表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/9

菜々子の過去3

「・・・本当は石橋さんと友達で川端さんにその事を隠しているとでも?」

「そうは言っていません。あなたの態度を見ていれば少なくとも菜々子ちゃんを知らないか、もしくは覚えていないかのどちらかかと。」


 自分が石橋さんと知り合い・・・。駄目だ、全く分からない。


 幼い頃の記憶というのは個人差があるが大体3〜4歳ぐらいから残ると、ネットか何かで見たことがある。つまりは幼稚園に入園する時期辺りからは多少なりとも記憶が残っているということである。


 広大は卒園式辺り以降の記憶はかなり明確に残っているが、それ以前の記憶は曖昧で断片的なものとなっている。勿論おかしなことではない。あくまで

3〜4歳頃から記憶が残りはじめるだけで全てを覚えている方がむしろおかしい。


「すまんが、記憶に無いな。」

「・・・そうですか。謝ることはありません。

菜々子ちゃんに問い詰めてみるしか・・・。」

「・・・なあ。川端さんが石橋さんのために何かしらの考えがあってこんな話をしてるのは分かったから、もし俺にして協力して欲しいことがあるなら言ってくれよ。あまり、石橋さんにストレスを与えるようなことはしないで欲しい。」


 あと、この際だからずっと気になっていたことも言ってしまおうか。


「あと・・・。ずっと気になっていたんだが、何でタメなのに敬語を使うんだ?」

「やめて欲しいのですか?」

「まあ、出来れば。」

「なら、私に死ねとおっしゃるのですね。」

「おいおい、どこがどうなってそうなるんだ!?」

「冗談です。ただ物心ついた時からこの喋り方ですので、これが一番落ち着くのです。」

「・・・分かった。」

「まああくまで敬語で話しているだけで、別に石川くんや菜々子ちゃんのことを敬う気持ちはカケラもありませんので、安心してください。」

「何も安心できないが。」


 広大は少し安心した。昨日あれだけ出ていたマシンガンジョークがここまで全く出ていなかったが、ここにきてやっと出たからだ。


「では、お願いを一つだけ。菜々子ちゃんと友達になってあげてください。」

「・・・そんな事で良いのか?」

「そんな事じゃありません。さっき言いましたよ。

菜々子ちゃんは私以外に友達がおらず、軽い男性恐怖症だと。」

「そういえばそうだったな。・・・そう言えば、

何で男性恐怖症に・・・。」

「あの男・・・いえ、お父様の仕業です。」






執筆の励みになりますので、面白かった、続きを読みたいと思った方は宜しければ作品ページ下部の

☆☆☆☆☆を任意の数だけ押して頂けると幸いです。

また、ブックマークの方もお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ