兄4落ち込む……しらんがな、母は嬉しそう
帰宅。
ちゃんと、日が暮れる前に帰ってきたよ。えへ。
「リザ、おかえり!」
出迎えた兄4が手に木刀を持っている。
ニコニコわらって、木刀の1本を差し出す。
……おい、こら、兄4!
「練習に付き合うぞ」
どや顔してもダメです。
「お兄様、もう剣術大会は終わりましたので、夜は練習に付き合っていただかなくても構いませんわ」
ガーンって顔しても知りませんよ。
「リザ、リザベーナ、じゃぁ、今日からまた私と刺繍、いえ、ダンス、何をしましょうか」
お母様が笑顔です。あ、うん。そうですね……げっそり。
……えーっと。
「お母様、次は数学のテストがあるので、しばらくは数学の勉強をしたいと思いますの……」
「まぁ、そうなの?」
ショックを受けるかと思ったら、お母様が楽しそうに笑う。
「初等部のときは学校の話をまるっきりしなかったけれど、中等部になってからは学校のことを良く話すようになって。今日はお友達と一緒に勉強をするなんて出かけるし……」
ほろりと涙が落ちる。
「よかったわ」
って、わーーーっ、確かに初等部では友達もできなかったけどぉぉ。
まさか、マージのお母さん同様、友達出来るかしらと心配させてたなんで……。うぐ、ごめんなさい。反省です。
ってことは、えっと、うんと、安心させるためには……。
そう、学校の様子を楽しそうに話すのが最善ですよね?
「今日はマージの家にクラスメイトみんな集まったんだよ。午前中は真面目に算数の勉強してたんだけど、午後からはトランプやったりして楽しかったよ」
ニコニコ。
「フレッドも、王子だけど皆と仲良く一緒に遊んだりして」
ニコニコ。
「リザ、まさか、まさか、マージとか、フレッドとか……」
お父様が真っ青な顔で立っていた。
「嫁にはやらんぞぉーーーっ!」
えーっ!どゆこと!
嫁にはいかんぞぉーーっ!
学校では私は男だよっ。
「ちがいます、お父様、単に友達です。あと、サーシャは女なのにすごく熱心に剣の練習するんだ」
「あら?お嫁さん候補かしら?」
ママァン、それも、違うからっ!
あかん。うかつに友達の話すると、なんか、この家族、あかん……。
そう、こういう時は……。
「みんな仲がいいんだよ。今日も、みんなお土産にケーキやお菓子を持ってきちゃって、ケーキだらけだったんだ。それから……」
「まぁ、みんな仲がいいのはいいことね。そうそう、マルヴェルには会った?クラスが違うと会うこともないのかしら?」
ん?
「マルヴェルが王都に来てるの?っていうか、おんなじ学校?」
生徒会長をしている兄6が首を傾げた。
「マルヴェルの名前は新入生になかったと思うけど」
母が首を傾げる。
「あら、そうなの?クレアが、マルヴェルも中等部から王都の学校へ通うからと言っていたけれど、別の学校なのかしら?」
それから嬉しそうに笑う。
「でも、王都にいることは間違いないんですもの。今度クレアに、遊びに来てと誘ってみるわね。マルヴェルも大きくなったでしょうね」
マルヴェル……が、王都に……。会いたいけど、合わせる顔がないなぁ……。
高等部で会おうって言ってたのに、高等部に行く気ないなんて……知られたくないというか……。
マルヴェルの純粋で綺麗な瞳を思い出す。
かわいい弟分を悲しませたくない。っていうか、一緒に高等部行こう!騎士になろう!
って、言われたら……「うん」ってうっかり頷いちゃいそうだ。
けど、なんで王都の中等部に進学したんだろう。もともと中等部は領地で過ごすつもりだったから、高等部で会おうって約束になったんじゃないのかな?
久しぶりに名前出てきたマルヴェル君。
リザの中ではかわいい弟のまま、上書更新されてませんが、11歳になると、成長早い子は、弟と呼べないほどもりもり成長してるかもしれぬぞよ?
イケメンになってる可能性もっ!
あー、早く出てこないかなー。にゃは。
注*現在のマルヴェルの容姿はまだ決めてない




