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新しい女神  作者: ジュルカ
星の山の弧

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第119話 女神を救う作戦

小さな町に朝日が昇る…

しかし、カラハウスの誰もが暖かさを感じていなかった。


リリアが連れ去られたことを知った瞬間――


混沌が爆発した。


セレネは崩れ落ちた。


オーレリアは壁を殴りつけ、石が蒸発した。


フェンリルの殺意は窓を凍らせた。


リサ(カオス・リリア)は純粋な怒りでテーブルを三つ砕いた。


セラフィナの殺意さえも、街全体に蔓延した。


しかし、最悪だったのはルナだった。


彼女のオーラは空気を歪めた。


「――私が殺す。アビスキングは、私がこの手で殺す。」


創造は片手を挙げ、周囲に広がる時空の炎の爆発を止めた。


「落ち着いて」と彼女は静かに言った。


「アビス界に突撃するわけにはいかない。


私でさえ、彼が彼女を捕らえている場所に直接侵入することはできない。」


皆が凍りついた。


創造がリリアを即座に救えなかったら…


一体どれほどの危機なのだろうか?


破壊は前に進み出た。純粋な破壊の火花が、燃えさしのように彼からちらちらと消えた。


「深淵の王は彼女を殺さないだろう」と彼は言った。


「リリアはあまりにも貴重だ。第三の試練を突破するには、彼女が生きていていなければならないのだ。」


オーレリアは拳を握りしめた。


「第三の試練…?」


創造は頷いた。


「真実の門だ。」


部屋は静まり返った。


原初存在さえも動きを止めた。


ロナンは息を呑んだ。


「…まずい。どうしてここのすべてがまずい音を立てるんだ?」


創造は腕を組んだ。


「真実の門は、設計者によって創造された存在によって守られている。

それは私や兄よりも古い種族だ。」


皆が青ざめた。


彼女は続けた。


「あの守護者は源泉そのものの欠片から鍛え上げられた。

その力は始祖女神にすら匹敵する。」


彼女の金色の瞳は、ダリウス、セレーネ、ケイル、ライラ、ナリ、そして他の者たちへと向けられた。


「リリアが本気で戦えば、苦戦するだろう。

もし戦えば…死ぬだろう。」


沈黙。


誰も異論を唱えなかった。誰もが彼女が誇張していないことを知っていたからだ。


次に破壊が口を開いた。


「歴史的に見て、守護者はあらゆる挑戦者を殺してきた。

人間も、神も、始祖も、誰も滅びたことはない。」


ケイルは唾を飲み込んだ。


「では…どうやってリリアを取り戻せばいいんだ…?」


創造はため息をついた。


「そこが深淵王の圧倒的なアドバンテージだ。

リリアは始祖女神の器だから…

守護者は彼女を同族と認めるだろう。」


リサは歯を食いしばった。


「あの野郎が戦わずに通り抜けられるように…」


クリエイションは頷いた。


「その通り。そして、あそこでガーディアンを待ち伏せしてウィッシュスターを奪うつもりだ」


セレーネは震えた。


「でも、ウィッシュスターってのは…ただのアーティファクトじゃないよね?」


「いいえ」クリエイションは答えた。


「それは源の欠片だ。どんな願いも叶え、宇宙観さえも書き換えられる。」


ケイルの顔色が青ざめた。


「そして、深淵の王は本来の姿を取り戻したいと…

君やデストラクション様でさえ封印する必要があったあの姿…?」


デストラクションは答えなかった。


答える必要はなかった。


沈黙だけで十分だった。


ロナンはテーブルに拳を叩きつけた。


「わかった…じゃあ、一体どうすればいいんだ!?」


クリエイションは源の光で輝く地図を指差した。


「ここは第三の試練。

時間、空間、そして存在さえも不安定な領域だ。」


山々が浮かび上がった。

時の嵐が閃いた。

現実が螺旋状に歪んだ。


「深淵王はリリアと共にここに現れる。


ここで待ち伏せする。」


オーレリアは決意を瞳に燃え立たせ、前に出た。


「では、行く。今すぐだ。リリアは我々を必要としている。」


しかし、創造は首を横に振った。


「だめだ。お前はまだ準備ができていない。


あの守護者は、お前が望むと望まざるとに関わらず現れる。」


永遠が部屋に飛び込んできた。小さく、金色に輝き、永遠の存在。


「それは全てを見ている。

全てのタイムライン。全ての多元宇宙。

全ての生と全ての死。」


彼女は無邪気に微笑んだ。


「騙されるはずがないわよ~。」


創造を除く全員が身震いした。


破壊は続いた。


「リリアが近づくと、守護者は彼女の本質を認識し、通行を許可する。

しかし、深淵王が動き出せば、守護者は反撃する。

その攻撃は、味方であろうと敵であろうと、周囲の全てを消し去る。」


オーレリアはデストラクションの襟首を掴んだ。


「まさか、そんなものに巻き込まれるとでも言うのか!」


クリエイションは彼女を優しく引き離した。


「違う。俺たちが行くからな。」


ローグは拳を鳴らした。


「どうせ、俺より格上の奴を殴りたくてウズウズしてたんだ。」


フレイはニヤリと笑い、背後で鎌を構えた。


「それに、遅れたらリリアが激怒しそうだ。」


セラフィナが前に進み出た。その瞳は真紅に輝いていた。


「誰も俺の食事に手を出すなよ――いや、友よ。」


フェンリルは唸り声を上げた。


「必要なら、アビスレルムを突き破ってやる。」


おとなしいエリサも小さな拳を握りしめ、前に出た。


「リリア先生…夢をくれたんだ。

誰にも奪わせない!」


皆がリサの方を向いた。


リリアの混沌としたもう一つの自分。

オリジナル以外で最強の姿。


リサのオーラは星が崩壊するように燃え上がった。


「私はリリア・フォスターのもう一つの自分。

そしてアビスキングは私のオリジナルに手を触れた。」


彼女の瞳は渦巻く銀河のように黒くなった。


「アビス界を灰燼に帰す。」


クリエイションは優しく微笑んだ。


「よし。では、よく聞け。これが計画だ…」


クリエイションは光る印を指差した。


「この転移陣は第三の試練の境界へと繋がっている。

直接近づくことはできない。守護者が現れるまで隠れていなければならない。」


ダリウスは震える手を挙げた。


「そして…守護者が現れたら…?」


クリエイションは目を閉じた。


「祈れ。そして備えよ。」


「守護者がリリアを認めた途端――

深淵王が襲いかかるだろう。」


破壊は言い終えた。


「そしてその時――

我々は彼を襲う。」


「だが」創造は静かに付け加えた。


「深淵王は一人ではない。

彼の玉座は彼と共にあり…

そしてそれぞれが真のプライモーディアルなのだ。」


皆が凍りついた。


それはつまり――


これは戦いではない。


これは戦争だ。


フレイは深呼吸をした。


「たとえ全員が力を合わせていても…死ぬかもしれない。」


ロナンは肩を回した。


「ああ。このパーティでは死は一時的なものだ。」


セレーネは彼を平手打ちした。


ケイルは震えながらも、無理やり笑顔を作った。


「我々はかつて地獄を味わったことがある…

そしてリリアはいつも我々を助けてくれた。」


オーレリアは剣を振り上げた。


「じゃあ、今度は――彼女を救うんだ」


全員がテーブルに手を置いた。


ルナが囁いた。


「リリア…待ってて」


クリエイションが転移の水晶を持ち上げた。


「夜明けに出発する」

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