ハジマリ
次の日、いつも通りパチンコ屋から帰路に着こうとした俺らの目の前に「そいつ」は落ちてきた。ものすごいスピードで。それが一目見て天使だとわかった。
「し、しかし『The 天使』みたいな見た目なんだ...な。」とはケイの言葉
「言っている場合かよ、ほら、助けた方がいいって。」
助けてほしそうな目、とはこのこと。
こんな目されちゃ助けないわけにはいかないだろう。
「しかし、そんなこと言ったって...どうする?」
「わかった。とりあえず今日は俺がこの子預かるから、明日お互い休みだし詳しく話そう。」
夜も更け二人とも眠気も迫っていたため、とりあえずの解散をした。
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次の日ケイの家にて
「サトヤ、どうなったんだよ!」
取り乱したようにケイはサトヤをはやし立てる。
「いや、さ。それが手当てを一通りしたら倒れるようにあの子寝ちゃって、朝起きたら居なかったんだよ。」
「そ、そうなのか...なら、良かった...のか?」
安心したような心配なような複雑な気持ちで答える。
「ま、まあ手当てはしたし、大丈夫だと思う。」
「「...しかし、何だったんだよ...」」
二人の言葉はシンクロした。
「とりあえず気分転換にパチ行かね?」
と、おどけたいつもの調子でハンドルを回すポーズをしながらケイは言った。
「それ、いいね!」