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風邪と子守唄

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

儚い和楽器の曲を聴くと、子守唄の様に思えるんです。

風邪を引いた。考えて見たら一年前も同じ時期に風邪を引いた。いや、あれは風邪ではなく、第五類に分類される感染症。故にもっと重傷であった。纏めて体調不良である。面倒臭いな。

体を襲うのは偏頭痛。鼻詰まり。其れから喉の痛み。まだ軽症であるが、明日には重症に変わっているだろう。本当に面倒臭いな。

苛立ちを抱えながら、やる事を終えて布団に包まる。体調不良から来る寝苦しは変わらず、気絶したい気持ちに駆られる。其れでも瞼をと閉ざすと眠気がゆっくりと侵食する。


突如、目が覚めた。全体に回るのは心地好い疲労感。運動後に感じるものに近いかも知れない。このまま再度意識を溶かせば良い夢が見れるだろう。

そう二度寝を決め込もうと思っていたら、冷こいものが頬に当たった。指の関節である事は直ぐに分かった。其れは頬から額まで滑ると、また頬を伝って喉まで下る。その指の動きから、今の私を案じているのだと感じた。

――予兆は出したのに。

耳に響いた訳では無い。どちらかと言えば脳裏に直接浮かんだ。今私に触れている者の言葉であると直感した。

確かに風邪を拗らせる前、異様な眠気と食欲が体を襲った。其れは留まる事を知らず、まるで冬眠前の熊の様だった。其れでも何だかんだ外に出て、やるべき事を熟し、家に戻った。休む訳にはいかなかったから。動かなければならなかったから。

今思って見れば、あの時休んで居れば未来は変わっていたのかも知れない。

心地好い眠気が段々と退いて、覚醒に近づく。私に触れているのは、話し掛けて居るのは、一体誰なのだろう?

そう思って瞼を開けようとしたら、其れを拒む様に掌が目を覆う。そのまま額から顎に向かって撫でられた。寝ていろ。という事だろう。だからその行動に甘え、瞼を閉ざしたままにした。

また微睡みに体を預けていたら、唄が聞こえて来た。しっとりと儚い、朝露のような声。声しか聞こえてない筈なのに、和楽器の副旋律まで何処からか流れ出す。

――優しさに身を任せる様に。


次に目が覚めた時には大分体調は良くなっていた。

「昨日渡し忘れてたんだけど、これ、お土産ね」

渡されたのは蛇の形に掘られた落雁だった。私に子守唄を歌った方が誰が、分かった気がした。

風邪引いて、連載用の恋愛も本日見送りして、連載用の短編がボロっかすで、心が折れたので、気休めに。


しっとりした和楽器ベースの曲を見つけました。

病気した時に良いですね。

終わりに向けて儚さが薄れて力強さが目立つ様になってくるんですよ。


好きな方に、頭撫でられながら、儚い子守唄歌われたら幸せだろうな。

病気した時には落雁って私の中で相場が決まってるんですよ。

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