ラッキーVSラッキー、イコール……あれ?あれ?
競技開始戦まで歩いて行こうとしたら、、審判に止められた。さっきよそ見してた審判だ。
「位置に着くんだよね?」
「そうだよ、これから試合が始まるんだから、勝手に入らないの」
「いや、だから……」
ちょっと、顔すら覚えられてないの?
「おい」
「ああ、ブランカ様、すぐに追い出しますから。どうやら相手の1Sは棄権したようですから、開始位置に立ちさえすれば勝利の旗を上げますので」
え?1Sが棄権?
「審判の資格をはく奪されても仕方がなさそうだな……。1回戦、全く見ていなかっただろう。負けたのは私の方だ」
ブランカさんの言葉に、審判がは?と目を見開く。
「ほら、開始位置に行け。それから、審判、上げるのは白いほうの旗だぞ」
開始位置つくと、審判が白い旗を上げた。
「勝者、白」
「ちょっと待てよ、相手は常勝ブランカさんじゃないの?ブランカさんだと思ったから棄権したんだよっ、なし、今のなし!」
と、さっき木刀を置いていった少年が叫び声をあげている。
いつの間に移動したのか、ブランカさんが少年の肩を叩いた。
「すごい自信だな。私に勝った相手になら勝てると?」
「え?」
1Sの少年が顔を青くする。
「ブランカさんが負けた?そんなバカな……」
ちょ、ちょ、ちょっと待って、ちょっと待って、2回戦で負けようと思っていたのに、負けようと思っていたのに、棄権するとかどういうことなの?
これ、勝っちゃったってことだよね?
えーっと、ベスト8に1年なのに残っちゃったとか、目立たない?
「なんてラッキーなんだあいつ」
「おい、ブランカとの1回戦何があったんだよ」
「足場にへこみでもあったんだろう、ブランカが足を踏み出した途端によろけたんだ。そのすきをついて出した剣が偶然ブランカの手に当たった」
「なんだって?とんだラッキーじゃないか」
「まさか1Fが勝つとは思ってなかった1Sの代表は、ブランカ相手に初めから棄権するつもりだったんだろ?」
「って、相手が棄権して勝つとかなんてラッキーな」
「だが、忘れるな。1Fは1回戦、棄権せずに試合にでた。ブランカ相手に剣を向けた。その勇気は褒めてやるべきだろう
「無謀ともいうんじゃないか?」
「だが、こうして3回戦まで勝ち上がってきたんだ……」
ん?
ラッキーだったとしか思われてない?っていうか、ちょっとみんな第2コート見なさすぎだよね。別にいいけど。
てなわけで、3回戦。なんと、相手も、対戦相手に恵まれ、勝ちあがってきた1Aでした。
「おいおい、1年対1年の準々決勝なんて、珍しいもん見ちゃったよ。今年の1年はラッキーな奴が多いな」
えーっと。3回戦で負けるつもりだったけど……。
相手の選手、めちゃ素人っぽいです。
ブランカさんの視線がこちらに向いてるのに気がついちゃった。
もし、こんな素人に負けたら……ブランカさんのプライド傷つけちゃうんじゃないだろうか……。
なんて考えながら相手と向き合ってたら、いつもの兄との特訓の癖で、体が勝手にうごいちゃいました。
ばーんと振り下ろされた剣をぱぁーんと思いっきりはじく。
あ、飛んでった。
兄4なら軽く受け止めて終わりだろうに、1Aの子の剣は飛んで行ってしまった……。
これ、もしかして……。
「勝者、白!」
白って、私、ですよねぇ……。
やべぇ。さすがに、なんか、目立ってる。
次準決勝だし。
ついに3回戦突破しちゃいましたー。




