵の魂術:バスターストライク。


彼女を取り囲む風が止まった。


マナが結晶化し、彼女自身の魂が燃え上がった。


虚空のエネルギーが激しく湧き上がり、創造は衝撃に震えながら振り返った。


ニリスの体は渦巻く闇と白い炎で輝き、彼女は囁いた。


「…ごめんなさい、父さん。」


彼女は駆け出した。


思考よりも速く。


時間よりも速く。


次元そのものよりも速く。


現実は彼女の刃の周りで砕け散った。タイムラインと無限の世界の積み重ねそのものが、彼女の進路で砕け散った。


彼女の突きはガブリエルの胸に直撃した――


ドカーン!


破壊の爆発が四方八方へと広がった。

次元は震えた。

神々は動きを止めた。

原初は痙攣した。


源自身さえも余震を感じた。


余波の中――塵。静寂。


ニリスは腕を伸ばして立ち、息を荒くしていた。


「…私が…?」


塵が晴れた。


彼女の刃は受け止められた。


片手で。


ガブリエルの手で。


無傷で。


彼の指が握り締められ――パチンと。


彼女の刃は砕け散った。


「…違う…」彼女は囁いた。


彼は彼女を逆手で殴りつけた。


彼女はクレーターを横切って飛び去った。


もう一度。


そしてもう一度。


彼は、古の怒りに歪んだ顔で、ぐったりとした彼女の方へ歩み寄った。


「私を止められると思うのか?」

「私にとって愛が意味を持つと思うのか?」

「お前は弱い。」


彼は再び彼女を蹴った。


創造と破壊は動こうとしたが、ガブリエルはキャッスルキングを起動し、その効果で彼らは麻痺した。ガブリエルと同じかそれ以下のレベルの者は、誰も身動きできなかった。


彼は剣を振り上げた。冷たい目。


「お前はいつも哀れだった。混血で、ゴミだ。」


彼は剣をさらに高く掲げた。


「そして今、お前の母親や他の人間たちと同じように、お前も死ぬのだ。」


シューン。


銀色の閃光。

風の爆発。


「止まれ。」


煙が晴れた――


そしてニリスは消えた。


ガブリエルの剣は石に突き刺さっていた。


彼は瞬きをした。


彼の頭上、宇宙の炎の軌跡を描きながら、ニリスを両腕に抱いて浮かんでいた――


ニリスは光の中に白い髪の少女の姿を見て、それが誰なのかに衝撃を受けた。


リリア。


白い髪。

燃えるような瞳。

彼女の背後にオーロラの翼が広がった。


新たな女神。


最初のものの器。


そして今――ニリスの救世主。


リリアはニリスの傷ついた顔を見下ろし、髪をかき上げた。


「大丈夫?」と彼女は優しく尋ねた。


ニリスは瞬きをした。


その声…聞き覚えがあった。


彼女は自分を抱きしめる少女を見つめた。その瞳。そのオーラ。その温もり。


「あなた…あなたは…」


リリアは微笑んだ。


「自由の女神が生きて戻ってきた。ええ、わかっています。」


ニリスの頬を涙が伝った。


長く呪われた人生で初めて――


誰かが彼女を救ってくれた。


利用するためではなく。


支配するためではなく。


罰するためではなく。


ただ…救ってくれた。


彼女は泣いた。子供のように泣いた。


周りの世界が燃え続け、ガブリエルが純粋な憎悪と恐怖に叫び声を上げる中――


ニリスはリリアの胸に顔を埋めた。


そして、新たな女神が戻ってきたので、女神は彼女をさらに強く抱きしめました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ