トランプの罠
ソフィア先生が立ち上がった生徒の答案用紙を探し出すと、手渡した。
「な、ななじゅう……ろく……点?本当だ、嘘みたい……私、できたっ!」
ぽろぽろと泣き出した生徒。
ソフィア先生が優しく頭をなでた。
「さぁ、みなさんも、間違えた問題をもう一度解き直してみましょう。それから、文章題、合っていたとしても勘で解いたという人はなぜ足し算になったか、引き算になったか、考えましょう。練習問題もいろいろ作ってきましたので、見直しが終わった人は練習してください」
と、ソフィア先生が机の上にどんっと紙束をのせた。
すごい量の問題だ。
この世界、気楽に印刷なんてできない。なぜなら、版画の世界だからだ。木彫りで印刷。だから教科書はあるけどそこそこ貴重。
まぁつまり、プリント1枚作るにも……。各自書き写しか、読み上げたものを書きとるのが主流で。さすがにテスト類は印刷されてるけど……そういえば、さっきの模擬テスト、手書きだった。先生が?30枚?
ふと、先生を見ると、長袖の袖口から、ちらちらと白いものが見える。
包帯……書きすぎて手を痛めた?
「では、明日は数学テストの本番です。今日は帰ったら、無理せず早くしっかり寝てくださいね。大丈夫です。みんなよく頑張りました。きっと、いい結果がでると思います」
はい。教頭の邪魔はあれ以来入らず。1日終わりました。
「今日は居残り勉強はなしにしましょうか」
フレッドの言葉に一人が首を横に振る。
「俺、家に帰ってもなんか落ち着かないから、残って勉強してく」
「私も。桁が多い引き算とか解けるとすごく楽しくて、もう少しやりたい」
と、希望者は残って勉強していくことになったようです。私?帰りますけど。
兄との特訓が待ってるって言う理由で誰も疑わないので。
今日もお先に~。
迎えの馬車に乗り込む。
……そういえば、Sクラスのテストの平均点ってどれくらいなんだろう。今日の模擬テスト、全員が70点以上で、90点以上が4人100点が8人って言ってた。平均点80とかありそうだけど。Sクラスも平均点80あれば、全然差が縮まらないよなぁ。
うーん。Sクラスに手を抜いてもらうなんてできないから、5点でもうちのクラスの平均点が上がって、Sクラス80点、Fクラス85点になれば、30人×5点で、150点差が縮まるんだよなぁ。
本当に4年間でSクラス抜くなんてできるんだろうか?うーむ。剣術トーナメント優勝が1000点ボーナスだよな。こういうボーナスのある競技で頑張ればワンチャンあるのかな?
ふぅ。
制服の上着を脱ぐ。
「あ」
どこに紛れ込んでいたのか、制服から、ポロリとトランプが1枚出てきた。
「ありゃ、このトランプ……フレッドのじゃん?」
王家のマーク入りトランプなんて物騒な。盗んだなんて言われたら、恐怖しかない。まぁ、フレッドがそんなこと言うわけはないけれど……。ヒロインが悪役令嬢を陥れようと使うには、実に便利な道具だよな。ったく。フレッドも、持ってくるならもうちょっと街で売ってる普通のトランプもってくりゃいいのにっ。
「ちょっと忘れ物したので、学校に戻ってください」
しゃぁない。届けてくるか。勉強会は教室でやってるはずだよな。
いやまぁ、この辺とかめっちゃフラグたてまくりですよ。
いくつのフラグが立っているかなー。
想像しやすいものからしにくいものまで。
第二部書きたいんだけどねぇ。その反面怖いんだよねー。
あ、ちなみに、第二部になると「ダンス対決!」
リザーク「は?え?ちょっと待て、仕方ないってなんだよっ、仕方ないってどういうことだよーっ」
フレッド「うん、仕方ない」
マージ「いんじゃね?優勝が見えてきた」
サーシャ「まぁ、規定違反ではありませんし……」
リザーク「いやいや、まてまて、ボクはぁぁぁーーーーっ」
クラスメイト「(ほほえんでいる)」




