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■転性悪役令嬢 ~男になって破滅フラグを回避したいだけなのに、Fクラスの下克上とか溺愛とか知りませんっ!~  作者: 富士とまと


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ラッキーVSラッキー、イコール……あれ?あれ?

 競技開始戦まで歩いて行こうとしたら、、審判に止められた。さっきよそ見してた審判だ。

「位置に着くんだよね?」

「そうだよ、これから試合が始まるんだから、勝手に入らないの」

「いや、だから……」

 ちょっと、顔すら覚えられてないの?

「おい」

「ああ、ブランカ様、すぐに追い出しますから。どうやら相手の1Sは棄権したようですから、開始位置に立ちさえすれば勝利の旗を上げますので」

 え?1Sが棄権?

「審判の資格をはく奪されても仕方がなさそうだな……。1回戦、全く見ていなかっただろう。負けたのは私の方だ」

 ブランカさんの言葉に、審判がは?と目を見開く。

「ほら、開始位置に行け。それから、審判、上げるのは白いほうの旗だぞ」

 開始位置つくと、審判が白い旗を上げた。

「勝者、白」

「ちょっと待てよ、相手は常勝ブランカさんじゃないの?ブランカさんだと思ったから棄権したんだよっ、なし、今のなし!」

 と、さっき木刀を置いていった少年が叫び声をあげている。

 いつの間に移動したのか、ブランカさんが少年の肩を叩いた。

「すごい自信だな。私に勝った相手になら勝てると?」

「え?」

 1Sの少年が顔を青くする。

「ブランカさんが負けた?そんなバカな……」

 ちょ、ちょ、ちょっと待って、ちょっと待って、2回戦で負けようと思っていたのに、負けようと思っていたのに、棄権するとかどういうことなの?

 これ、勝っちゃったってことだよね?

 えーっと、ベスト8に1年なのに残っちゃったとか、目立たない?

「なんてラッキーなんだあいつ」

「おい、ブランカとの1回戦何があったんだよ」

「足場にへこみでもあったんだろう、ブランカが足を踏み出した途端によろけたんだ。そのすきをついて出した剣が偶然ブランカの手に当たった」

「なんだって?とんだラッキーじゃないか」

「まさか1Fが勝つとは思ってなかった1Sの代表は、ブランカ相手に初めから棄権するつもりだったんだろ?」

「って、相手が棄権して勝つとかなんてラッキーな」

「だが、忘れるな。1Fは1回戦、棄権せずに試合にでた。ブランカ相手に剣を向けた。その勇気は褒めてやるべきだろう

「無謀ともいうんじゃないか?」

「だが、こうして3回戦まで勝ち上がってきたんだ……」

 ん?

 ラッキーだったとしか思われてない?っていうか、ちょっとみんな第2コート見なさすぎだよね。別にいいけど。

 てなわけで、3回戦。なんと、相手も、対戦相手に恵まれ、勝ちあがってきた1Aでした。

「おいおい、1年対1年の準々決勝なんて、珍しいもん見ちゃったよ。今年の1年はラッキーな奴が多いな」

 えーっと。3回戦で負けるつもりだったけど……。

 相手の選手、めちゃ素人っぽいです。

 ブランカさんの視線がこちらに向いてるのに気がついちゃった。

 もし、こんな素人に負けたら……ブランカさんのプライド傷つけちゃうんじゃないだろうか……。

 なんて考えながら相手と向き合ってたら、いつもの兄との特訓の癖で、体が勝手にうごいちゃいました。

 ばーんと振り下ろされた剣をぱぁーんと思いっきりはじく。

 あ、飛んでった。

 兄4なら軽く受け止めて終わりだろうに、1Aの子の剣は飛んで行ってしまった……。

 これ、もしかして……。

「勝者、白!」

 白って、私、ですよねぇ……。

 やべぇ。さすがに、なんか、目立ってる。

 次準決勝だし。


ついに3回戦突破しちゃいましたー。


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