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■転性悪役令嬢 ~男になって破滅フラグを回避したいだけなのに、Fクラスの下克上とか溺愛とか知りませんっ!~  作者: 富士とまと


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非注目度ナンバーワン

「注目は、第4対戦場所の第一試合だろう。4Bと4Dの対戦だろう?事実上の準決勝だぞ」

「1回戦でどちらかが消えるのは勿体ないね」

「いやいや、第3対戦会場の第二試合も見ものだぞ。3Eの女子、すげぇかわいいらしいよ」

「って、お前は何を期待して対戦見る気だよっ!」

「汗で張り付く乱れた髪の毛とか、こういう時に見なくていつ見るんだよ」

「もう、男の子って最低!やっぱりヒューマ様が出場する第1会場を見るべきですわ!」

「ヒューマさま、何試合目でしたでしょうか?」

「おい、みんな常勝ブランカの試合は見ないのかよ?」

「だって、1回戦なんて見ても仕方がないじゃない?相手1年でしょ?」

 聞こえてくる声を総合すると。

 私の試合、注目されてない。これっぽっちも。ちょうどいい。

 目立たずに済む。

「1年っていっても、ボンパーナ公爵家の八男だぞ?」

「知ってるから言ってるんじゃない。末っ子八男味噌っかすっていう例の1年でしょう?」

「うん、まぁ、そうだな。兄たちは優秀なうえに、何かしら秀でたものがあったのに、……Fクラスだもんな……見ても仕方がないか」

 はーい。ちょっと失敗しました。

 やっぱりFクラスだと、家名にちょっとだけ傷がつくみたいです。ごめんよ、お父様お母様。Fクラスだけど、クラスの学年順位は上がるようにがんばるから……。卒業までには4位くらいになれるといいな。うん。

 さ、どちらにしても、注目されなくて、相手のビ……じゃない、ブランカさんがやる気を失ってくれるといいな。でも、弱い相手でも手を抜かないとか言ってたしなぁ。

「では、第一試合の選手は位置について」

 2mほどの距離を置いてブランカさんと向き合う。

 うわー。14歳の女子をなめてた。

 そういえば、女子の成長期って男子より早くて、14歳くらいだともう大人と身長変わらない子もいるんだよね。170くらいありそう。

 女子にしては背が高い。それに、手足、太い。

 アスリートだと服の上からも分かる。決して太っている太さじゃない。

 ってことは、パワータイプなの?それともパワーもスピードも兼ね備えてる?

「降参するか?」

 ブランカが口を開く。

「言っている意味がわかりません。まだ試合も始まっていないのに」

「剣をそこに置いてコートの外に出ればいい」

 首を横に振る。

「ふっ。親切で言ってやってるのに」

「親切?馬鹿にしてるんじゃないんですか?」

 つい、つっかかるような言葉を口にしてしまった。

「悪いが、私は手加減という者ができない。相手が1年だろうが、剣の初心者だろうが……怪我をしたくなければ、試合に顔を出さないのが一番安全だ」

 なんだ。本当に親切で言っていたのか。

「僕、1回戦勝ちたいから、逃げないよ」

 試合開始の合図がなる。

 木刀を相手に向けて構える。

「ふん、構えだけはいっちょ前だな」

 ブランカが口を開く。

 けれど、それにこたえる余裕はなかった。神経を研ぎ澄ませ、攻撃に備える。

「怪我をしてもいいと言うのなら遠慮なくいかせてもらう」

 と、ブランカが動いた。

 あ、れ?


見てない隙に……

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